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~2日後~
サイコロは研究室のベッドで寝かされている。今日はサイコロの体を点検する日。
サイコロの表情は何処か不安げである。
(数分前)
サイコロが研究室に着くと、所長とロビンを含む数人の職員、そして小さな体の丸っこい一体のロボットがいた。
所長はサイコロにこう告げる。
「今日はこのロボットに君の体を点検してもらうよ。心配しなくていい。このロボットは高性能の医療ロボットだからね。」
所長は職員に対し、こう続ける。
「君たちもこの新しい取り組みをよく見ておくように。記録も忘れないでくれたまえ。」
サイコロは医療ロボットと目を合わす。
足は2個の車輪で、身長はサイコロの半分程度。丸っこい頭部には目玉が一個ついており、キョロキョロと周りを見ている。
正直、信用できるような雰囲気ではない。サイコロが不安に感じていると、ロボットはこう言った。
「当機は”flesh techno Lab”の医療用マシン、moon(ムーン)です。これからあなたの体の検査を行います。準備ができるまでお待ちください。」
リーフの言葉を聞いて所長は「やる気満々だなぁ!」と笑った。
~~~
「当機の準備が完了いたしました。これより実験体No.3156の身体検査を行います。」
ムーンはこう言いながら、コロコロとサイコロが横たわるベッドに移動してきた。サイコロは怯えた表情でこう言う。
「その… えぇっと… ムーンさん?本当に僕の体をちゃんと見てくれるんだよね?」
「当期は最新鋭の機能を搭載した医療用マシンです。心配はございませんよ。怖いのであれば、何か歌でも歌いましょうか?」
案外、冗談が言えるようだ。サイコロはこう返す。
「じゃあ、何か歌いながら検査をお願いするよ。」
「了解しました。それでは、太陽と月という歌を歌いましょう。しばらくしたらあなたに全身麻酔をかけるので、それまでの気晴らしということで。」