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予想外のことを経験したことは? 俺はある。あれは8歳のことだ。侯爵家夫妻だった両親が視察へ行ったきり戻らなかった。大きな悲しみとそこに取り入ろ うとする輩への対処。俺は何とかそこを生き抜いた。それ が7年前の話だ。
「坊っちゃん、大丈夫ですか?」
「大丈夫だ、アッシュ。いつも通りうまく行ってる。君たちのおかげで。今夜は、俺が少しだけ楽しい集まりを台無しにするだけだ。それに俺より強い人間はこの国にはいないって5年前にそう言ってた、そうだろ?」
そう言って俺は襟つきのジャケットを羽織る。認 識阻害の魔術をかければ後は完成だ。
「招待状は?」
俺は招待状を取り出す。気絶させたどこかの貴族の連中が持っていたものを利用させてもらう。
「確認できました。どうぞ。」
「感謝する。」
そう言って俺はパーティー会場に入る。そしてそ のまま中庭に入って、認識阻害の魔術の上に上級認識阻害をかける。上級認識阻害をかけているものを認知することは基本的には不可能だ。そして俺はジャケットを脱ぐ。あとはお楽しみの時間だ。