「さ、触るから、な」
ここまで来たんだ、今更止められるか!と奮起してくれたみたいでホッとした。此処で『怖いだろうから』と中断されたらお預けくらった悔しさからこっちが先輩を襲ってしまう所だった。まぁ、拘束されてますし、やり方なんか創作物くらいでしか知らんけど。
膝あたりまでショーツを下げられ、熱くて長い指先がそっと私の秘部に触れた。慎重に、壊れ物でも扱うみたいな雰囲気だ。
「見せてやれないのが残念なくらい濡れているな。ショーツなんか愛液のせいで糸を引いてたぞ?……ぐしょ濡れだし、あんなん、もう穿けないだろうからオレがもらっておくな」
意地悪い声で言われて耳が幸せになっちゃう。『この声に課金したいんですが、何処に支払えば良いですか?』と本気で考えてしまった。
「あ、もちろん、新品を買ってやるから!」と焦って言葉を追加する当たり、可愛いってばもう。年上の発言とは思えぬ愛らしさでまた鼻奥が刺激されてしまった。
(マジで、本当に、鼻血出るってばもう!)
良い感じなのに大惨事にしたくない。『最後まで血管よ耐えろ!』と必死に願う。
「指、入れるな?」
そっと肉芽を撫で、その流れで秘裂を優しく撫でていた指先が少しだけくぷっとナカに入って来た。
「あ♡」と嬉しそうにこぼした先輩の声がまた可愛くって可愛くって可愛くって、また身を捩ってしまった。
「あはははっ。嫌か?嫌だよなぁ?知らん男の指なんか、こんなに濡れていても入れてなんか欲しくないよなぁ?でもな、今からもっと奥までコレが入るんだぞ?一本、二本って増やしてさぁ。三本は入るくらいになったら——」とまで言って、言葉が途切れた。期待で胸が高鳴り、続きの言葉を今か今かと待つ。
「もっと大きいやつが此処に挿入るの、覚悟しておけよ?」
また耳元で囁かれ、昇天しそうになった。私ってば前世でどれだけの徳を積んだんだろうか?ありがとう、ありがとうと土下座でもしながら何度も言いたくなるくらいのイケボでエロい事を言ってもらえるとか、最高かよ!
くちゅりとした卑猥な音と共に指が奥まで入って来る。普段華麗にキーボードを叩いているあの指が私の肉壁を割って入って来ているのかと思うだけで少し感じる痛みとも戦えそうだ。
「え、狭っ。……こんなに濡れてるのにか?まさか、はじ……いや、んな訳ないよな。んな可愛い子が今まで誰にも食われてないとかありえないよな。……んでも他の男のちんぽが此処を味わい済みとか、考えるだけでムカついてきた……」
早口な言葉の中に容赦無く卑猥なワードが混じっている。先輩のお口から出た言葉だというだけでまたくらりと頭が揺れた。
慎重に、ゆっくりと先輩の指がナカを撫でる。愛液が潤滑油の役割をちゃんと果たしてくれているし、こちらのテンションのおかげもあってか痛みはすぐに感じなくなった。代わりに襲って来るのは淡い快楽。でも微々たるもの過ぎてすぐに足りなくなる。もっと強い刺激が欲しいと強請りたいけどその手段が無いせいか、もどかしくって仕方がなく、腰が自然と動いた。
「……誘うみたいに動きやがって。慣れてんのか?あ?」
あぁぁ♡また先輩を怒らせてしまったみたいだ。どうしよう、どうしよう、無理矢理にされちゃうかもと期待で胸がいっぱいだ。自分にマゾ気質があると自覚してはいたが、やはり勘違いなんかじゃなかったみたいだ。今目隠しが外れたら、絶対に瞳孔がハートマークで表現出来てしまうくらいに蕩けきっている自信がある。
「慣れてるんなら、ココも指で慣らす必要なんか無いよな?早く欲しいんだろう?ならもう、お望み通りに挿れてやるよ!」
