テラーノベル
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「私の名はサルバドール。名を消された子らよ、私に子をの殺す趣味はない。降伏してれるとありかたいのだが。」
「断る。その言葉は信用出来ない。」
先程、私の攻撃を背後から簡単に防御したこのサルバドールという女性。応援を呼ばれては困る。さっさと殺さないと。
けれど、やはり第三ゲートは警備が厳重だ。サルバドール以外の異星人がぞろぞろと銃を構える。だが、そのタイミングで遠くから爆発音が聞こえる。
軍人達が驚いたのを利用して皆一斉に攻撃し始めた。2号もサルバドールに剣を向ける。だが、負けじとサルバドールも剣で防いで見せた。
ここまで来ると力勝負だった。力いっぱい相手に斬りかかりながら2号は思いっきり蹴りを喰らわせた。思わぬ攻撃にサルバドールは体勢を崩した。
また、一振剣を振るう。その刃先はサルバドールの心臓部を直撃した。2号はその時一瞬油断した。件を抜こうとした瞬間サルバドールは2号を両手で抱きしめ二人は地面に一緒に倒れ込んだ。
「其方の魂は恐ろしいな…。私じゃ其方の魂に干渉すらできない…。」
「あんた何を言って…!」
慌てて刺さっていた剣をまた奥に刺し、離れようとサルバドールの腕を掴む。だが、サルバドールは離してくれない。今こうしているうちにも1号たちが戦っている。私は行かなければならないのに。
けど、次第に弱くなるサルバドールを払い除けてなんとか起き上がる。けど、知らぬ間に6号が銃で何度も撃たれたせいでボロボロになっていた。
「大丈夫?!6号…!」
「大丈夫…だ。」
6号は怪我を治すために注射液を打った。その時、急に苦しみ倒れ込んだ。6号の方に駆け寄ろうとした時剣を向けられた。
「僕に近づくな!!!」
その怒号に2号は足を止めた。辺りを見ると皆、何かを察した顔をした。2号もまた同じだった。だから2号は、あえて6号に近づき、剣先を胸元まで近づけた。
何故かは分からない。けれど、目の前にいる6号は確実に暴走しかけていた。格が。なら、その魂が、記憶が、この地に持っていかれる前に殺す。
「暴走が抑えられるならそれでいい。…けど、抑えられないなら…ここで……死んで。」
「…無理だ。…はは……、こんな早く死ぬとは思わなかったけどな…。」
6号は、今まで誰にも見せたくないと言っていた顔を、仮面を外してわざわざ私に見せた。何故かはわからないが、彼女は、目を止めずにはいられなかった。彼は、死ぬのにもかかわらず、微笑んでいたからだ。
「こんな汚れ役…やらせちまってごめんな…。」
けれど、彼は死ぬ事を心底安心しただろう。暴走する寸前コアは呆気なく破壊された。
[3918年6月4日9時56分/3号]
目の前にあったのは、そこらじゅうに転がる死体。小規模の軍事基地を壊してるさ中、軍人は大量に襲ってくる。巣穴を守る虫のように。
だから斬り殺した。壁には銃弾の跡がある。55号と66号のバカ二人が撃ちまくったせいで僕も被弾したし。一発だけしか喰らってないのが奇跡なくらい撃つから現場荒れまくってるし。
「3号がいてくれなかったら苦戦してたわ。ありがとね。」
「あんたは何故に回避力がそんなに高い!!」
「…なんとなく…直感だけどね。支給されたエーテルを乱用するのは良くないって思ったのよ。」
「…どういうことだ?」
「……なんでもない。忘れて」
そもそも僕は支給されてないから一回でも当たると致命傷なんですけど。なのに、ビビって誰かさんがバンバン撃ちまくるから困ってる。
ここらの小規模軍事基地はあらかた片付けたからいいけど、この後はどうするのだろうか。大規模軍事基地に行って他の班の支援とかだろうか?
