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#恋愛
ばたっちゅ
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設楽理沙
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まなこ〜友
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彼への気持ちに気づいたのは、社員旅行
だった。
3泊4日の旅行。
いつもとは違う場所で、いつもとは違う彼の
姿を見ることになった。
移動のバスでは、ずっと彼が隣にいた。
肩が触れそうなくらい近い距離。
普段の職場では、仕事仲間として接していた
彼が、すぐ隣にいる。
それだけなのに、なぜか落ち着かなかった。
何を話したのか、全部は覚えていない。
だけど、隣に座っていたことだけは、今でも
はっきり覚えている。
そして、ある夜。
外にいると、思っていた以上に寒かった。
私は彼に言った。
「寒いですね」
すると彼は、自然な様子で上着を貸して
くれた。
「これ、着てていいよ」
「え、いいんですか?」
「うん。寒いでしょ?」
何気ない優しさだった。
彼にとっては、ただそれだけのことだった
のかもしれない。
でも、上着を受け取った私は、どうしようも
なく嬉しかった。
その温かさが、服だけのものじゃないような
気がした。
彼の優しいところ。
私のことを気にかけてくれるところ。
一緒にいると安心できるところ。
旅行中、私は何度も彼のことを考えていた。
そして、気づいてしまった。
私はこの人を、ただ頼りにしているだけじゃ
ない。
もっと一緒にいたい。
もっと話したい。
自分以外の誰かと楽しそうにしていると、
少し寂しい。
彼から優しくされると、胸がいっぱいになる。
ーー私、彼のことが好きなんだ。
初めてそう思った。
中学時代に経験した恋とは違った。
無理に自分をよく見せたいわけじゃない。
付き合っているという形が欲しいわけでも
ない。
ただ、彼と一緒にいる自分が好きだった。
そして、この旅行を境に、ふたりの距離は
急速に縮まっていった。
コメント
1件
うわあ、すごくいい……!「上着を貸す」ってよくあるシチュエーションなのに、なっつんさんの筆が入るとこんなに胸に響くんだなあ。移動のバスで「肩が触れそうなくらい近い距離」にドキドキしたとか、あの何気ない仕草が恋だと気づくきっかけになる感じ、すごくリアル。それと、「中学時代の恋とは違った」って内省が入ることで、大人の恋愛の深みが出てると思う。3泊4日って期間が絶妙だね!