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放課後・教室の隅、答案が返されたあと。
蓮司
「さて……赤点の紙芝居でも始まりますか〜」
(ひらひらと自分の答案を見せながら、飄々と)
遥
「……オレは別に、紙芝居とか、やんねぇけど」
(ぼそっと、答案を机に伏せたまま)
日下部
「……何点だった?」
(隣に座って、そっと視線だけ送る)
遥
「……38」
「ギリギリ赤点じゃなかった。……でも、結局、“運良かった”だけ」
(自嘲気味に)
蓮司
「38って、“たまたま正解した選択肢”がなかったら危なかったやつじゃん」
「まあ……よくも悪くも“遥っぽい点”ではあるけどさ」
(悪気なく言いながら、答案を机に置く)
日下部
「……今回は全体的に平均低かった」
「数学だけは……簡単だったけど、他が、重かった」
(自分の答案を見せながら)
蓮司
「日下部、また90点台か〜」
「お前さ、数字に強いわりに、人生の計算は雑だよね」
日下部
「それ、蓮司にだけは言われたくない」
遥
「お前ら、何なんだよ……」
「てか日下部、ホントに数学だけはいつも変な速さで終わらすよな」
「……なんでそんな分かるんだよ」
日下部
「“数字は感情入らないから”。
だから……読むだけ。静かに」
蓮司
「詩人かよ」
「でもそれでほんとに9割いくのがすごいわ……俺は60台でまあまあ満足だけど」
遥
「60あったら十分じゃねーか……」
(伏せてた答案ちょっとだけ見せる)
日下部
「……もし、よかったらだけど。
今度、ノート……一緒に見ながら、勉強する?」
遥
「……オレ、教えられても、すぐ忘れるぞ」
「多分、邪魔なる」
日下部
「別に……“教える”って感じじゃなくて。
“横で、ノート開いてるだけ”でもいい。
そういうの、わりと……俺の集中にもなるから」
蓮司
「ほら、やっぱチーム組む?
日下部:数理担当。
遥:雰囲気担当。
俺:こっそり出題傾向盗む係」
遥
「“雰囲気担当”ってなんだよ」
「でも……まあ。
一人でノート広げて寝落ちるよりは、マシかもな」
📊ざっくり成績感
遥:赤点ギリギリを行ったり来たり。理解より“やりきる”で戦うタイプ。
日下部:数学・理系は圧倒的得意。静かな集中型。文系はやや苦戦。
蓮司:全体的に平均〜やや上。ほぼ“地頭と勘”で乗り切る、読解系に強い。