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何も違う僕ら
目が覚めると、鬼灯と名乗った死神は消えていた。窓が開いている。そこから出たのだろう。飛び降りても死なないのだろうか 。
「・・・。」
いや元々生きてはいないのか。
そう思考を巡らせながら何かすることはないかとベッドから降り、病室内を歩いてみる。
「テレビはあるけど‥‥付け方分からないしな、、‥」
ベッドの横にある昔のテレビを見つめて、その下にある棚を調べた。
「‥うーん、、娯楽に使えそうなものは〜‥」
探してみると、奥からトランプの箱が出てきた。
「楽しめそうだな‥でも相手が居ないしな‥‥」
ふとあいつ《鬼灯》が目に浮かんだが、鳥肌が立ったので一旦最終手段にしようと思う
相手が居なければ一人でやれば良いか‥、?
と思いしょうがないから大富豪を一人でやることに決めた。
ベッドに戻り、食事が置かれる所にトランプを4人分配る。
「これで全部だよな、‥」
1人でやるなんて正直乗り気ではないが、
あいつ《鬼灯》とやるくらいなら一人でやるほうがマシだ。
そう思いながら一人遊びを始める。
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透明化の薬を飲み、ずーっとイトスギの様子をみるが、大富豪を一人でやっていて、少し哀れに思う。
自分も混ざろうかと思ったが、それだとしても2人だ。2人で大富豪だとしてもそれはつまらない。なら1人でやったほうが楽しいだろう。
そんな事を思いながら、ベッドの前で立って、イトスギが一人でやっているのを見る。
飽きてしまい、家族から虐待を受けている少女の家に向かう。
その向かう途中、死神.168と会った。
昔の相棒から聞いた死神.168という奴。
〝面倒見の良い先輩〟
昔の相棒は最初はそう言っていた。
だが、しばらくしてから昔の相棒はポツリとこう言った。
〝なんていうか‥先輩別人みたいに変わっちゃって‥、、〟
そんな事を聞いたときはまぁ性格のイメチェンなんじゃね、とか適当に返事をした。
昔の相棒の存在が消えた後の噂。
死神を殺し回ってる通り魔快楽殺人犯。
その犯人は死神.168だとか。
そんな噂は正直どうでもいいし、俺はどっちにしろ命狙われてるから変わらない。
「お前と会うのは初めてか?」
会うのは。と言った。昔の相棒が俺の話をしていたんだろう。
『そうか‥初めましてだな。』
無表情で接する。触らぬ神に祟りなしだ。
昔の相棒曰く、〝僕が変わり者の死神だと唯一言っても良い人。〟らしい。
信頼はできるということだろう。