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#一次創作
なべたろう🩵🐧推し
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もな
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「婆さん、少し歩き疲れたかね?」
「いいえ、爺さん。夜の空気はとても気持ちが良いですね」
仲睦まじい老夫婦が夜の散歩を楽しんでいた。
ふと顔を上げると、周囲の景色はいつの間にか一変していた。見慣れた田んぼや村ではなく、街灯一つない薄暗く不気味な森に2人は立っていた。
「おや、爺さん。ここはどこでしょう……?なんだか寒いですね」
お婆さんが身震いをした瞬間、辺り一面に不気味な黒い霧が広がり、2人の視界を遮った。
「なんだ、この霧は……ッ。前が見えんぞ」
おじいさんが両手で霧を払おうとした瞬間、突然霧がすっと消え2人の目の前には巨大な真っ黒な屋敷がそびえ立っていた。
「……はて、何でしょうこの家は」
気が付けば屋敷の中に入っていた。2人は内装全てが赤黒い見た目に言葉を失っていた。
「爺さん、なんだか不気味です。外に戻りましょう」
お婆さんは危機感を覚え、屋敷の扉を開けようとした。しかし、扉は重く2人は閉じ込められてしまう。
仕方なく奥へ進むと広大なダイニングルームに辿り着く。ダイニングテーブルの奥には8歳くらいの見た目をした2人の子供が楽しそうに座っていた。
老夫婦に気が付いた2人は嬉しそうに笑っていた。
🦇「いらっしゃいお爺さん、お婆さん。ここに2人来るのって珍しいな」
🐦⬛「僕はレイ!こっちはルナ!今日はここに2人いるから一緒にお茶会をしよ!」
2人は愛らしい笑顔で手招きをする。老夫婦は子供2人の可愛らしさに寄り添うように、椅子へと腰掛けた。
それからお茶会が始まったが、お爺さんは違和感を抱き始める。
🐦⬛「お婆さん、寒くない?このひざ掛けあげる!」
🦇「このココアとても温かいの。お婆さんにあげる」
お婆さんに対しては優しく過保護なほどにもてなしてた。しかし、お爺さんに対しては目が合ったらふいっと逸らしたり、飲み物がぬるかったりと冷たかった。
そしてもう1つ、外の景色が変わらないことだ。時計は動いているのに、外の景色はずっと夜だった。そこはあまり気にしないでおいた。
屋敷に入ってから、13日ぐらい経った頃。毎日続く態度の違いに、お爺さんはついに嫌気が差してルナとレイに問いかけた。
「おい子供たちよ。なんで儂にだけ冷たいんじゃ?婆さんにはあんなに優しいのに」
少し怒りがこもった言葉に、ルナとレイはいつも通りの笑顔で、静かに答えた。
🦇「だって、お爺さんを優しくしても意味無いからね」
🐦⬛「変われないから、態度は変わらないよ」
その言葉を理解出来ずにいると、仮面の執事が2人の前にそれぞれ違う和菓子を差し出した。お爺さんの前にはみたらし団子、お婆さんの前には落雁が置かれた。
「美味しそうな和菓子ですね」
🦇「2人にぴったりな和菓子を見つけたから、どうぞ召し上がれ」
お婆さんは嬉しそうに落雁を口へ運び込んだ。お爺さんも怪しみながらも団子を口にする。
それぞれの和菓子は驚く程に美味しく、体中に美味しさが染み渡っていた。最後の一口を食べ終えた瞬間、2人は激しい睡魔に襲われる。
「おや…急に、眠気が……」
「爺さん、私も…」
視界が歪み、老夫婦は椅子に座ったまま瞳を閉じた。
意識が消えかける中、3人の仮面の従者がお婆さんだけ優しく抱き抱え、奥の白い扉の部屋へ連れて行こうとしている姿が見えた。
「待て……婆さんを、どこへ連れて行く?わしも、婆さんの所に…ッ」
激しい睡魔と戦いながら、お婆さんを追いかけようとした。
しかし、それを遮るように目の前にレイが現れた。
見た目とは程遠い力で、レイはお爺さんを突き飛ばした。
「がは……っ!?」
お爺さんは激しく床に叩きつけられ、睡魔と同時に体が動けなくなる。
ルナとレイは冷たい目つきで見下ろす。
🐦⬛「けけけっ!wバイバイ、お爺さん。君はここにはいらないからあっちに行っててね」
🦇「さよなら、お爺さん」
ルナとレイの冷たい声を聞きながら、瞳を完全に閉じ深い眠りに落ちた。
数分経ち、静まり返ったダイニングルーム。
お爺さんの姿は綺麗に消え去った。
残されたルナとレイは、お婆さんが運ばれた白い扉の前に立っていた。
🐦⬛「けけけっ!w繋ぎ止め団子と極楽落雁は美味しかったかな?」
その瞬間、白い扉がじわじわと赤く染っていく。扉の隙間からは今までのドロドロとした黒いモヤではなく、清らかで純白な白いモヤだった。
白いモヤはルナとレイの体を優しく包み込み、2人の口へ吸い込まれていく。全て吸い込むと、2人の体が少しだけ大きくなった。
🦇「久しぶりに温かかったわね。あのお婆さん、お爺さんに内緒で重い病気を隠していたのよね。もう身体が限界だったみたいね」
🐦⬛「あの白いモヤは天へいったね。お爺さんはまだその時じゃないからね。また会えるかどうかは知らないけど」
🦇「でも、もうこれで苦しまなくてすむよ」
2人は赤く染った扉を開けた。
部屋の奥には横になっているお婆さんがいた。もう動けない。
🦇「それじゃ、これをお願いね」
3人の従者にある物を渡し、従者はお婆さんの元へ向かった。
🦇「ふふっ…w」
🐦⬛「けけけっ!w」
ルナとレイは楽しそうに目を細めた。
🦇🐦⬛「──さぁ、始めよう」
To be continued
コメント
3件
もなさん、第5話読みました! お爺さんだけ冷たくされる理由が「変われないから」って、少し切なくなりましたね…。和菓子の名前(繋ぎ止め団子と極楽落雁)が効いてて、お婆さんの病気の伏線がじわじわ効いてくる構成、好きです。子悪魔たちの「けけけっw」も可愛いけど不気味で絶妙です。続き、気になります!