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張り詰めた空気が漂う寝室。
衣擦れの音と、キスを交わす時に奏でられる濡れた音、奈美の息遣い。
背中を撫で回している豪の手が、ファスナーの金具をつまむ。
焦らしながら、ゆっくりと下げる音は、情交の始まりを告げ、彼は彼女の首筋に唇を這わせた。
袖から細い腕を抜き、ワンピースがハラリと滑り落ちると、モーヴピンクの下着が露わになった。
大人っぽくも可愛らしさのあるピンクの色合いが、奈美の白磁の肌をより美しく見せ、透明感を際立たせている。
「綺麗な色の下着だな」
豪は、奈美の緊張感を解くように、穏やかに笑みを湛える。
「豪さんの前で下着だけの姿になるのは久しぶりだから恥ずかしい……」
消え入りそうな声で、早口に言う奈美が可愛すぎてたまらない。
彼は、彼女の手を引き寄せ、ベッドの中央に移動した。
奈美の括れを抱き、豪の膝の上に座らせる。
落ちないように彼の両肩に掴まり、羞恥を纏った表情で、奈美は豪に眼差しを向ける。
キャミソールの裾から手を侵入させ、ブラホックを片手で外すと、彼女の腰に腕を回したまま、下着越しにやんわりと胸を揉み上げた。
「んっ……っ」
色白の首筋に唇を這わせていると、色を含み始めた奈美の吐息が、豪の耳を掠めていく。
「奈美……すごく…………綺麗だ……」
桜色に染まっている彼女の耳元に囁き、そっと息を吹きかけた。
奈美の背中を支えながら、ゆっくりとベッドに沈ませていく。
彼女を見下ろし、豪は衣服を脱ぎ捨てボクサーだけになると、奈美に覆い被さった。
「ずっと……ずっと…………奈美を愛したくて堪らなかった……」
豪は抱きたかったとは言わず、敢えて『愛したくて』と伝える。
「豪さんが……私を抱いてくれるのが…………嬉しい……です……」
辿々しく腕を伸ばし、微かに震える指先で、彼の頬に触れる奈美。
慈愛に包まれたような彼女の笑みに、豪は強く抱きしめ、小さな唇を奪った。