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コメント
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みんな気遣ってくれた
とても素晴らしかった
初めて一人前の人間に成れたような気がした
幸せな結婚・・・・
旦那様と可愛い子供がいる暮らし
次第に狂気がしのびこんでくる
あたしは妬んでいる
綺麗な人を、幸せな人を、母を、継父を・・・
そして何より新たに母親になった人を恨んでいる
彼女達をこそっと追いかけて
彼女達を公園で眺め
フードコートで子供を抱いてたむろするお母さんを・・・ベビーカーをうらやましそうに見る
あたしはベルトを装着した自分の膨らんだお腹を撫でて、マタニティウェアを買って身に着け、ベビー用品の子供服の棚を毎日眺めて歩き
その空想にどんどん肉付けしていった
お腹の中でどんどん赤ちゃんが育っていく空想
人からおめでただと思われたい
だって妊婦は「愛されている人」の象徴だから
俊太をひっかけて家に連れて帰ってきてさんざん中出しをさせてやった、彼の奥さんになって子供を産むことを何回も想像した
やがてあたしの妄想の方が現実世界で、こっちの子宮摘出をした、あたしの方が空想の世界ではないかと思うようになってきた
決めたのは完璧な誘拐劇を思いついた時だった、すべてのアイディアが完璧な所へ収まった
妊婦を装うことは難しくない、現にクレープ屋の店長も俊太の父も母もみんな騙されている
インターネットでダウンロードした胎児の写真を、病院と同じ種類の感熱紙と印刷機を購入して、自分の名前を偽装して印刷した赤ちゃんのエコー写真が簡単に出来た
職場でそれをみんなに見せて反応を伺ったけど、誰一人偽物だと言う人がいなかった、現に俊太の父と母もあっさり騙された
とても偽装妊娠はたのしかった
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