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「それではまず、《騎馬戦》なんですが……」
そう言った瞬間、教室内の空気がビリッと変わった。
何この緊張感……!? 視線が、殺気じみてるんだけど!?
「チームを決めたいと思います」
そして、地獄の蓋が開いた。
「「「チームはどうする!!」」」
えっ!? ちょ、なに!? なにこの一斉射!!?
……全員、俺を見てる。
怖すぎるんですけど!?
「え!? あ、えーっと……どうしましょう? 何か案は……?」
ルカが挙手。助かった!
「殴り合って決めるのじゃ」
「却下ぁ!!」
「のじゃぁ!? なぜ! 全員叩き潰して決めれば良いのじゃ!!」
だから誰の影響受けてんの!? この子、脳筋過ぎない!?
「他に案は……」
「はいでござる」
「どうぞー!」
「全員の“希望の人”を書いて投票するのはどうでござるか?」
なるほど! いい案! 民主主義ばんざい!
「それでは、魔皮紙に希望の人を書いて、私に送ってくださーい」
* * *
~集計中~
アオイ
アオイ
アオイ
アオイ
ルカ
アオイ
アオイ
アオイ
ルカ
アオイ
アオイ
アオイ
アオイ
…………
いや多すぎるだろ!!!
ちょ、なんで俺だけほぼ単独票!?!? 誰一人パーティー内で組もうとしないの!?
「えー……僕が15票、ルカが3票です」
騒然。
そして巻き起こる、アオイを取り合う戦!
「俺の右肩はアオイちゃんの太もものためにあるんだ!!」
「いや俺の左肩も空いてるぞ!!アオイの太ももを挟むのはこの俺だ!!」
「マッスルの俺がアオイちゃんを乗せるべき!太ももの重みを受け止められるのは筋肉だけだろうが!!」
「フッ、俺はルカに入れた」
「な!?貴様裏切ったな!?俺達マッスルはアオイちゃんマッスルだって誓っただろうが!!」
「フハハハ!全てはこの日のブラフさ!俺の脳は筋肉!つまり全身が脳なのだ!貴様達のマッスルとは格が違い考えるマッスルなのだよ!」
「貴様ァァァア!!!!!」
「筋肉に頼ってばかりではそうなるでござる、やはりここは我らがアオイ殿を背負って機動力をあげるでござる!」
「リーダー!鼻血がでてるでござるよ!」
「おっと失礼、なんせあのアオイ殿の太ももを____」
「「「「ぶひゃ!」」」」
「のじゃ!?全員鼻血で倒れたのじゃ!?というかワシが3票ってどういうことじゃー!!もっと評価されていいのじゃー!!」
「ストロングウーマンはアオイちゃんの尊厳を守る!あと足フェチの矜持も!!」
「ごめん、私……ルカちゃんに入れた。だって……ちょっと“抱かれたい感”ある……」
「はぁ!?!?!?」
「それなー。なんかルカちゃん、男前だし、下から見上げられたい」
「え、でも私、アオイちゃんの太ももに顔埋めたい」
「わかるううぅ!!!!!」
もう収拾がつかない!
思春期と変態とフェチと好戦的な人格が教室内で乱舞してる!
やばい! このままじゃ――崩壊するッ!!
「みんな落ち着いてぇぇえええ!!」
でも、もう誰も俺を見てない!
喧嘩、議論、鼻血、発情。すべてが混ざってカオス!!
――あぁ、もうこうなったら……あれを使うしかない。
使いたくない、絶対使いたくない……でも!
「みんな……落ち着いて!!」
その瞬間――俺の身体が、勝手に動き出した。
右手はピースサインを作って、目元にスチャッ。
左手は腰に当て、
片足はステップを踏み――
顔はキラリと斜め45度!
「や、やめるのじゃアオイィィィィ!!」
ルカの叫びも届かない!
「――『魅了』」
その言葉をウィンクしながら唱えた。
「「「「……」」」」
――成功、したみたい。
教室中の視線が、全部、あたしに向いてる。
うぅ……やっぱこの魔法、恥ずかしすぎ……死ぬ、恥ずか死する!
「と、とりあえず……席に座って? みんなで、仲良く考えよっ?」
……おぉ、ちゃんと座ってくれる。
えらい、みんな……ん? なんで男子全員、自分の股間おさえてるの?
え?女子も股間押さえてる?なんで?
え、なんで息づかい荒いの? こわ……
ルカは、というと――「やってしまった……」って顔してた。
「え、えっと、とりあえずチーム分けはくじで決めますっ! このままだと拉致があかないのでっ!!」
その後、くじで五騎のチームが決まり、
騎馬戦の布陣についての作戦会議を行い、どうにか作戦会議は終了――。
ふぅ……
でも、これで終わりじゃない。
次は――他のクラスとの競技の話だ。
……うん、これは、まだまだ長くなりそう。
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ミクラル王国
――オシャレと芸術の都
ミクラル王国は、装飾文化と芸術の発展を誇る国家であり、「美」を重んじる国民性で知られています。王都ミクラルを中心に、街には装飾品店、美術館、劇場などが多く立ち並び、その華やかな街並みは多くの観光客を魅了しています。
観光地としても名高く、アバレーやグリードの住人も休暇を利用して訪れることが多いです。王国各地には名所や歴史的建造物が点在しており、年中を通して観光業が盛んです。
また、食文化も豊かで、他国では手に入らない珍しい食材や料理が数多く存在します。特に果実を使ったスイーツや、香り高い香辛料料理などが有名です。
防具においても高級志向が強く、ミクラル製の装備品は「見た目の美しさ」と「品質の高さ」を兼ね備えたものとして知られ、貴族や上級騎士を中心に人気があります。ただし、一般向けにはやや高価であり、入手には相応の財力が求められます。