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第35話 不安の発露
(あれは……ただ挨拶してる、って感じじゃないよね。むしろ、話し込んでる……)
彰人と美春が話しているのは、冬花から数メートル先だ。
エレベーターが近いのもあって、冬花が立ち止まっている間も人が行き交う。
(何を……話してるのかな……)
以前だったら、そのまま歩み寄って声をかけることができた。
だが今は――
(またあんな顔されたら、立ち直れないよ……)
自分を目の前に怯えた顔をした美春の顔を思い出し、二人の方へ向かうのを足が拒否する。
(しかも真面目な話、してるみたい……)
そこまで思った冬花はハッとして――すぐにその場を立ち去った。
適当な方向――彰人と美春が話している様子が見えない場所へ、とにかく移動する。
「……はぁ」
廊下の端、普段あまり人が寄り付かないところまで歩いてくると、壁に寄りかかる。
胸にもやもやしたものが広がり、冬花の*******************
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