[secret story:2]
「……」
「なんでそんな表情死んでんだよ?」
「…授業つまんない。」
「はぁ、これだから優等生くんはよぉ!」
「別に、頭いいわけじゃないし。お前は…もうちょっと頑張れよ。」
「はぁ?いいんですぅー。俺は部活で精一杯だから!」
「あっそ。で?今日は?」
「今日は集まりだけだから、少しだけ待っててー。」
「はいはい。」
「んじゃ。よろしくぅ。」
「ははっ、おれもさいごかぁ。」
「おまえはちゃんと、いきろよ。」
「なくなよ、じゃあ、
__________また、来世で。」
「おーい、だいじょぶかよ?」
「…いま、なんじ?」
「おーおー、寝ぼけてんな。今来たばっか。魘されてたけど。なんかあった?」
「大丈夫、早く帰るぞ。」
僕は椅子から立ち上がり、扉の近くに立つ彼の元へ。
「人が心配してやってんのに…ほんとにだいじょぶなんだんだな?」
「あぁ、それより宿題、あるだろ。」
「げっ。」
「時間があるんだから、ちゃんとやれよ。」
「ちょっと無理でーす!」
「あ、待てよ。」
「信号の青って緑色なのに、なんで青って言うんだろうな?」
「くだらな。」
「えー、別にいいだろー?」
「あ、信号変わった。ほら、早く行くぞ。」
そんな時、後ろから、車のブレーキ音が聞こえた。
「….は?」
「はは、いってぇ。」
「なん…お前、」
「ごめん、もうむりかも。」
「今度は、喋る時間すらないのかよ、」
「?なんかいった?」
「お前もうしゃべんな。」
「えー、おこられた、あー、ほんとにむり。」
「はぁ、また、やり直しか。」
「…ありがとう。」
最期は、笑顔だった。
全てを決めた、あの日の果てに。
第1章: 擯斥
後悔、忘却を繰り返して
コメント
1件
これって転生…ですか? 舞台が変わりながらループしてるのか…世界観好きです。