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第2話

【担当演目、想いの手袋】










※たまに「.」という黒い点がありますが、それは空間を開ける為の点です。






「皆さんこんにちは。」

先生が皆の前に立ち、挨拶をする。

『こんにちは。』

そして私と他の生徒達は同時に挨拶を返す。

「まずはいつもの準備運動よ!私のあとに続いて!」

「あ〜↓あ〜→あ〜↑」

『あ〜↓あ〜→あ〜↑』

「あ〜↑あ〜→あ〜↓」

『あ〜↑あ〜→あ〜↓』

で、これを数回繰り返す。地味に疲れるんだよね、これ。

「準備運動も終わったし、皆1回通してみようか!」

『はい!』

今回ここの演劇団が演じるのは

「レ・ミゼラブル〜ああ無情〜」。

…実はミュージカルだ。






─遡る事数ヶ月前、稽古場にて


「は、はぁぁぁぁ?!」

「だから、今回やるのはミュージカルよ!」

師匠はふふん、と鼻を鳴らした。

私達、歌なんてやったことないのに、歌を間あいだに歌えってどういうことよ…。

「じゃあ、役を発表するわね。」

そんな事を考えていたら運命の役発表の時が来た。

「えー、、まず、主人公のジャン・バルジャン役は─」


「ヘレン、貴方で決まりよ。」

「はい」

「やっぱり今回はヘレンかぁ〜…相変わらず主役がお似合いだよね〜♪」

そうローラが私の横からちょっかいをかける。

「ふふ、そういうローラも主役回数多い癖に!」

ローラが私にちょっかいをかけると私がちょっかい返しした。

元々、とローラは演技が上手いので、物凄い頻度で私達が主役に抜擢される。

でもでもっ、私の方が演技が上手いし。

.        .    .     .  .↑ここ重要

そうこうしていると師匠が咳払いを1つ。

「次、コゼット役は─」

「ローラ、アン、貴方達よ。」

「はい。」

「はーい!」

コゼット役か…ほぼ主役に近いな。

ちなみにアンという女の子は齢7の幼女だ。

いつも明るく、皆に愛されている。

「次、司教役は…」





とまぁ、こんな感じで…

私歌ったことないし!?




「…レ…?」





あれれ、何か聞こえたような…






「ヘ………ン!」

ん?変?

「ヘレーーーン!!」

「何ぃぃぃ!!!!?」

どうやらローラがずっと私に喋りかけていたようだ。

ごめんごめん。

「ん?あーいやぁ、話しかけても全ッ然気付いてなかったからさ!?」

「え、嘘でしょ!?」

「嘘じゃないもんホントだもん!」

「ローラちゃん見たもん!!」

ローラが「私のトロロ」という話のゆいという登場人物のように言った。

「ねぇ師匠!!?」

そうローラがいきなり師匠に話を振った。

「え?あー、そ、そうだったね」

師匠は少し困り気味に答えた。

「ほら!」

ローラが自慢げな顔をして私を見つめる。

「し、師匠が言うなら……」

「ふっへへへー」

凄く悪い顔をしているローラ…。

師匠を武器にしやがったぜローラめ!


…さっきからローラローラ言ってるよ…




エヘンオホン、話がズレた。

それからというもの、私は1時間の練習を終えた。

生徒らが足早に廊下に出て行く。

「ヘレンちゃーん!」

時刻は午前9時。帰る支度をしている途中に、コゼット役のアンが私に笑顔で話しかけてきた。

「どしたの?アン」

「これあげるわ!」

そう、彼女が手渡してきたのはボロボロの毛糸の手袋。

「ありがとう!これ、どうしたの?」

「ヘレンちゃんの為にーっておかあさまと一緒に作ったのよ!」

先程のローラのようにアンも自慢げな顔をしている。

「そっか!アンはお裁縫が上手なんだね」と私はニコッとアンに笑いかけた。

「そうよ!あたし、天才だもの!」

アンがまだ小さい手を腰に当てた。

「ふふ、この手袋、大事に使うね」

「えへ、大事に使いなさいね!」

「はーい!」

「じゃあ、さようならー!」

アンはそう言い放って稽古場から出ていき、もう一度こちらに振り返って手を大きく振った。それに返すように私も大きく手を振った。











あとがき

こんにちは。またはこんばんは。

作者でございます。

えー、今回アンという可愛いお嬢様的な女の子が出てきましたね。

正直、私の性癖にぶっ刺さるようなキャラなので書きながら「キャー♡」とか「んふんふぅー♡」とか叫んで書いていました。同士求む((

てな訳で順調に勉強して順調に書き進められています。

あれれ、いつの間にか1700文字に……




投稿日

2023/01/21 22:07:55

夕焼け窓の赤景色

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