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1 始まるはずのない夢
私は夢を見た。
母と父が深く深く愛し合っている夢。
見た瞬間、これは夢なのかなって現実を受け入れられなかったけど、幼い私には夢だと片付けることしか出来なかった。
でも、そのお話を友達に話したら、変だと非難された。
とても悲しかった。
自分は変なんだって誰にも言われたことなかったから。
私が泣くと、使用人たちが友達をどこかへと連れていった。
これは罰なんですって。
私をいじめた罰。
使用人たちは逆に友達を非難し始めた。
もうなにが現実か見当もつかない。
誰か私を救って。
私を愛して。
私にキスして。
それが現実の愛だと証明して。
2 実現し始める夢
「あの子の親って犯罪者なんだって。あの子自身も実は…」
その子をかわいそうな子だと思った。
あんなにみすぼらしくて、愛されなさそうな子。
わたしとは正反対の身分、財産、権力、人間関係、顔、傷、愛───。
わたしが愛すべき子。
「ねぇ、あなた外部生の子よね?」
「…」
彼はなにも発しなかった。
入学式から一週間。美術の授業後、私はまだキャンパスに色を塗っていた。
絵は好きだ。
自分の愛を描けて、夢を見れる。
たまに息苦しいけれど。
────疲れる。
目がゴロゴロとする。
もう一度、一心不乱に絵の具を動かそうとした矢先、肘がなにかに当たった。
パリンッパリンッとパレットが落ちる。
疲れが溜まっているのだろうか。こんなことは滅多に無い。
椅子から降り、パレットを拾おうとしたその時。
誰かが同時にパレットを持った。
「ありがとうございます」
面をあげる。
「…いえ」
彼だ。
パレットを傾けて持っていることに気づかないほど、驚いた。
「あの…服…」
彼に何か言われるまで気づかなかった。
表情には出さないが、パレットを勢いよく机に置き、服を水で洗う私を彼はどのような目で見ているだろうか。
後ろを振り返ると、彼は笑っている。
まるで笑顔が久しぶりだとでも言うように自分の笑顔に驚いている。
「…本宮 清一くん…よね?あの有名な一族の傍系の」
「そうですけど…あなたは誰?」
「相笠 春」
「なんで…父さんの恋人の───」
彼はもごもごと何か独り言を話し始めた。
その正体を私は知っている。
「仲良くしてね」
そのために私は───。
コメント
1件
なんか短いし、文法も変だし、短いし。飽きたらすぐ消します。