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「騎士団長を輩出してきたグリズリーズ公爵家とは致命的に関係が悪い。俺たちはそれを利用することにしよう。つまりこういうことだ。因縁があるグリズリーズ公爵家から悪い噂の騎士団長が輩出されている現状よりも、パンタナール伯爵家から『扱いやすい』騎士団長が輩出される方が、キャベンディッシュ公爵家にとっては許容できるさ。つまりは俺の腕の見せどころだな。」

俺はそう言って立ち上がる。

「つまり俺はやるべきことがある。キャベンディッシュ公爵とこの後で会う予定があってね。…レイチェル、君にはこの後時間はあるかい?君はアルヴィアン邸を探索してほしいんだ。俺の信頼できる使用人たちに案内させる。俺の二つの顔を理解しておいてくれ。もう俺も君も後戻りはできないんだ。俺は君を愛しているから、レイチェル。」

俺はそう言って彼女に唇を優しく落とす。

「ええ、屋敷を案内してもらうわ。また会いましょう、ジョー。」

「ありがとう、数時間で戻るさ。そしたら君を屋敷に送り返す。」

俺はそう言って屋敷を離れる。俺がいない間にレイチェルは真実を知ることになる。そのせいで、もし彼女が俺の元を去ると決意したなら、俺は彼女を苦しまない毒で殺すだろう。

元引きこもり侯爵子息のダークサイド物語

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