テンプレ的な流れで嬉しくなるとか、自分って終わってんなって思うけど、嬉しさの方が余裕で勝る。処女故の痛みに対する恐怖は正直まだあるけど、それでも憧れの先輩に求められているという事実が大き過ぎてすぐにどうでも良くなった。
神楽井先輩が立ち位置を変え、私の背後に回る。膝立ち状態にある私の背を見て、また「……か、かわぃ」と嬉しそうに呟いた声を私は聞き逃さなかった。
「余計に細く見えるな、大丈夫なのか?こんなに細くて。あ、でもお尻ふわふわで、あ、やばっ。コレに擦り付けてるだけでもイケそ……」
言葉通りに先輩が硬いモノをお尻にグリグリと押し付けてくる。熱くってぬるっともしていてマジでじっくり見てみたい。ってか口に含んで、涙目になりながら上目遣いにしている私に対して、『全部ちゃんと飲めよ』って命令しながら喉奥にまで突っ込んで欲しいっ。
心臓が止まってしまいそうな程に期待で胸の中はいっぱいだ。ヒクヒクと秘裂が熱を求めて動いているし、子宮もずっとキュンキュンと先輩の与えてくれるモノを熱望している。『生じゃ嫌』とか考えないとなのに、『むしろ責任取って欲しいからこのまま挿れて♡』と熱望するくらいに脳みそまでもがもうヤバイ。
(あぁぁぁ。どうしよう、どうしよう、絶対に痛いだろうけど、一気に奥まで挿れて欲しいっ)
そう言えないのが辛いくらい快楽を求めてしまうとか。コレじゃ絶対に初めてだって信じてもらえなさそうだ。
「必死にケツ振って……淫乱、なんだな」
失望めいた声が耳に痛い。『違うんです!ただ、神楽井先輩が相手なんで興奮が止まらないだけなんですっ』と伝えられずひたすら悔しい。
「……初めてじゃ、ないんだもんな。今まで何人に……あ、嫌だ、無理だ、聞きたくないっ絶対に殺したくなる!全員調べ上げて社会的に抹殺してやりたくなるから絶対に言うな!」
そもそも口枷のせいで言えない事を失念でもしているみたいに、先輩が取り乱してくれている。そんな声に執愛を感じ、『もしかして先輩は私の事が好きなのかな?』と淡い期待が頭をよぎった。
「上書き、しないと。オレで最後なんだって、分からせないと……」
ぶつぶつとそんな感じの言葉を口にしながら、ぐっと熱いモノがとうとう秘裂に直接当たった。ちょっと先が動くだけでもにゅるにゅるしていて容易く挿入ってくれそうだ。『くる、くる、くるっ』と期待と興奮が加速する。そのせいで全身が昇りに震えていると、一気に最奥まで興奮が最高潮にまで達しているであろう熱塊が押し挿入って来た。同時に感じる体を引き裂かれでもしたみたいな強烈な痛み。冷静になって考えてみれば、神楽井先輩と私とでは体格差が随分ある。スラリとした高身長である先輩のモノを私が受け止めて平気な訳がなかった。
「はは、挿れて、やった、ぞ……」
背後から優しく体を抱いてくれた。そして胸の形が変わるくらいにギュッと強く腕に力が入る。汗っぽい肌が直接当たったから、先輩も服を脱いでいるみたいだ。逞しい肉体が触れているというだけで正直な秘部が彼のモノをぎゅっと嬉しそうに食い締めてしまう。めちゃくちゃ痛いままだというのに、まるでアソコからは美味しい美味しいと喜ぶみたいに蜜までとろけ落ちて脚を伝った。
「あ……写真、撮らないと」
神楽井先輩のセリフだってだけで『止めて!』とすら思えないとか、どんだけ私は彼に弱いんだ。私がマゾだってだけじゃなく、『初めてを捧げた相手』という強みも加算されてしまっているのかもしれない。
「ブレるから動くなよ?誰のモノになったのか、ちゃんと証拠を残しておいてやるからな」
