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話者:塚森キミカ(女性・13歳・中学一年生・最重要監視対象)
場所:塚森家/塚森キミカの私室
日時:2025/7/2 18:52~
※本音声は対象者の極めて私的な状況を含むため、資料としての公開は不適切と判断し公開不可とします。
※ただし、ウバリヨンの“依存性”と“幼児的反応”を示す貴重な記録であるため、研究班内での限定参照を許可する。
(室外から聞こえる犬の鳴き声)
(チッチッチッ……と鳴り続ける置時計の音)
(ササッ、ササッと言う布団と思しき布ずれの音)
「……うん、うん。そうやねん。……今、ベッドのなか」
(弱々しく笑うキミカの声)
(スマホから聞こえる長谷川ユカリのものと思しき音声)
「……ヌイグルミ? ……うん。まだ、うちの背中にしがみついとるよ。もちろん離れてくれへんから、お風呂も一緒に入ってるねん。……乾かすん、お父さんに手伝ってもろてる」
(ジッ、ジジッと言う甲高いノイズ音)
「それにしても、初めての生理ってこんなにきっついモンやってんなぁ。……お腹は痛いし、吐き気はするし、背中も痛いし――ホンマ、勘弁してって感じ。おまけに憑き物落としの修祓もせなあかんからダブルパンチってやつやで。……あ、今のは聞き流してな?」
(ジッ、ジジッと言う甲高いノイズ音)
「ん? 赤ちゃんの声? ……子供の、小さい男の子の声やなくて?……い、いや、今部屋におるんはうちだけやで?」
(スマホから聞こえる長谷川ユカリのものと思しき音声)
(数秒間の沈黙)
「うん。ご祭祀が終わるまでもう少し時間かかるけど――、夏祭りの頃には復活出来てる思う」
(スマホから聞こえる長谷川ユカリのものと思しき音声)
「うん……、うん……。いろいろ心配してくれてありがとな、ユカリ。……じゃあまた……」
(ピッと言う通話を切るスマホの音)
(数秒間の沈黙)
「あぁ、もうこんな時間……。毎日、こんな感じやから体感がバグって来るんよなぁ……」
(大きなため息)
「ん……。もう少し寝よ……。」
(パチン、と電気スタンドのスイッチを切る音)
(数秒間の沈黙)
(ジッ、ジジッと言う甲高いノイズ音)
(さらに激しくなるノイズ音)
――あああああああああああんッやぁだぁああああッ……――
――ままああああああままあああああああああああッ……――
――すてないでぇええええおいてっちゃやぁあああッ……――
――いたあああああああいよおッいたあああいよおッ……――
(唐突に消滅するノイズ音)
(数秒間の沈黙)
(キミカの大きなため息)
「……大丈夫やで。……うち、あんたの気が済むまでつきあうから。百日でも、二百日でも――死ぬまででも……」
(数秒間の沈黙)
――ごめんねぇえええええごめんねぇえええええ……――
「ん……。わかってる……。気にせんでええんよ。……あんたはええ子やね」