第40話 見えない気持ち
(なんで、まだ銀二のままなの……? だって、私今、元に戻りたいって思ってるはずなのに……)
嫌な予感に導かれるように、冬花は改めて思考を巡らせながらベンチから這い出す。
(山城さんたちの話を聞いて、瀧本さんとのことは、これから試行錯誤していかなきゃって思ってるし……私……前向きになれたよね……?)
焦りながらも、ふと辺りを見回した。
近くの家々から漏れる光と、公園に設置された電灯の明かりが、冬花の今の姿――銀二の身体を浮かび上がらせる。
やはり、まだ銀二の――猫のままであることを自覚する冬花。
(ずっと、『元に戻りたい』って心から思ったときにはちゃんと戻れたのに……戻る条件が別にあるのかな)
そう思おうとする冬花だが――考えれば考えるほど、タイミングはいつも「本心から人間に戻りたい」と思ったときのような気がしてならない。
「……」
冬花の手******
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