テラーノベル
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恥ずかしくなる程に甘さを増した声と、粘度の高い水音が寝室を満たし、俺の鼓膜を揺らしていく。
お互いが産まれたままの姿になった頃、彼は俺の竿を口で、後孔を2本の指で丁寧に刺激している。迫り来る快楽の波に耐えるようにぎゅっと目を閉じても、めめは結構シビアなもので《康二、ちゃんと見て。》と咎めてくる。彼の視線は見えなくてもよく解る。絶対ずーっと、こっち見てる。
「ん、くぅ…ッむり、やって…!」
「無理じゃない。感じてる康二、可愛いよ。」
何やねんもう。そう褒められたら───従いたくなるやん。
すぐにそう思う俺もそこそこチョロいな、なんて自虐しながら恐る恐る片目だけ薄く目を開けて彼に目を向ければ、じゅるじゅると音を立てながら口にしている俺のモノへの刺激を徐々に強めてくる彼の、真っ直ぐな眼差しとかち合う。ぐりぐりと浅いところのしこりまで執拗に弄られ、その瞬間に猛烈に追い詰めてくる羞恥と限界。意図せずにガクガク震え始める下半身。ほぼ強制的に抑えていた声量も感情に比例して上がってしまう。
「はァあッ!!んぅう…っ、あかん、めめッ、もう!!」
反射的にめめの頭を掴んでしまったが最後。その反動でぐぷ、と喉奥まで咥えこまれ、俺は。
「っひ、ぁ───ッんんん!!」
下から震え上がる強い衝動を逃がすように喉元を晒し、そのまま口内へ精を放ってしまった。…ヤバい、やってもうた。出し切った後の余韻に浸るように未だ震える身体とじわじわ襲ってくる気怠さを振り切り、急いでティッシュを数枚抜き去る。口を抑えたまま硬直する彼にその手を伸ばした。が、
「、ん…多いね。」
「はッ、はあっ…めめごめ…っへ?の、飲んだ…?」
「うん。」
「何で!?」
「いや、だって、」
──康二の大事な遺伝子じゃん。
《好きな人の大切なものは俺も大事に取っておきたいから。》そうしれっと続けながら、自身の口端に垂れる唾液を拭いつつ、手元のティッシュを奪って枕の横に置くその流れで再び押し倒される。
その間、尚も近付いてくる大きな瞳から放たれる圧に一瞬も逃れることは許されず、もう何度与えられたか分からない口付けに身を任せる。
「ふ、ぁ…んン…、」
舌を絡める度に未知の苦味が口に拡がり、思わず眉根を寄せる。これが先程の自分が放ったものということに若干の嫌悪感を覚えたが、それを超える心地良さを与えてくれるめめへの愛しさに全身の力が抜けていく。
「康二、…いい?」
両手の指をそれぞれ絡めながら確認してくる熱と吐息を帯びたテノールが俺の耳元で響く。こそばゆい感覚に身体が跳ねると同時に緊張も走ってくる。
…正直少し、怖い。先ほど解されたとはいえ──初めての本格的な行為という事実への躊躇と、愛する人との繋がりへの欲望がせめぎ合って、でも訳が分からずにそのままぐちゃぐちゃになって。最終的には1つの明確な本能だけが忠実で、もう最早考えることさえも面倒になってきた。
めめが、欲しい。
泳いだ視線を目の前の男に戻し、俺は小さく、首を縦に振った。
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