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テントの内側は波音と微かな潮風で揺れ、月明かりが三人の体を淡く照らしていた。
律は奥の端に座り、背筋を伸ばす。視線だけで陽介と光の動きを制御する、冷たくも鋭い圧力を放っていた。
陽介は律の傍に座り、肩が触れる距離で小さく体を震わせる。
「……やっぱり、寒い?」
声はかすかで、でも律に向けられた視線は熱を帯びる。律は無言で頷き、触れずにいることで陽介の鼓動を自分のものにする。
光は端で毛布を整えつつ、無邪気に律と陽介を交互に見つめる。
その目線に律は目を細め、心理的に牽制する。陽介は心臓を締め付けられ、無意識に律に身体を近づけた。
光は無邪気に笑い、陽介の手を軽く取る。陽介は一瞬戸惑い、律は静かに視線で二人を制す。
「律……そんなに冷たくするなよ」
陽介の小声に、律は唇をきゅっと結ぶ。
「……黙れ」
低く、鋭く、冷たい声が陽介の意識を律に集中させる。光も律の視線に背筋を震わせる。
密室の狭さが三人の距離を自然と縮める。陽介の手が光の背中に触れ、光が律の袖に手をかける。
律は無言でそのすべてを見つめ、心理的圧迫を最大化する。
三人の片思いが絡み合い、言葉よりも肌の距離、微細な体温、呼吸のリズムで互いを侵食していく。
陽介は律の冷たい圧に抗えず、自然と体を預ける。光も無邪気なふりで律に近づき、律はその無防備な行動に興奮を隠せない。
三人の体が交錯し、指先の触れ合いや肩の接触だけで互いの心理が揺さぶられる。
律の視線は二人を支配し、陽介の温もりと光の柔らかさを同時に感じながら、自分のペースで侵食を続ける。
息遣いが荒くなり、体の距離はますます縮まる。陽介の指先が律の袖を掴み、光が律の肩に触れる。律は微かに身を傾け、心理的圧力で二人の動きを止める。
「……俺に意識を集中しろ」
低く響く声に、陽介は息を詰め、光も無邪気な笑顔を保ちながら内心は高鳴る。
三人の片思いが、心理的支配と甘さ、官能的な接触を通して夜通し絡み合う。
テント内は微かな吐息と服の擦れる音、波音だけが響く密室となり、三つ巴の心理戦と官能が続く。
触れ合い、押さえ込み、無防備さに揺さぶられ、互いに依存し合う感覚が深まっていく。
月明かりが差し込む中、三人の心と体は完全に絡み合い、夜明けまで静かに、しかし濃密に、熱を帯び続けた。