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#【推しの子】
#SAKAMOTODAYS
おとうふ 紹介文読んで🙇
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りな
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武道館でのあの衝撃的な夜から、二ヶ月の月日が流れた。
神城玲奈の逮捕とC小町脱退、そして警察での取調べ。世間やネット上では連日のように「衝撃の刺傷事件」「アイドル界の闇」としてワイドショーで騒ぎ立てられたが、私が命を賭してステージを全うしたこと、そして退院後に黒岩Pと共に行った会見での毅然とした対応により、C小町への同情と絶賛の声は揺るぎないものとなっていた。
そして今日。
リハビリと治療を終え、完全に復帰を果たした私は、久しぶりにあの原点のレッスンスタジオに立っていた。
鏡の中に映るのは、左肩にうっすらと残る傷痕と、少し短くカットした髪をなびかせる私——榊美裕の姿。
ドアが開き、二人の足音が響く。
「あ、美裕! 傷、もう本当に大丈夫なの!?」
駆け寄ってきたのは、向井沙也加だった。その瞳には心配の色と、それ以上の熱い光が宿っている。
「うん、もう踊っても全然平気だよ。ほら」
私がくるりと一回転してみせると、後ろから歩いてきた宵闇灯が、呆れたようにフッと鼻で笑った。
「たく……相変わらず頑固で往生際が悪いんだから。普通、ナイフで刺されたらトラウマでステージに立てなくなるでしょ」
そう言いながらも、灯の目元はどこか緩んでいた。
「トラウマにしてる暇なんてないよ。だって……私たちのC小町は、ここからが本当のスタートでしょ?」
私がそう言うと、沙也加と灯は顔を見合わせ、それから力強く頷いた。
かつて、異端のトランスジェンダーである私(美裕)、絶世の美少女でオタクの沙也加、そして静かなカリスマの灯の3人でスタートしたC小町。
玲奈という「純度100%の狂気」を呑み込み、死の淵すら乗り越えた今の私たちには、結成当初のような迷いや焦りは一切なかった。
「……ねえ、二人とも」
私は二人の手をギュッと握りしめた。
「玲奈ちゃんが残していった傷も、狂気も、私たちは消さない。なかったことにもしない。全部C小町の歴史として抱えて、三人で最高の景色を見に行こう」
「当たり前でしょ」
灯が不敵に口元を歪め、握り返してくる手に力を込める。
「4人体制の重厚な狂気も悪くなかったけど……やっぱり、この3人のフォーメーションが一番しっくりくるわ。B小町だって、ルビーたちだって、今の私たちにはもう追いつけないんだから」
「はい!」
沙也加が涙を浮かべながら、最高のアイドルスマイルを弾けさせた。
「私、もう誰の引き立て役でもありません。美裕ちゃんと灯ちゃんと一緒に、この三人のC小町で世界中をメロメロにしてみせます!」
その時、スタジオのドアが開き、黒岩Pと康弘が入ってきた。
黒岩Pは未点火の煙草を指で弄りながら、満足そうに私たち三人を見渡す。
「いい顔になったわね、全員。……美裕、肩の傷は痛まない?」
「大丈夫です、黒岩さん。むしろ、これが私の『生きてる証』ですから」
「ふん、相変わらず可愛げのないセリフ。……じゃあ、次のニュースを教えてあげるわ」
黒岩Pが差し出してきたのは、一枚のツアーポスターのラフ案だった。
『C小町 1st Japan Tour —— “Re:BIRTH”』
東名阪、そしてファイナルは横浜アリーナ。
三人体制に戻ったC小町が、名実ともにトップアイドルとして全国を駆け巡る新章の幕開けだった。
「B小町とも、黒川あかねとも、映画界とも違う。あんたたち三人だけの『光』で、全国を塗り替えてきなさい」
「「「はい!!!!」」」
三人の声が、スタジオの天井へ高く響き渡る。
男として生まれ、前世の無念を抱え、トランスジェンダーとして生きてきた私。
自分を偽るのをやめた灯ちゃん。
推す側から輝く側へと覚醒した沙也加ちゃん。
泥を呑み、血を流し、絶望を乗り越えた私たち三人だからこそ作れる、本物の『奇跡』。
「見ててね、世界……。これが、生まれ変わった私たちの『C小町』だよ!」
鏡に映る三人のシルエットは、どんな暗闇も引き裂くほど、強く、眩しく、美しく輝いていた。
コメント
1件
うわ、第22話、読み終えました…! 刺傷事件から2ヶ月、ちゃんと三人で立ち直って新しい一歩を踏み出す展開、胸が熱くなりました。特に「傷も狂気も消さない、なかったことにしない」って台詞、美裕さんの強い覚悟が伝わってきてグッときました。設定好きとしては、玲奈の狂気を物語の歴史として抱え込む姿勢が、この作品のテーマをしっかり体現してるなと感心。ツアータイトル「Re:BIRTH」も、新生C小町にぴったりで憎い演出ですね!