ごそっと動き、何かを手にしたっぽい。じっとしているとじわじわと痛みの方に気がいってしまって結構辛い。「ふぐっ、ふっ、ふっ——」とひたすら呼吸を繰り返し、必死に痛みを散らそうと試みる。
「——え?あ、う、嘘、だろ?」
先輩の酷く動揺した声が急に聞こえた。
「まさか……初めて、なの、か?」
撮った写真に破瓜の血でも写っていたのだろうか?もしかすると脚を伝った蜜に血が混じっていたのかもしれない。
「な、な、何で言わなかった⁉︎知っていたら、ちゃんと、ちゃんと——」とまで言って、「あ、イヤ。完全にオレのせいだよな、ごめんな?」とすぐに謝ってきた。でも今は謝罪なんか欲しくない。もうナカに広がるモノが痛みなんかじゃなくて切なさに変わってきている。動いて、擦って、いっそ乱暴にだってされたいとナカが勝手に蠢いてしまう。
「一旦、ぬい……んっあっ!」
焦っていたはずの先輩の声が急に甘いものに変わった。「ちょ、ま、ダメだって!」と続けて言う声まですごく可愛い。あぁぁ鼻血出る、もう無理そう。
「そ、そんなに、ナカ……締めるなって、も、でちゃ」
声が可愛過ぎて、まるで初めての快楽に戸惑う人みたいだ。んな訳ないなとすぐに割り切ったが、雑に呼吸を繰り返すばかりで動けずにいる先輩がとにかく可愛くって可愛くって、このままでは脳内が『先輩は童貞なのでは?』とバグってしまいそうだ。
「た、耐えた、耐えたぞ!やったっ」
今度はガッツポーズでも取っていそうな声が聞こえた。可愛いが過ぎる、もう先輩は私をどうしたいと言うんだ。
「……ゆ、ゆっくり動くからな?痛かったら言……あ、無理か。えっと……でも口枷を外した途端に拒絶でもされたらマジで死にたくなるし……」
うじうじとし出した先輩に発破を掛けるみたいにナカをわざとキュッ締めた。少し腰も動かし、早くシテ欲しいと催促する。すると甘い吐息を一瞬こぼし、今度はちゃんと意図通りに察してくれたのか少しずつ動き始めてくれた。興が乗ってきたのか段々とその動きが激しくなる。当初の目的もちゃんと思い出したのか、「初めてなのにそんなに腰を振って、快楽堕ちでもしたのか?」と意地悪く言ってくれた。
「愛液でめちゃくちゃ濡れてるから、動くたびににゅぷにゅぷ音が鳴っていやらしいな。気持ちいいか?誰かもわかんない男のモノなのに美味しそうに咥えて、離したくないって喰い締めて、本当にお前は可愛いな」
沢山言葉責めされて目眩が止まらない。感極まってご馳走でも食べているみたいにだらだらと唾液も溢れ出ているままだし、ご指摘通り愛液が滴り続けて先輩の律動を助けている。お互いの肌がぶつかる音まで加算されていく中、また絶頂が近づいて来た。今までで一番大きな波だ。コレに呑まれたら気絶してしまいそうなくらいの灼熱がこの身を覆う。こんな行為なんて所詮想像の産物だと思っていたのに、想像よりももっと凄い。激しくって、でも甘くって、どろっどろの快楽で溢れかえった壺の中に一突き毎に追い込まれていく感じがする。
「ふぐっ、んぐっんんー♡」
最奥に潜む子宮口を切先でグリッとされたタイミングで絶頂を向かい入れてしまった。汗の滴る背が弓の様に反れ、四肢が昇り震えて甘い痺れが全身を満たす。意識まで遠のいて行ったが、先輩の激しい突きで無理矢理引き戻された。
「またイッたみたいだな。あぁぁ、ホント可愛いなぁ♡ナカイキ出来て偉いなぁ」
先輩がそう言って頭を優しく撫でてくれる。だけど次の瞬間にはまた快楽の中に叩き落とされ、天国にでも居るみたいに幸せな時間が延々と続いてくれた。