「なにしてるのー?」
突然聞こえる唯の声と、後ろから抱きつかれた事に驚き、「うわぁ!」と叫んでしまった。普段なら気が付ける気配が全くわからなかったのだ。
抱きついたまま唯が離れない。子犬がじゃれついてきてるみたいですごく可愛いくって、少し体をひねって頭を撫でてやった。
「うふふ、大好きー司さんっ」
そう言う唯の、鈴みたいな音色の声が耳にくすぐったい。普段ならすごく嬉しいんだが、今はちょっと困る。でもちゃんと返事しないとと思い「俺もだよ」と答えた。
想いを言葉に出してしまうと、必死に堪えている衝動が少し出てきてしまい、唯の頬にそっと触れてしまった。
ドクッン……
心臓が跳ね上がる。
(なんて肌が柔らかいんだ…… すべすべで…… とても気持ちがいい。もっと触れたい)
そうは思うも、何とかぐっと堪える。
「もう寝るから、おやすみ」
暴れ出そうな気持ちを抑えながら俺は、自分の部屋へと戻った。
部屋のドアを閉め、真っ先に仕事で使う鞄に駆け寄る。息が少し荒いが、全然整えられない。震える手で鞄を開け、中から宮川に処方してもらった薬を取り出した。
「ハァハァハァ…… 」
深呼吸しようにも、上手くいかず全然呼吸が落ち着かない。
「くそっ!」
苛立ちをぶつける様に、勢いよく床をドンッと叩く。手に持つ薬が、早く使えと言わんばかりに存在感を増した気がした。
(コレを飲んだら、六時間は起きないって言っていた。すぐにでも彼女に飲ませようか?いや、もう少し待とう…… ——いや、駄目だ)
いくら起きないとは聞いていても、このまま何かをすれば彼女を壊してしまう。それぐらい、自分でもこの湧き上がる衝動が激しいのがわかる。
これじゃまるで獣そのものじゃないか、なんて情けない。
よくまぁ長い事、誰とも抱き合わずにいられたものだ。
(こんな衝動をずっと抱えていては、いつか俺は犯罪者にでもなってしまうんじゃないだろうか?)
…… そう考えると、すごく不安になってきた。
時計を見る。あれから一時間程経っていた様だ。だが、時間の感覚があまり無い。長かったのか短かったのか、それすらももう考えられない。
そっとドアを開け、居間に向う。電気は消えており、唯の部屋からも生活音はせず、とても静かだ。ドアの隙間から光も洩れていないから、流石にもう寝ているのだろう。
コップに水を入れて、薬を中に溶かす。それはスッと消えてなくなり、見た目は普通の水となんら変わりなかった。問題は味だが、唯が寝ぼけていれば気にならないかもしれない。
ゆっくりと彼女の部屋のドアを開けて、中に入る。ベッドを見ると予想通り唯は寝ており、安らかな寝顔が、閉まるカーテンの隙間から少し入る明りでなんとなく確認出来た。
トントンと肩を叩き、わざと起こす。
「…… ん?どうし…… たの?」
返ってきたのは、少し掠れた寝ぼけた声だ。
「うなされてたけど、大丈夫か?」
大嘘だ。でも、普段なら感じる罪悪感も今はわかない。
「そうなの?…… なんでだろう」
ぼーっとしたまま、なんとか返事をしてくれる。
「水持って来たから、飲むといい。気持ちが落ち着く」
そう言って、唯の上半身を起こし、薬の入った水を飲ませた。
コクッ…… コクッ…… コクッ——
ただ水を飲んでいるだけなのに、それすらもすごく淫靡なものに見えてしまう。
「全部飲んだ方がいい」
「…… うん」
唯は素直に俺の言葉を聞き、全て飲み尽くした。少し口の横から洩れた水を指で拭う。
「んっ」
もれるのは短い声。腹の奥がゾクッとした。
「…… もう寝た方がいい、ゆっくりおやすみ」
「ありがとう、司さん…… 好きだよ…… 」
「あぁ、俺もだ。おやすみ」
そう言って、頬にキスをする。——あとは薬が効くのを此処で待つだけだ。
「…… 唯?」
「 ……… 」
呼んでも反応は無い。薬が効いたんだろうか?どのくらいで効き始めるのか、湯川に訊いておくべきだった。
待ってる間に少し熱の冷めてきていた俺は、ちょっと迷う気持ちも出てきた。本当に問題ないのだろうかと不安にもなる。
ベッドでスヤスヤと眠る妻が、めちゃくちゃ可愛い。この眠りを邪魔するような…… まぁ、強制的に起きられない状態になっているのだとわかってはいるが、そんなマネをしてもいいのかと、どうしたって少し思ってしまう。
そっと頬に触れる。掛け布団の上からでもわかるくらいの小さい体と柔かい肌。まだ本当に子供みたいだ。
頬に口付けをし、おでこを重ねる。でも、起きる気配は全く無い。呼吸が乱れる感じもなく、反応も返ってこないから完全に睡眠状態なのだろう。
(薬が効いたみたいだ)
肌に触れていると、押えていた感情がゆっくりと再び湧き始めてくる。掛け布団をよけ、全身が見える状態に。
「…… 本当に小さいな、お前は」
改めて思い、クスッと笑ってしまった。体に似合わず大きい唯の胸が、横になっていても目立つ。
そっとパジャマの上からそれに触れ、軽く揉んでみた。ピクッと震え、驚いた。——が、どうやら大丈夫そうだ。
ゆっくりと、少しづつ手に力が入る。
(柔かい…… すごく気持ちがいい)
安心感すら感じるこの感触。他の何よりも魅力的なこの触り心地を直に感じたくなり、唯のパジャマのボタンを一つずつ外していく。起こす心配がないからか、少し乱暴になった。
時間をかけるのが惜しくて堪らない。
ボタンを外し終わったら、次に彼女の上半身を起こして背中に手を回し、ブラのホックを外す。そしてまた横に寝かせて、それを上へとずらした。
プルッと胸が揺れ、白い胸が露わになる。綺麗な色をした胸先を見ると、ゾクゾクとした感覚が体に走った。子供のような勢いでそれを口に含み、丹念にしゃぶると、また少しピクッと唯の体が反応した。
(多少は何かしら感じるんだろうか?)
