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2カ所でデートですねー🩷❤️ お兄ちゃんももしかして…なんか嬉しそうな感じが…🤭 私も🗼の方がスキ✨豆腐料理は有名なあそこですね。さすがです✨
裕太さんと流星くんのドライブ🚗に舞子さんも加わりまるで家族のよう🧑🧑🧒裕太さんも嬉しいね🤭💖 優羽ちゃんも岳大さんとデート❤️で岳大さんチョイスの🗼や和食のお店の好みが優羽ちゃんの好みとマッチして良かった😊👍💖
その日の午後、優羽の兄・裕樹と流星は車に乗っていた。
この日二人は朝から町外れの大きな公園へ遊びに行き、これからお昼を食べようとファミリーレストランへ向かっていた。
その後は少しショッピングをしてから最後に道の駅でソフトクリームを食べて帰る予定にしていた。
裕樹は運転しながら、後部座席に座っている流星に向かって話しかけた。
「流星、今からファミレスに行くぞ。なんでも好きな物を食べてもいいからな」
「ぼくはね、おこちゃまランチがいいの。プリンもたべたいけれど、このあとみちのえきにあいしゅをたべにいくんでしょ?
だったらプリンはがまんする」
「そうかぁ、流星はプリンも好きだったもんな。でも二つ食べてお腹を壊したら困るから、今日はアイスだけにしておいた方が
いいな」
「うんっ!」
流星はニコニコと嬉しそうだ。
そしてしばらくすると突然流星が叫んだ。
「あっ! まいこちゃんだっ!」
裕樹はびっくりして流星が指差している方を見る。
すると商店街のアーケードを歩いている舞子の姿が見えた。
裕樹は舞子を一度追い越してから道路の脇に車を停めると、後ろから歩いて来る舞子に声をかけた。
「舞子さんっ!」
その声を聞いた舞子は一瞬キョロキョロと辺りを見渡した。
そして流星が乗った車を見つけると、すぐに笑顔で駆け寄って来た。
「こんにちは。偶然ですね!」
裕樹は舞子に声をかけると、流星もニコニコして言った。
「まいこちゃんこんにちは」
「こんにちは! 今日は二人でお出かけですか?」
「はい。まだ優羽が出張中なので今日は二人で遊んで来ました。舞子さんはお買い物? あれ? 今日は山荘の仕事はお休みで
すか?」
「はい。今日は紗子さんがフロントをやってくれているので私は休みなんです」
「そうでしたか! なんか優羽がいないせいで色々とご迷惑をおかけしてすみません。あっ、もしよろしければこの後一緒にラ
ンチでもいかがですか? 今からファミレスに行こうと思っていたんですよ」
そこで流星が付け加えた。
「あのね、ふぁみれすにいったあとは、みちのえきであいしゅをたべるの」
「でもせっかくお二人で楽しんでいるのに私なんかがお邪魔しちゃったら……」
「お邪魔なんてとんでもない。大歓迎ですよ、なっ、流星?」
「ぼく、まいこちゃんもいっしょがいいな!」
流星の言葉を聞いて、舞子は満面の笑みを浮かべる。
「じゃあ、ご一緒させていただこうかしら?」
「そう来なくちゃ! 道の駅からは舞子さんの家も近いので帰りは送りますよ。じゃあ乗って下さい!」
「ありがとうございます」
そして舞子は後部座席のドアを開けて流星の隣に座った。
それから三人はファミリーレストランへ向かった。
一方、岳大の車の助手席に座っている優羽は、これからどこへ行くのかと興味津々だった。
岳大は近くのインターから首都高へ入り順調に運転している。
そこで優羽は我慢出来なくて聞いた。
「どこへ行くのですか?」
「東京らしい場所と言えば、ここしか思いつかなくて」
岳大は段々と見えて来た東京タワーを指差して笑った。
「東京タワー? うわぁ昔一度だけ行った事があります。もう一度行ってみたいと思っていたから嬉しいです」
優羽ははしゃぎながら、ライトアップされた東京タワーを嬉しそうに見つめる。
「結局一度しか行けなかったのですか?」
「はい。二度目は行けないままでした。私、スカイツリーよりも東京タワーの方が好きなんです。東京タワーってなんかレトロ
な感じで懐かしい雰囲気があるじゃないですか? そこがいいなって…」
「奇遇だなぁ。僕もね、こっちの方が断然好きです。東京での仕事で山に行けない日が続くと、こうして夜に一人でここを訪れ
るんですよ」
「それってやっぱり高い所にいないと落ち着かない…とか?」
「ハハッ、まあそういう事かな」
岳大が笑ったので釣られて優羽も笑う。
そんな会話をしているうちに、車は首都高を下りて一般道へ出た。
しばらく走っていると東京タワーが間近に見えてきた。
ライトアップされたタワーは、間近で見るとかなり迫力がありとても幻想的だ。
それから岳大はコインパーキングへ車を停める。
「さあ着きましたよ。勝手に和食の店にしちゃいましたが、大丈夫かな?」
「もちろん! 和食大好きです」
優羽の返事を聞き岳大はホッとしているようだった。
そして二人は店へ向かった。
店は全体的に和の雰囲気の趣のある建物で、敷地の背後には東京タワーがそびえ立っている。
門をくぐり抜け石畳を上がって行くと、美しい日本庭園が現れた。
ここが都会の真ん中だという事を忘れさせてくれるほどの見事な庭園だ。
店へ続く小道の両側には和紙で出来たランプが道案内のように置かれ、オレンジ色の柔らかい光を放ってる。
その小道を進んで行くと、奥に豆腐料理専門の店が現れた。
「素敵なお店ですね」
優羽が感動して言うと、
「喜んでもらえて良かったです」
岳大はそう言って笑った。