「これから大規模軍事基地に行くのー?眠いから帰りたいんだけどー…」
「111号よ、しっかりするんだ。私を見習ってほら、活力!!元気に!!」
「はぁ…うっせー奴と班になったし、最悪ー。」
「そんな事より次の作戦に移りましょうよ…。」
「何か言ったかい?」
ダメだこりゃ。コミュニケーション能力皆無だ…。こんなやつ初めて見た。というより、ほとんどが大してコミュニケーションとるつもりがないだろ…。
3号は大きな溜息をつきながらハンカチで返り血を拭く。だが、他のメンバーは楽しそうに話したり、返り血を付けるぞと追いかけっこしたり。
86号がめっちゃ困っている。この人たちほんとに18才なのか?めっちゃ疑いたくなる。
「言い忘れてたけど、ここにいる子達みんな年齢がバラバラなのよ。…55号は15才だし、66号は14才だし、111号は16才だし、120号は17才で…あはは…。」
「なんで18才以前の年齢の子がこの任務に…?」
「…失敗作だって蔑まれてた子達なの…皆。」
コアがそもそも弱っていたり、組織に反抗的な問題児は危険任務に出させりると聞いたことがある。けれど、こんな危険な任務にこんなガキを…。
いや年齢もあんま変わらんし同い年とか年上全然いるけどさ。こんなに年齢バラバラじゃ上手いこと連携が取れるはずない。
「やめてくださいぃぃー!3号さん助けてぇぇぇ!」
泣きべそかいた140号が僕の背中に張り付いて震えている。111号が血のべったりついた手をこちらに向けている。それだけで3号はなんとなく察した。
「人に血をつけるなんてことはやめなさい。」
「血が付くと気持ち悪いから。あと眠くて頬づえついた時とか血が着いてたら嫌だもん。」
「120号だって血が付いたら気持ち悪いって感じるんだから、やめなさい。」
「へいへーい」
だるそうな声で頬を膨らませる。 なんだろうこの班、やっぱり皆ガキなんじゃないかって思ってしまう。まぁでも、割としっかりしたらそんなことは…ない、はず…。
「中々愉快だとは思わないかい?」
「…中々苦労するとは思ってる。むしろ、なんであんなに緊張感がないのかとも疑問に思ってる。」
「そこがいい所じゃないか。皆、失敗作って言われてきたもの同士なんだ。まぁ、君や86号はそうじゃないが、一緒に笑いあえたら仲間さ。」
「そんな感情、任務には必要ない。」
「…残酷なことを言うんだね。…でも、そういう考えも嫌いじゃない。けれど、それを私以外にいうべにではないとは肝に免じておけ。堅物君」
55号は3号の頭にポカッと拳を入れた。けれど、痛くない。なぜこんな説教されてるんだと疑問に思いつつ、55号の微笑んだ顔を見つめた。
ナルシストだけれど、意外としっかりしている。こいつほんとに僕より年下なの?いや、これは僕が子供すぎたのか。
「あと、君は思った以上に感情的だから人のことは言えないと思うよ。そういう所すごく好きだけどね。」
「二人とも堂々とサボってるわね。核爆弾阻止装置は破壊したし。さっさと大規模軍事基地の、一班の支援に行きましょう!」
「86号は凄い指示してくれて助かるさ。ま、私程の指揮力は持ってないけれどね!」
55号はまた自慢げに笑いながら、胸に手を当て誇らしげな顔をした。
[3918年6月4日9時58分/2号]
「つまり6号が暴走した理由はこの注射液が原因だと推測するということですか?」
「そうだと思う。まぁ、心理的問題を抱えていたという線もあるけど、タイミングが良すぎる。暴走作用の高いものが混入している可能性が高い…。」
「でもなんでんなことしたんだ?」
「今回の作戦で私たちを確実に殺すため。それに、暴走すれば無差別に殺し始める。兵器として使い捨てるなら暴走させて殺したいはずだから。」
急に1号が喋り始めた。任務始まって以来喋らなかったのは、その事を勘づいていたからなのだろう。普段ならもっと頭のおかしいことを言っているのに。
「とにかく今は怪我をしないように軍事基地に入るよ。」
走って基地内に入るとまたセキュリティゲートと受付の人だ。やはり、異星人は私たちを見るなり人間だと気づき銃を構える。
