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君の白昼夢を見ていた、
君は僕に問いかける
『何で逃げたの』と
逃げた訳じゃない、君を裏切っていない
僕は君に叫んだ
君の目には何も映っていない
僕の声も届いていない
君の手が僕の首を掴んで________
暖かな日差しで目が覚めた
重い瞼を擦りながら、僕は準備を始めた
君の顔が頭に流れる
半分夢の中の僕を呼び覚ましたのは
自分の失態
時間を確認する為に手に取ったスマホを自分の足に落としてしまったのだ
「ッ」声にならない声が喉から出る
痛みで涙目になりながら準備を進める
ふと冷たい風が何処かから吹いてきた
窓を閉めてないことに気づいた
閉めようとして窓を見ると、
空が赤く色づいていた
雲は夏から秋に変わっていた
しばらく外をぼんやりと眺めていたら
友人との約束をしていたことを思い出した
急いで準備を終わらせ、走って家を出た
ふと道路にある花に目が留まった
その花は枯れていて風に吹かれ、揺れていた
僕はポケットからキャメルを取り出した
カラカラと音をたてながら、花の傍に キャラメルを置いた
そこに故人への想いは無いのかも知れない
「よぉ遅かったな」少し遠くに約束をしていた友人の姿があった
僕は小走りで彼の元に駆け出した
「わりぃわりぃ」思ってもない言葉が 口からこぼれる
遅れた者の社交辞令
「んじゃあ行くか」「あぁそうだな」
貼り付けた笑顔で、 僕は生半可に返事をした