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#【推しの子】
#SAKAMOTODAYS
おとうふ 紹介文読んで🙇
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りな
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デビューライブの熱狂から数週間。C小町の名はSNSを駆け巡り、「異端の大型新人」としてテレビやWEBメディアから出演オファーが舞い込むようになっていた。
その日、都内の大手テレビ局の楽屋廊下。
私は次の番組収録に向け、衣装のフィッティングを終えて廊下を歩いていた。
「……あ、美裕ちゃん。ちょっと待って」
振り向くと、双子の兄である康弘が困り果てたような顔で追いついてきた。
「どうしたの、康弘?」
「いや……次のバラエティ番組のトークコーナー、共演者の中に『あの人』がいるんだ。ほら、B小町の……」
康弘が言い終わるより先に、角の向こうからコンコンとハイヒールの音が響いてきた。
現れたのは、真っ赤なベレー帽をかぶった小柄な少女。
引き締まった表情と、長年この厳しい芸能界を生き抜いてきた者だけが持つ独特の鋭いオーラ。
——**有馬かな**だ。
(重宝される重宝重宝重宝……重宝されている元子役……重宝されている女優、そしてB小町のセンター兼リーダー!)
前世で何度もコマを舐めるように読み返した「重宝される重宝ちゃん」こと有馬かなが、今、私の目の前で足を止めていた。
「……あなたが、噂の『C小町』の榊美裕ね」
腕を組み、下から覗き込むような鋭い視線。
前世のオタク脳が一瞬「うわあああ重宝ちゃんだ本物だ!!」と歓喜の悲鳴を上げそうになるのを、私は必死で抑え込んだ。
「初めまして、有馬さん。C小町の榊美裕です。いつもB小町のみなさんの活躍、拝見しています」
丁寧にお辞儀をする私に、有馬かなはフンと鼻を鳴らした。
「ルビーから聞いたわよ。『すごい新人が出てきた!』って目を輝かせてたからどんな子かと思えば……トランスジェンダーで、元ボカロPのキラーチューン歌って、B小町のあおりで『C小町』? ……随分と盛りだくさんなマーケティング戦略ね」
少し冷ややかな、毒のある言葉。
けれど、その言葉の裏に「子役時代から本気で芸能界の泥をすすってきたプロとしての自負」があることを、前世知識のある私は知っている。彼女はただイロモノとして扱われるアイドルや、話題性だけで売れようとする半端者が許せないのだ。
「あおりとかマーケティングと思われるのは、仕方のないことだと思います」
私は逃げずに、まっすぐに彼女の瞳を見つめた。
「でも、私たちは話題性だけでステージに立っているわけじゃありません。私がこの性別で、この名前でアイドルをやっているのは……本気で『一番』になりたいからです」
「一番、ねぇ……」
有馬かなはフッと呆れたように息を吐いた。
「芸能界を甘く見ないでちょうだい。性別を言い訳にしても、話題性でバズっても、ステージの上に立ったら全部『パフォーマンスの質』だけで評価されるの。客は残酷よ。最初は珍しがって見に来てくれても、下手くそなら一瞬で飽きて捨てられる」
「知っています」
一歩、前に踏み出す。
「だからこそ、私は自分の全てを歌とダンスに捧げています。有馬さんたちのB小町が積み上げてきた『光』を、安易にパクるつもりはありません。私たちは、私たちの泥臭いやり方で……B小町を超えてみせます」
静まり返る廊下。
マネージャーの康弘がハラハラしながら二人を見守っている。
有馬かなは数秒間、じっと私を見つめていたが——やがて、小さく唇の端を上げた。
「……生意気ね。ルビーが気に入る理由がちょっと分かったわ」
彼女は背を向け、楽屋の方へと歩き出しながら、肩越しに言った。
「今日の番組、トークで遠慮したら承知しないから。あんたのその『覚悟』が本物かどうか、バラエティの現場でしっかり試してあげるわ」
「——望むところです!」
歩み去る有馬かなの背中に、私は力強く声を張った。
前世で憧れていた『推しの子』のキャラクターたち。
彼女たちは画面の向こうのフィクションなんかじゃない。この厳しい芸能界で、誇りを持って戦っているライバルだ。
「……ふふ、やっぱりかっこいいな、重宝ちゃん」
「美裕、いま何て言った?」
「ううん、なんでもない! さ、康弘、収録行こう!」
手に汗を握りながらも、胸の奥から湧き上がる熱い昂ぶりを抑えきれなかった。
本物の芸能界で、本物の天才たちとぶつかり合いながら、私はもっともっと高みへ駆け上がってやる。
コメント
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キュルノさん、第7話読ませていただきました! 有馬かなさん、登場シーンからもう存在感がすごくて…「重宝ちゃん」呼びしながらも本気で向き合う美裕さんの姿勢に胸が熱くなりました。「私たちは、私たちの泥臭いやり方で」という台詞、美裕さんの覚悟がしっかり伝わってきて、とても好きな一文です。バラエティ収録、どうなるのか続きが気になりますね!