「おじいちゃん。手術、絶対うまくいくから、頑張ろうね……」
手術前の最終検査が終わり、疲れて、眠ったおじいちゃんに語りかける。
いよいよ手術が行われる前日、宣言していた通り宏忠さんから連絡は一切なかったけど、前までのように不安になって泣きたくなったり、弱気になったりしない。
あの日、宏忠さんが言ってくれた言葉が、私を強くした。
「おい、きっちり別れてくるんじゃなかったのか?」
おじいちゃんが眠ったのを見計らって病室に入って来た桜庭は、不機嫌そうに言った。
「そんなこと、一言も言ってません」
「クソ、帰ってきたら清々しい顔しやがって……アイツと何を話した?」
「それはー……教えない」
「なんだ、その顔は!」とさらに眉間に皺を寄せる桜庭は、毎回、何かしら文句を言いながらも、病室に足を運ぶ。
身内でもない桜庭が来る必要は全くないはずなのに、毎回、顔を出す桜庭のおかげで……とい*****
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