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ユリアスが言っていた通りこの部屋は間違いなくこの屋敷で最も格式の高い客間に見える。俺はこの部屋を一瞥する。格式高い装飾の額縁には素晴らしい風景画が飾られていて、真っ赤な煉瓦造りの暖炉は勢いよく火を放っている。白と茶色を貴重にした寝台はかなり広く天蓋付き、明らかに外国から招かれた王族やそれに準ずる貴族のための部屋であって、侯爵代理にあてがうには明らかに不適切なほど立派な部屋だ。だからこそ俺は疑念を深めざるを得ない。俺は俺の後をおずおずとついてきたユリアスが扉を閉め鍵をかけたのを見届けて彼の方を振り返り、口を開く。
「国王陛下の言動に何らかの意図があるのは疑いの余地がない。おそらく俺と君の関係を理解しているのかも。わざわざ俺が帰れないような状況を作り上げた。君という囮を使ってこの場所に俺を呼び寄せ、俺たちの使用人たちを帰らせた。全てが明らかに偶然ではないだろうな。正直少し苛立ちを覚える。俺は操作されるのは嫌いなんだ。」