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陸さん、ノリとか冗談とかではなく 本気で華子チャンを捕獲するつもり....⁉️💝🤭 男除けに、彼女の身を守るお守りにと、指輪は大活躍してくれそう🤔 さて、どんな指輪を選ぶのかな❓️✨💍✨💕
陸さんって何者…女心掴んでるわね笑っ🤭
陸さん❣️普段使いの男避け用の💍⁉️ それ、必要なんですね🤭 元カレ対策か思いの外独占欲強いの⁉️ あと美咲対策もあるのかもね✨ これは〜いろいろ対策用だろうし華子、買ってもらいましょ‼️ 好きなので❣️っていうんだからそこはしっかりと甘えよう、華子😚💕💍
そろそろ陸が帰って来る時間なので、華子はマンションの一階まで降りて行った。
そしてマンションの前で陸の車を待つ。
しばらくすると陸の車が華子の前に到着した。
「お待たせ」
「うん」
華子は頷くと助手席へ乗り込む。
初めてこの車に乗った時は、ドアが重く車高が高いので乗り込むのにかなり苦労したが、今はだいぶ慣れてサッと乗れるようになった。
助手席へ落ち着いた華子は、シートベルトを締めながら言った。
「買い物って何を買いに行くの?」
「指輪!」
「ハッ?」
華子は目を見開いて陸を見る。
「えっ、ちょっ、ちょっと待ってよ、それは正式にちゃんと婚約した時でいいんじゃない?」
「まあちゃんとした婚約指輪はお試し期間を経た後に買いに行くつもりだ。でも今日買いに行くのは普段身に着ける為の指輪だ」
「え? いらないわよ。どうせ仕事で指輪着けられないし」
飲食業のアルバイトは指輪が禁止のところが多い。華子が大学時代にアルバイトをしたカフェもそうだった。
「うちの店はアクセサリーはOKなんだ。もちろん客に不快な思いをさせるようなものは禁止だけどな」
「えっ? 陸の店は禁止じゃないの?」
「うちは海外と同じで指輪やピアスはOKなんだ。海外ではOKなところがほとんどだろう? アメリカやヨーロッパでは、女性は当たり前のように日常で婚約指輪をはめているじゃないか」
言われてみれば確かにそうだ。
海外では結婚してからも結婚指輪と共に婚約指輪をはめている女性が多い。
それは80歳のおばあちゃんでもそうだ。
皺皺の指に思い出の指輪をはめているマダムは多い。
そう考えたら、せっかくもらった婚約指輪を箪笥の肥やしにしているのは日本人だけかもしれない。
「とにかく俺達が婚約しているという証を君の指にはめていて欲しいんだ。だから今日買うのは普段身に着けられるようなものを選ぶといい。どんなのが欲しいか着くまでに考えておいてくれ」
それから陸は車をスタートさせた。
華子は納得したようなしないような? なんだか複雑な気持ちでいた。
しかしおもむろにスマホを取り出すと、指輪を検索し始める。
【邪魔にならないデザインの指輪】
とりあえずこれで検索をかけてみる。
とにかく陸は、仕事中も華子に指輪をはめろと言っているのだ。
だったら、邪魔にならないデザインがいい。
検索した結果、様々なタイプの指輪が出てきた。
その一つ一つに目を通していく。
その時、華子の目がある指輪で止まった。
(コレ可愛い!)
華子が見ている指輪は、18金ゴールドのハーフエタニティのダイヤの指輪だった。
普通のエタニティリングのように整然とダイヤが並んでいるものではなく、
ダイヤとダイヤが少し間隔を空けて繋がっているタイプのものだ。
アーム部分は細めで、全体的に繊細で華奢な雰囲気のデザインだった。
しかし7粒並んだダイヤの一つ一つは大きい。イメージは華奢だが存在感はかなりある。
そのリングは、白くて細い華子の指に似合いそうだった。
華子はリングを販売している店の情報を見てみる。するとその店は銀座にある老舗宝飾店のようだ。
華子は今まで、客や愛人にジュエリーをねだる際はすべてハイブランドジュエリーの店だったのでこの店は知らなかった。
そして指輪の値段も見てみる。
(うっそ、34万もするんだ! ひゃあっ高い!)
華子はさすがに普段使いでこの金額はないだろうと却下する。
その時、信号待ちで止まった陸がちらりと華子の手元を見る。
華子がじっと見入っている指輪の写真を見て聞いた。
「それはどこの店のだ?」
陸がこっちを見ていたと知り、華子はギョッとする。
「銀座のお店みたい…でもこれは高すぎるからいいわ」
「銀座の店なんだな? いくらだ? 34万か…それくらいなら予算内だ。その店に行ってみよう」
「えっ? 普段使いなのよ? 水仕事の時にも着けるのよ? そんな高いのもったいないわ」
「ハッ? それが銀座のクラブで働いていた女の言う事か? 客にはもっと高い物をねだっていたんだろう?」
陸はニヤッとして言う。
「あなたはお客様じゃないもの! それにやっぱりこれは高すぎるわ。34万もするのよ!」
「まあいいじゃないか、とりあえずその店に行ってみよう。それじゃなくても他にもあるかもしれないだろう? それにちょうど銀座へ行くつもりだったんだ。悪いけれどその店の住所を読み上げてくれ」
華子はしぶしぶ店の住所を探して伝えた。陸は手早くカーナビへその住所を入力する。
その時ちょうど信号が青に変わったので陸はアクセルを踏み込んだ。
「まあそうね、他にもいいのがあるかもしれないし!」
華子は自分を納得させるように言った。
そして二人が乗った車は銀座へと向かった。