どうするかと考えた時、16号が地面に倒れた。撃たれたところを手で押えて体を丸め始める。
「痛いっ…助けてください…っ…こんなことやりたく…ないのに…僕たち…っ…。」
せせり泣く様子に私たちも異星人たちも武器が震わせた。躊躇っていたから隠し持っていた銃で頭を撃ち抜いた。
私が撃ったのと同時に異星人も8号たちも銃を撃ち始める。撃たれて倒れ込んだ異星人の首を切った。辺りを見渡すと異星人の死体や血痕があった。
「にしてもいつそんな演技力身につけたのですか〜?16号さん騙すのが趣味だったりします〜?」
「さぁ、どうでしょうね。…そんなことより、早く管理室に行きますよ。位の高い軍人のIDカード漁りますよ。」
「あ、それなら私、サルバドールのIDカード持ってるから多分管理室は入れる。まぁ、一応皆IDカードは持っておくにこしたことはないけど。」
皆、IDカードを適当に持ち出し、セキュリティゲートを突破した。セキュリティゲート内に入ると、それなりに広い空間に入る。
けれど、異星人はいなかった。なんて思っていたら、異星人が一人でのうのうとやってきた。そいつはどこかで見たことがある。
「あひゃひゃ〜!!え〜?大丈夫〜?こーんな少人数で来ちゃって〜!」
「タカミ…か…。」
どうするべきか。管理室がどこにあるかはよく分からない。手当たり次第に探すしかない。任務は管理室に行ってデータを盗むだけ。
「2号、ここは一旦別れましょう。8号いけますね。」
「わかったぜ!とりあえず殴るってことか!!」
「了解!二人で大丈夫?!」
「大丈夫だ!団結力ナメんなよ?!いくぞ相棒ー!」
8号は相変わらず単純な性格だけど、その勢いのおかげで16号も救われてる面もあるだろう。二人に手を振り遠回りをしつつタカミの隙を狙い奥の廊下へ走る。
走っていると、急に援軍が来て足が止まる。だが、1号と37号が武器を構えた。二人は、応戦する気だろう。けれど、時間が無い。どうするべきか。
「2号は先に進んで。とにかく管理室に行って。」
「絶対死んじゃだめですよ〜。」
「でも、二人は…!」
「行け!!さっさとしなさい!!」
1号に背中を押され、走り出す。銃声を聞かないフリして走った。広いこの施設をとにかくがむしゃらに走り、広いところに出た。
そこに居た一人の異星人に切りかかる。多分ここは管理室ではない。むしろ、管理室じゃないから好き放題壊したってどうでもいい。
だから私は、トコイに向かって、そのあまりに鋭い剣先を刺すようにして振り下ろした。
[3918年6月4日10時??分/3号]
「あそこにいるの、イェルじゃないかしら?」
86号は窓からじっと中を覗き、中にいる人を指さした。確かにイェルの姿が見れた。
「ほんとだ。」
「ここは別れましょう。あいつの足止めをするの。」
誰が名乗り出るのだろうか。ここにNRU多いし、あまり前に出るようなやつは55号意外いない。いや、あいつはもっと重要な役割したがるか。
「うーん、じゃあ66号と、私と、111号。いけるわね?」
「わかりました。貢献してみせます。」
「帰ってさっさと寝たい…早く終わらせよー…。」
「よし、決まりね。三人は別ルートから中へ入りなさい。」
そういい三人は入口に入っていった。残ったのは僕と55号と120号だけだ。若干頼りない奴が集まっちまった。特に120号みたいなバイブレーター連れて歩けるのか謎。
「ちょ…待ってぇ…こっこここ…腰が抜けて歩けませんっ…ぶぇぇぇっ…。」
「……。」
「仕方ないなぁ…、私が運んであげるよ。今日から私を見習いたまえ!120号君!」
「はいぃ…師匠ぅぅぅ…!!」
「………。」
なんだこの情けなくてどうしようもないアホダラは。もうこいつ置いていって良いんじゃないか?むしろなんでこの任務に連れてきた。
こいつをこの任務に派遣させたファーストは馬鹿なんじゃないか?こんなギャン泣きした未就学児の塊みたいな奴を戦場に追いやるなよ。
そんな情けない奴らと共に別ルートを探していた。この大規模軍事基地の出入口はふたつある。どちらも厳重だけど、一つ目の出入口はイェルいるし、どうしたものか。…うーん、やっぱり真ん中突っ切るか。壁壊せばいいし。
