[secret story:3]
「ごめーん、怪我した!」
「そんな元気いっぱいに言うことじゃないだろ…。」
「いやー、やらかしたぁ。」
「何したの。」
「普通に敵国の罠に引っかかった。」
「馬鹿じゃないの?」
「もうちょっと言葉をオブラートに包んで欲しいんだけど?」
「はぁ、さっさと怪我見せて。酷いなら医療室行ってよ。僕専門じゃないんだから。」
「えー、無視ー?」
「ほら、早く。」
「はぁーい。」
「今日開戦か。」
「はー、戦争日和だなぁ。」
「何のんきなこと言ってんだ。」
「ピリピリしてちゃ怖いだろー?」
「そうだけども…。」
「ほらやっぱりー!」
「危機感もてよ、命大事に、だろ?」
「へいへーい。」
「絶対わかってないだろ。」
「あ、バレた?」
「…死ぬなよ。」
「珍しいなぁ。そんなこと言うなんて。」
「珍しくないだろ、ほら行ってこい。」
「はーい、行ってきます。」
「はぁっ…おい!」
「え?…あぁ、おまえかぁ。」
「なんで、こうなった。」
「なんにんかあいてにしてたら、うしろからぐさっと。」
「はぁ、命大事に、は?」
「ははっ、なんのとこかなー?」
「…死ぬなよって、言ったよな。」
「ごめん、やくそく、まもれなくて。」
何も、言葉が出なかった。
こんな世界、くそくらえ。
知って、塗り替えた。
第2章: 幾日
同化し、染まる
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