辰哉Side
あべちゃんが連れ去られて、こーじと佐久間がボロボロになったあの事件から、数週間。敵の襲撃が来ることも、あべちゃんの情報が入ってくることも無いまま、ただ時間だけが過ぎていた。
メディア出演に関しては、あべちゃんは体調不良、佐久間の足は怪我ということでなんとか誤魔化せてるけど……いつまでもこのままという訳にもいかない。
だから俺たちは、昼間はいつも通りに仕事をし、夜はあべちゃんを必死に捜索する……という超多忙スケジュールで過ごしている。
ある日。個人で出演する番組の収録が終わって楽屋に戻ってくると、机の上に黒い封筒が置いてあることに気づいた。
💜「なに、これ?」
表面には何も書かれていない。
恐る恐る中を開けると……
『深澤辰哉様
○○ビルの屋上にて、あなたをお待ちしております。くれぐれも、一人で来るようにお願い致します。さもなければ……分かっていますよね? Freeze』
💜「……あーね?」
敵の組織からのメッセージ。俺一人を呼びつけるとは……魂胆が見えすぎている。思わずため息が零れた。
💜「はあ、先に俺一人を殺っとこうって?随分舐められたもんだな……」
俺はカバンを手に取って、マネージャーに一言告げる。
💜「ねね、今日この後寄りたいところがあるからさ、送りはいいよ」
「そうですか?分かりました。気をつけて帰ってくださいね」
💜「はーい、ありがとね」
楽屋を出て、一人足早にテレビ局を出る。
最近の俺の体調を考えると……○○ビルの屋上に向かえば、もう生きて帰ってこれないかもしれない。
でも、必ず一人で来いということは、俺以外のメンバーを連れていけば、想定よりもひどいことになるに違いない。
みんなのことは、Snow Manは
“俺が” 守らなくちゃ。
だから……無茶する俺を、許してくれ。
💜「……みんな、ごめんね?」
そう呟くと、俺は屋上のドアノブに手をかけ、意を決して扉を開けた。
(続く)
コメント
6件
ふっかさんーーー!(´;ω;`) 誰かふっかを助けて特にひーくん!
ふっかー、無事で帰ってきてそして誰か呼んでてくれ🙏
念の為に誰か呼んでおいた方が良かったんじゃない…? (照兄とかめめとか) 続き楽しみピーマンでありまth.ᐟ