6限後。
💙 (おわった〜)
スキップしたいくらいの足取りで門を出た。
明日から休みに入ると言うだけで、俺は上機嫌だった。
💙「やっとゆっくりできる……!」
ポケットに手を突っ込んで歩きながら、鼻歌まじりに、商店街にあるお気に入りのパン屋へと向かった。
──
💙「お、新作出てるじゃん」
いろいろパンをトレーに入れ、会計を済ませる。
💙「ありがとうございました〜 」
店を出ようとしたとき、 ふと見知った姿に足がとまった。
💙「……ラウール?」
白のシャツにサングラス。モデルの雑誌そのままのラウールが、なぜかパン屋の脇のベンチに腰かけていた。
︎🤍「やっぱ君だ。翔太くん、合ってるよね?」
サングラスを外し、ラウールがゆっくりと立ち上がる。
💙 (でかっ)
違う違う。
💙「なんでここに……?」
︎🤍「ふっかさんと阿部ちゃんが、ちょっと面白い子がいるって言っててね。会ってみたくて、後追ってたんだ〜」
💙 (後追われてたなんて、気づかなかった)
ラウールは少しかがみこんで、俺の顔を覗き込む。
︎🤍「それにしても…意外だね。こういうとこでパン買ってるなんて……まさか、『お金持ちの学校通ってるけど、実は庶民でした!』ってやつ? 」
💙「っ…!」
図星を突かれ、俺はビクリと震えた。
︎🤍「まじ?!冗談で言ったつもりだったんだけど」
笑いながら楽しそうに言う。
︎🤍「可愛いじゃん。秘密、握っちゃったね」
俺は唇を噛んで、無言でラウールから視線を逸らした。
︎🤍「そんな顔しないでよ。別に言いふらすつもりないって。ただ…」
ラウールが悪戯っぽく顔を寄せてくる。
︎🤍「明後日にね、俺ん家でパーティーがあるんだけどさ。親が”そろそろパートナーの1人でも”ってうるさいんだよね。…だから付き合ってよ、翔太くん。」
💙「……は?」
︎🤍「女の子みたいに可愛い顔してるし、ドレス絶対似合うよ!」
💙「なに言ってんだお前」
思わず素の自分が出る。
︎🤍「付き合ってくれないと、君が”庶民”ってこと、バラしちゃうよ」
💙「っ……」
ラウールが口元に指を当て、ひそひそと囁いた。
──ここから、俺の”偽装彼女”が始まる。
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コメント
9件
きゃん! 楽しみ💙
あらまラウちゃんさすが鋭い😳
しょっぴーが彼女なんて絶対可愛いに決まってるじゃないですか😆