口の中で転がしたり、吸い上げたり、時には周囲の膨らみを軽く噛んだりしているうちに、胸先に少し硬さが出てきて、なんだかグミでも食べているみたいだった。
胸を充分に堪能した俺は、ゆっくり下へと手を伸ばし、パジャマの上から脚を撫でる。背が低いせいか、その脚がひどく細く感じた。
脚を持ち上げ、ズボンを脱がせる。ショーツだけになった下半身をベッドの戻し、再び素肌を撫で、上から下へとあちこちにキスをしていく。脚の間に入り、内腿を舐め上げ、ショーツに触れる。
「……紐?」
腰下の両サイドにリボン型に結ばれた紐が見え、もしかしたらと思い引っ張ってみた。予想通りスルッとあっさりリボンは解け、ショーツの両サイドが開いた状態になった。
(…… コレは何かを期待してたのか?それとも、普段からこういう下着が好きなのか)
あんなもんを飲ませてきたくらいだ、明らかに前者だろう。
開いたショーツを除けると、見える薄い茂み。身長は低くとも、きちんと大人の女性なのだと実感させられる。
ゆっくりと手を伸ばし、茂みの奥を目指す。当然、蜜口には全く湿り気が無い。仕方なく自分の指を舐めて滑らせ、再びそこに当てる。卑猥な秘裂を丹念に擦り、少しづつ襞を触りながら蜜口のナカへ指が沈んでいく。ひどくキツイが、指ならば何とか入らなくもない。
泥濘のナカはすごく熱くて、キツくて、気持ちのいい触り心地だった。その感触に興奮してきた俺は、だんだんと指の動きが速くなり、雑なものになっていった。少しでも早く、ココに欲望をぶつけてしまいたい。早く、早くここを自分のモノで味わいたいと、そればかりしか考えられなくなっていく。
一旦指を引き抜き、一緒に持って来ていたローションを直接蜜口に垂らし、それをナカへナカへと入れるように指で押し込む。最初は冷たかったソレも唯の体温で温まり、俺の動きにあわせてグチュグチュという音がたち始めた。その音がひどく卑猥なものに聞こえ、衝動がより一層強いものへとなっていく。
抑えのすっかりきかなくなった俺は、パジャマのズボンを下ろし、すでに随分と前から勃起している自身を蜜口に当てると、一気に唯の中へと挿入した。
「ぅぁ…… っ」
短く声が洩れる。
(なんなんだこれは、キツイにも程があるだろうが)
手で思いっきり握られでもしてみたいにやたらと狭い。残念ながら隘路の奥行きが足りないのか、全ては挿入りきらない。コレばかりは体格差の所為だと諦めるしか無さそうだ。
蜜壁の全てで俺を締め付けてくる唯の秘部の感触に酔いながら、ゆっくりと…… 次第に激しく腰を動かし、快感を求める。相手を楽しませる必要がないので、ひたすら自分の快楽のみを追い、好き勝手に動き続ける。想像を遥かに凌駕する心地良さに、すぐにでも果てそうになるもグッと堪えてまた快楽に耽る。
そんな俺とは正反対に、相変わらず規則正しい呼吸で唯は眠り続けている。
その相反する状態に更なる興奮を覚え、いつもでは想像も出来ない早さで絶頂が近づいてきた。
「…… まずぃっ」
慌てて引き抜き、ビクビクと脈打つモノを手で押えながら、唯のお腹の上へと白濁とした液を吐き出す。吐精はなかなか止まらず、全身を何度も震わせてしまう。
「はぁはぁはぁ…… 」
呼吸が落ち着かない。お腹の上に溜まる白濁とした液に指を付け、それを伸ばすように唯の体を触る。ぬるぬるとした欲液の感触。熱く、柔かい肌。愛しい女性を、どんな形ではあるにしても、やっと抱くこと出来た恍惚感が堪らない。それにより、再び硬さを増しはじめる俺自身。
再び唯の秘部へ欲望を押し込むと、何度も何度もそこから得られる快楽を貪った。時間も忘れて行為を続け、体には疲れが出始めても、果てぬ悦楽。唯への欲情する気持ちには果てが無い事を表すかの様に、動かぬ彼女をただひたすらに抱き続けた。
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