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二十歳の年越しは沖縄で迎えた。
ついこの間まで東京駅で必死に働いていたのに。
旅行ではなく移住者として沖縄の地に立っていた。
きっかけはにぃにぃだった。
にぃにぃと言っても実の兄では無く、沖縄の方言である。
沖縄ではちょっとそこのお兄さんを、
そこのにぃにぃみたいな感じで使う。
にぃにぃは会社の先輩で10歳ほど上の人だった。
お世話にも仕事が出来る人では無かったが、仕事以外では素晴らしい輝きを放っていた。
職場の人達と遊ぶ時には中心的な存在で、僕も遊びに連れて行って貰ったり
ご飯を食べに連れて行って貰ったりもした。
そんなにぃにぃがある日「仕事辞めて沖縄に移住する」と言い出した。
沖縄旅行した際にハマったらしい。
就職して約2年半、なんとなくマンネリ感を感じていて刺激を欲していた僕は
心が揺れた。
にぃにぃの移住を聞いた数日後には
一緒に行きたいと嘆願していた。
にぃにぃは心良く承諾してくれて
2人で沖縄移住する事になった。
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