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なっつん🐶💚
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#大人ロマンス
煉彩
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#不倫
さぶれ-SABURE-
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いよいよ涼二を天魔が堕としてくれる。長い戦いがようやく報われる時がきたんだ。この日のために用意していた証拠一式をは、エンビルに預けてある。それをぜんぶ受け取った。
今まで集めてきた証拠を叩きつけ、涼二と離婚する。
「一足先にホテルで待っているわ。念のため変装しておく。ウィッグある?」
「どれでも好きなの持って行ってくれて構わない」
エンビルは衣装チェンジなどもできるように、一番奥にはその時に利用する衣装がずらりと並んでいる。
「英子になったらマズイから、今度は冷美をイメージして行くわ」
彼女は近江監督の愛弟子。上品な感じじゃなくて、シゴデキで気の強いキャラ。目立つといけないから、黒のパンツスーツがいいかな。髪の毛はロングのストレート、首元にスカーフ、冷美のイメージカラー、ブルーはシャツで出せばいい。それにしても、なんでも揃っているのがすごいわ。
早速ここにある衣装を借りて着替えた。ウィッグを付けて整える。いつもの藤崎沙耶ではなくなった。若干黒目の大きいカラーコンタクトも入れておいた。
「天魔、ここ、衣装屋できるわね」
「バーが儲からなかったら、衣装屋エンビルに業種変更するよ」
「あなたの仕事は、きっとなくならないわ」
「だといいけどな」
天魔は苦笑した。「口コミしかないから、依頼がめっきりない時もある」
「タイミングもあると思うけれど、時々道を踏み外した伴侶に酷い目に遭わされるのに、反撃できない人の方が多いの。私がそうだった。でも、あなたに会って、私は変わったの。自分で、自分の手で、夫に復讐を決めたんだもん」
天魔が頷く。
「私、このシナリオを面白く書くわ。ぜったいにシナリオ大賞獲る!」
決意を込めて言った。
「沙耶ならできるよ」
「大賞獲って貸し切りにしたいけど、もし、扉に貸し切り札がかかってたら、どうすればいいの?」
「そうだな……引き返すか、新たに困っているやつを助けるかは、沙耶が決めればいい」
そうね。いつだって、なんでも自分で決めればいい。
今日、たった今、この瞬間から、自分で決めたことをやり通せばいい。
そうすれば未来は変化する。最高のものにできる!
あなたに出会って学んだこと。
「ありがとう。もし天魔が困ったときは、今度は私が助けるからね」
「それは心強いな」
なんとなく彼と握手をしたくなった。
「グッドラック、天魔」
「グッドラック、相棒」
ニッと彼が力強く笑ってくれた。
こんなすごい人が私を相棒と認めてくれて嬉しい!
目指すはフォレストスカイ東京!
※
新宿の喧騒をすり抜け、到着したその場所は、都心の中心にありながら外界とは切り離された要塞だった。
タクシーを降り、エントランスに足を踏み入れた瞬間、天井高のある空間が私を圧倒する。モダンで幾何学的な格子状のデザインが壁面を飾り、間接照明の柔らかな光が上質な石材の床に鈍く反射していた。そして、普段の生活ではぜったいに嗅いだことのないような、上品で良い香りが漂っている。そして、余分な装飾を削ぎ落としたミニマリズムの中に、職人の息遣いを感じさせる繊細なディテール。
ヒールを鳴らしてラウンジへと向かう。彼らが到着するまで、何時間でも待つわ。
(最高の舞台ね)
受付で偽名(中原冷美)を名乗り、中原秋也の名前で予約をしているが、彼は後から来ること、友人が部屋に遊びに来ることを告げておいた。
妻ということで代理チェックインしたので、ホテルの部屋のキーをひとつもらった。
「中原様のお部屋は、最上階のスイートルームになります」だって!
私でもそんなところ泊ったことないよ!
勿体ない。涼二を陥れる舞台は、安ホテルで十分だったかな。なんか惜しい気がしたが、演出費用をケチってはいけないわね。最後の盛り上がり部分だから、派手にいかないと!
とにかく、これでいつでも突入できる。私の準備は整った。
大事なホテルキーをバッグにしまい、手入れの行き届いたラウンジチェアに深く腰を下ろした。お尻がぐっと沈み込んでいく。足を組んで手帳とスマートフォンを取り出した。ノートパソコンも傍に置いておく。
これで、仕事しながら待ってる感を滲みだせる。あまり出入りの多い時間じゃないから、目立ちたくないなぁ。
GPS見ながら、近づいてきたら別の場所へ移動しましょう。
ホットコーヒーをオーダーして、ブルートゥースで繋げたイヤホンを耳に差し、スマートフォンを見た。
画面には脚本家バーが映っている。見慣れた木製のカウンターとスツール。このお店も、今日でなくなっちゃうのね。残念だわ。
『秋也……!』
ドアベルを鳴らして入ってきたのは、涼二だった。もうすでに泣き出しそうな顔をしている。
秋也はそっと涼二の傍にいって、彼を力強く抱きしめた。
『辛かったね、涼二』
着やせはしているけれど、割とガタイのいい天魔と華奢な涼二が抱き合っていると、ほんとに、現実世界のボーイズラブ(男性同士の恋愛)を見ているみたい。
『今夜は一緒にいよう。ボクが慰めてあげるよ』
『秋也……』
『ここじゃなんだから、ホテル行こう。部屋、取ってあるんだ』
真剣な顔で天魔が涼二を見る。ふたりの視線がぶつかり合い、無言になる。
覚悟を決めたのか、涼二は「一緒にいたい」と深く頷いた――
コメント
1件
うわ、ついに実行の時か…!沙耶が変装して「冷美」になりきってるとこ、めっちゃ潜入モノっぽくてワクワクしたわ。天魔との「相棒」って呼び合いシーンも熱いし、最後の涼二が秋也に抱きしめられてホテル行く流れ、もうドラマすぎて息止まった。沙耶が自分の手で未来を変えるって決めたのがカッコよすぎる🔥 次の展開が気になりすぎる!