「あ、55号ちょっと離れてよ?」
「あぁ、一体何事だい?」
「ちょっとね。」
3号は壁に爆弾を設置し、追い討ちをかけるように手榴弾で爆弾を爆破した。爆発音がし、辺りの鳥が驚いて逃げるほどの大きな爆発音だった。
「え、まてまてまて、やってること派手すぎないか?」
「短縮。」
3号は爆破でできた通り道を通り、55号は120号を背中に抱えながら後ろについて行く。だが、爆発からまた120号は怯えてついに泣いてしまった。
3号がそれにムカッ腹が来たのか120号をムッと睨む。120号は完全に3号にビビってしまった。
「…頼むからもう少し戦う姿勢を見せて欲しい…。僕はいい、55号を守れるくらいの気概を見せてほしい。」
「…だって…僕なにも出来ないんですぅぅ…ぅぅ…。」
「……失敗してもいいから、足を引っ張っても頑張ってたら誰も責めない。少し、頑張ってくれないか。」
「………わかりました…ぅぅ…。」
120号の自信のなさはどこから来るのだろうか。55号に背中からゆっくり下ろしてもらっているが、立つのもおぼつかないのか倒れそうになっている。
倒れそうになった身体の肩を持ち支えた。その行動に120号は意外だ、とでも言いたげな顔をした。
「3号さんって厳しいのか優しいのかわかんない…。」
「うるさ!」
「ひぇぇー!すみません…。でも、怒っても大して怖くないですね!…なんだか安心しました…。」
「ば、バカにしてるでしょ!!」
「しっ、してません…!!ぼ、僕…皆の為に…が、頑張ります…。怖いけど…泣かないように頑張ります。」
その言葉に55号も微笑んでいた。だが、そんな空気を殺すように、耳をつんざく銃声が聞こえた。55号は銃声のする方を覗いた。
だが、55号は壁から離れ、顔色が悪かった。だが、120号の手を掴み、優しくほくそ笑んだ。
「120号、仲間があそこで戦ってる。人数が足りない。…私も一緒に戦う。戦えるね?」
「…うん。頑張る。」
「…僕も…!」
「3号は…!私らと違って成功作だ。…生き残れ、…管理室へ急ぐんだ…!!命の危機があれば逃げろ!!」
けど、二人だけじゃ…。それに、55号は戦闘向きじゃない。120号だって頼りないし…この二人が死ぬのは…なんか…嫌だ。
3号は二人の手を掴んだ。なんとなくだ。前は…、前なら…、切り捨てられていたはずだ。前は前は前は。なんて、3号の中の言い訳が何度も頭の中を往復した。何故か怖かったのだ。恐れていた。
自分は感情があるんだと、自分は人間なんだと実感してしう事が怖い。二人に死んで欲しくない、置いていかないで欲しい、なんて言えやしなくて手を離す。
「そんな顔をするな。大切な誰かのために戦って、勝つんだよ。3号も、私程の戦闘意欲を持つといいさ!是非、見習ってくれよっ!」
「なんだよ…それ…。」
「3号さんのアドバイス通り、僕が55号さんを守ります!…撃たれるのは怖いけど…頑張ります…。叱ってくれてありがとうございます!」
二人は手を振り走っていった。二人の思いを無駄にはできない、そう思った3号の足は、自然と動いていた。
どこでもいいからとにかく走るんだ。そう思った。あの狭い通路から背を向け、がむしゃらに走った。その時、広い空間に出た。
広い空間で、とにかく辺りを見渡した。その時、トコイの鎌に、刺されて、力なく倒れる2号の姿を3号は見つめていた。
コメント
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みぅ🤍🥀です。 6号の最期、本当に胸が締め付けられました…。仮面を外して微笑んだ顔、死ぬ間際に「汚れ役やらせちまってごめんな」って、2号に向けて謝る言葉が重すぎて泣きそうになりました。あの瞬間、2号がどれだけの覚悟で剣を握ったかと思うと…。 3号が55号と120号の手を掴んだシーンも印象的でした。「自分は感情があるんだと実感するのが怖い」って、もう完全に人間の心を持ってるじゃないですか…。次で2号がどうなったか、気になって仕方ないです。
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