※陽介→光→律→陽介の片思いループ。
放課後の部室は、沈んだ夕日の光に染まり、静寂と微かな緊張が混ざっていた。
陽介は律の横に座り、さりげなく体を寄せる。無表情の律に、心臓が跳ねる。律は顔を上げず、静かに資料に視線を落としている。
「……今日も手伝うよ」
陽介の声は軽く、無邪気だが、その響きには隠れた執着が混じっている。
律は短く「……いい」と返すだけ。
その冷たい一言に、陽介は胸をざわつかせ、無意識に律の肩に手を伸ばす。律は触れられても動かず、ただ視線で彼を試すように捕らえる。
光は部室の端で、無邪気に資料を整理しながらも、律と陽介の間の微妙な空気に気づく。
「……あれ、二人だけ?」
その声に陽介はハッとし、視線を光に向ける。光は無邪気に笑いながら歩み寄り、肩が触れる距離に立つ。
陽介は一瞬息を呑む。律はその様子を冷静に見下ろし、無言の圧力で光の動きを押さえつける。
三人の間に張り詰めた空気。
陽介の想いは光に届かず、光は律に惹かれるが陽介に癒される。
律は二人の気持ちをすべて察し、静かに支配することで満足している。
触れるか触れないかの距離で、指先や視線だけで互いの心を侵食し合う。
陽介がそっと光の肩に触れた瞬間、律の視線が鋭く光を捉えた。
光はにこりと笑いながら、「そんなに睨まなくてもいいのに」と無邪気に言う。
その言葉に、律は唇をきゅっと結び、無言の圧力で光を押さえつける。
陽介はそのやり取りを間近で見て、胸の奥が締めつけられる。
「……律、やっぱり冷たいね」
陽介の吐息混じりの声に、律はようやく目を向ける。
視線だけで圧力をかけ、微妙に距離を詰める。
「……そうだ」
短く、鋭く、そして支配的。
陽介は自分の鼓動が早まるのを感じ、手のひらが汗で湿るのを自覚した。
光は無邪気に笑うが、その背中を律が見つめ、心理的に締め付ける。
三人の間の空気は、言葉よりも重く、視線と微妙な距離だけで互いを侵食する。
陽介の手が光の肩から律の机へと自然に動くと、律はわずかに身体を傾け、心理的圧迫で陽介を押さえ込む。
光は戸惑いながらも、無邪気に触れようとする。
「……俺の視線、意識してるだろ?」
律の低く冷たい声が、部室の静寂を裂く。
陽介は思わず顔を赤らめ、息を詰める。光もまた、無邪気に見せかけた笑顔の裏で、律の視線に背筋が凍る。
心理的圧迫と甘い期待が交錯し、三人の片思いは互いを深く支配していく。
椅子の軋み、紙のめくれる音、吐息――
すべてが心理と身体を揺さぶり、誰も言葉にしないまま互いの感情を暴き合う。
夕日の光が消えかける頃、三人の心は完全に絡み合い、放課後の部室に支配と依存の熱を残した。
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