ピタッと、カイルが私の陰部に自身の剛直を押し当てる。その時点で、明らかにお互いのサイズが合っていない事がわかった。再び不安で瞳を揺らすと、彼がゆるゆると自身のソレに互いの蜜を絡め、滑りやすくさせていく。切っ先で擦られるたびに陰裂と肉芽の双方が刺激され、気持ち良さで私は身をよじった。
「んあぁっ…… んっ…… ふっ…… 」
脚が震え、自らも腰を動かし、快楽を欲してしまう。そんな私の姿を見てカイルは嬉しそうに微笑み、唇に優しいキスをくれた。だがその口付けはすぐに貪欲なものへと変わり、 舌を絡め、互いに激しく貪り合ってしまう。私がキスに夢中になっていると、ゆっくりと彼の滾りがナカへと挿入ってきた。狭隘な箇所に挿入るには無理があり過ぎるモノが、膣内を押し広げて奥に進む。ギチギチと音でもたっている様な錯覚を感じ、圧迫感も凄い。息が詰まり、私は陸に上がった魚みたいに口をパクつかせてしまった。
「イレイラ、ちゃんと呼吸して。大丈夫、本来の痛み程酷くは無いはずだから」
カイルの眉間にシワがよっていて表情がとても苦しそうだ。彼から汗が滴り落ち、私の体へと落ちてくる。
「くっ…… んっ!…… あぁ…… 」
彼が声をもらし、耐える姿を見て不安になる。
(まさか、カイルも辛いんだろうか?)
私はカイルの頰を両手で包み、無理やり笑顔を作った。
「大丈夫ですか?辛いなら…… やめ——」
「違う!」と、カイルが私の言葉を切った。
「そ、想像なんかの比じゃなくて…… かなり…… その、気持ちよくて…… 色々困ってるだけ、だから…… 」
何とも言えぬ微妙な表情で、カイルが顔を逸らした。男としてあまり言いたく無い事を言わせてしまったような気がする。そんな姿が可愛くていいなっと思ったら、お腹のナカがギュッと締まった気がした。
「——うあっ!」
カイルが情けない声をあげた。
「ソレやめて!まだ全部挿入っていないのに、勘弁して!」
眦に涙が溜まり、今にもカイルは泣き出しそうだ。
(ヤバイ、可愛すぎる)
そんなカイルの首に腕を回し、私は彼の体を引き寄せた。身長差のせいで上手いこと抱きつけないのが少し残念である。
「お願いです、その…… 全部、くださぃ」
恥ずかしさで声が小さく、更に尻窄みになる。でも意図は伝わったのか、カイルの体がビクッと震え、一気に奥へと突き上げてきた。
「あぁぁぁぁっ!」
一気に襲ってきた破瓜の痛みで悲鳴に近い声があがる。鈍痛が膣内に響き、震えが止まらない。
「ごめん、痛いよね…… ごめんね?」
「く…… ぁ…… はぁはぁはぁ…… 」
何度も呼吸をして痛みを逃す。初めては痛いと聞いてはいたが、こんなにとは…… 。
これでもまだ本来の痛み程では無いとなると、魔法を使わせずに受け入れていたらもう、陰部から長い杭を打った中世の処刑と同等だったのでは無いだろうかと、恐怖すら感じた。
「ごめんね、ごめん…… 。勝手だってわかってるけど、破瓜の痛みだけは知っていて欲しかったんだ…… 。君は僕のモノだって、体に刻んで欲しくて」
すまなそうにカイルが項垂れる。でも膣内に挿入る彼の剛直は快楽を欲し、脈打っているのが伝わってくる。それに呼応し、膣内が彼のモノを締め付ける。蠢き、欲望を吐き出せと言わんばかりに、何度も内部がヒクついた。
「…… 動いても、いい?」
震える掌で私の頰をそっと撫で、カイルが訊く。膣内が馴染んできたのか、痛みも散ってきたので、私は首肯してそれに答える。
途端、ゆっくりと彼が腰を動かし、膣内の締め付けを堪能しだす。その度に蜜が溢れ、互いを濡らす。響く水音と荒い呼吸音が閉鎖された空間を満たし、周囲を浮遊する小さな光がカイルの端正な顔を照らした。快楽に染まり、貪る姿はとても野生的で淫靡だ。頰を赤く染め、流れ落ちる汗すら美しい。
「もっと…… しても平気?」
「…… はい」
掠れた声しか出なかったが迷いは無かった。もう破瓜の痛みは無く、とても心地いい。むしろもっと激しい快楽が欲しいと、全身が訴えている。
脚を彼の腰に絡め、ギュッと抱きつく。
「くっ…… 」
息の詰まった音をカイルがこぼすと、次の瞬間にはカイルが激しく行為に没頭しだした。ギラつく瞳は私を見つめ、こちらが返す反応を楽しんでいるかのようだ。
胸を掴み、形が変わるまで強く揉まれて膣内がギュッと締まる。それにより更に彼の欲望をナカに感じ、快楽が段々とまた高まっていく。
「だ、め…… そんな、あっ」
「でも、気持ちいいよね?」
目を細め、問い掛けられる。全くもってその通りなのだが言葉が出ない。でも腰が勝手に動いて、より多く淫楽を欲した。段々と追い詰められていくのが自分でもわかる。何度も快楽の頂点をとっくに体験させられた気でいたが、それらが遊びだったかの様だ。
淫靡に酔いしれ、痴態を晒す。自分の体が自分のものでは無くなっていくような、未知の享楽に支配される感覚が怖い。こんなの…… 恥ずかし過ぎる。
「可愛い…… 、こんなに乱れる事が出来るなんてホント、イレイラには驚かされるな」
ニヤッと微笑まれ、背中がゾクッとした。指摘されてしまう程の醜態をさらしていると思うと居た堪れないが止まれない。
「いい子だから、ご褒美あげるね?」
耳元でカイルが囁く。ペロッと舌で耳朶を舐め、熱い吐息を吹きかけた。最奥をゴリゴリと擦り上げ、肉芽を指でキュッと擦られた瞬間、体内で溜まりに溜まった快楽が弾け飛んだ。
「…… っ!」
背が反れて、膣内がギューっと締まる。こぷっと蜜が溢れ、爪先がピンッと伸びたまま全身が震えた。足先に無駄な力が入り過ぎて今にもつってしまいそうだ。
「——ぅくっ」
ほぼ同時にカイルの剛直が一気にナカで質量を増し、最奥へ全てを押し込まれる。二、三度、彼の体が甘い吐息を零しながら震えると、膣奥で熱いモノが弾けて溢れ出した。
「…… あぁぁ、凄いね。ちょっと今のは完全に持っていかれたな…… 」
苦笑いを浮かべ、カイルが首を傾げる。力無く、大人なのに愛らしさすら漂わせる表情にほんわかした気持ちでいると、お腹のナカでナニカがぐぐっと膨らむのを感じた。
(待って…… イヤな予感しかしない。これって、物語ではありがちの…… ?)
「次はもっと、気持ちよくしてあげるね。イレイラの喜ぶとこ沢山覚えたから」
ギュウッと無邪気に私を抱き締め、頬擦りされる。
(あぁ。今日が私の、二度目の命日か——)
堕ちていく中、そんな事を考えてしまったのであった。
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