テラーノベル
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魔術で鍵をかけ、今はオレ達しか居られなくしたこの空間で二人。可愛い可愛いアルカナをこちらに背を向けさせた状態で膝に座らせ、彼女の両方の膝下を掴んで激しく上下に揺さぶる。すると愛らしくも情けない声をあげて、アルカナがビクッと大きく体を震わせた。手首に枷を嵌めさせ上方向にぐっと引っ張った状態なので頽れずに済んだが、意識は一瞬飛んだみたいだった。
「またイッたのか?久しぶりだからって、イキ過ぎだろ」
ぐだぐだに濡れる肉芽を指先で押すように擦ると、また「んおっ!」と声をあげて体を震わせる。同時にビシャッと床に向かって潮まで吹いて、可愛いったらありゃしない。
(潮吹きなんて初めてしてくれたな。晩年近くは流石にココまでちゃんとは抱けていなかったし、長い事前戯くらいだったから、アルカナも多少は欲求不満だったのか?)
彼女の脚を支える為に新たな枷を魔力で編み、双方の太腿に嵌めて吊り下げる。それにより自由になった両方の手で、すっかりツンッと硬くそそり勃った肉芽や、オレのモノをギチッと呑み込んで離そうとしない蜜口を優しく撫でてやると、アルカナがまた変な声をあげてギュギュッとナカを食い締めた。
「ん、ぐっ」
何とか耐えたが……今のはヤバかった。今まで何度も抱き倒してきたけど、此処に来てからの方がアルカナの感度が格段に上がっている感じがするのはオレの気のせいなんだろうか。
「はぁ、はぁ、はぁ——」
何度も肩で呼吸を繰り返し、イキ過ぎて虚ろな眼差しになっているのに、動いて欲しいとねだるみたいにナカをキュンキュンとさせるとか。『こんなもので終わるのか?』と煽っているとしか思えない。
「この体位だと奥までは挿入らないっていうのに、こんなに欲しがってくれるとか、夫冥利に尽きるなぁ」
アルカナを背後から抱き締める。元は『人間』だったのか、今のアルカナには『龍の獣人』だった時のような角や特徴的な長い尻尾は生えていない。抱き易いが、その事が少しだけ寂しい。しかも体格もかなり変わり、小さくてまるで子供みたいだ。白銀の髪色や金色の瞳は健在だが、これは魔力の保有量が影響してのものだろうから、きっと彼女が生まれ持った『色』なのだろうな。
「ち、ちゃ、うぅ」と意地を張る声まで可愛くってクラクラしてきた。ナカに挿入るモノまで喜びで震え、その質量を増す。
「んあっ!」
たったコレだけの変化でもアルカナが反応を返してくれて嬉しくなった。もっともっと愛してあげるから、沢山可愛い姿を見せて、はしたなく喘いで欲しい。
——なのに、だ。
今度はガクンと首をうなだれさせて動かなくなった。
「……ア、アルカナ?」と慌てて声を掛けたが全く反応が無い。……どうやら完全に気絶したみたいだ。
(無理をさせ過ぎたかー!)
此処に籠って随分経つ。食事も不要で、寝る必要も無い身になったからと無理をさせ過ぎたみたいだ。だが硬いままのモノをこのままにしてはおけない。アルカナには悪いが、このままでは『睡眠姦』になってしまおうが、それでも彼女の体を使わせて貰う事にした。
私室として用意した空間を溜め息混じりに後にし、『ハコブネ』の巨大なホログラムが中央を陣取っている空間へ戻る。出るついでに、その部屋を封じていた鍵魔術も解除し、自由に出入り出来るようにしておいた。サリアがアルカナのケアの為によく出入りしているからだ。
「おや。その顔はまた、アルカナ様に『愛してる』とは言ってもらえなかったみたいだねぇ」
朗らかに笑うアルサと目が合った。昔した約束通り、コイツらを『管理者』の『補佐』として『召喚』した事をちょっと後悔した。
「煩い」とぶっきらぼうに返し、近くに椅子を出現させてそれに座る。物理法則の制約が無い分、魔力さえあれば何だって簡単に自由自在に出現させられるから、此処は色々と楽だな。
「『やっと終焉を得られる』って喜んでいたアルカナ様の目の前から、急にそれを取り上げたんだもん。長い事拗ねちゃっていても仕方ないよねぇ」
「……わかってる」と言い、上方向を仰ぎ見る。オレが求めれば普通に触れさせてはくれるけど、終始自信なさげでおどおどとした雰囲気なのがちょっと寂しい。地上で『南風アルカナ』として生きていた頃は、どんっと構えていて『愛い奴じゃのう』と言いながら頭を撫でてくれる姉さん女房的な感じがあったのに、今ではそういった一面がまるで無いのは何故なんだ。
「そうそう、前に頼まれていた事を調べておいたよ」
「本当か?」と返し、前のめりになる。早く早くと催促するような目で見ていると、アルサが本題を話し始めてくれた。
「調べはしたけど、ただねぇ、アルカナ様の前任だった『管理者』様はきっちり記録を残すタイプじゃなかったみたいで、全てを網羅は出来なかったよ」
「大丈夫。わかっている箇所だけでいい」
「そっか。——結論から言うと、アルカナ様は元々『南風』家の生まれの者だったよ!だから無自覚に、あの時、私達を頼ってくれたのかもね」
ハイテンションで教えてくれたが、目をキラキラさせていないで早く続きを言って欲しい。
「でだ。キーワードだけを書き残したメモ程度のものしか残っていなくって、そこから推察する羽目になったんだけど、『後継者』『南風』『人間』『霊力多し』——あ、今で言うところの『魔力』の事だよ。それが異常な程に多いから『巫女』として『神社』で暮らしていたみたいだったな。だけど『領土戦』に巻き込まれて『早逝』。その後、『管理者』に就任したらしい」
「……じゃあ、未婚だったのか?」
「じゃないかな?十五歳で成人する時代だったからハッキリとは断言出来ないけどね。……でも、『南風』側の文献にそれらしい女性の存在は一切無いんだ。当時から、文字を書ける様になった時点で全員日記を書き始め、それさえも全て、今の今まで責任者達が徹底管理し続けてきたのに全く出てこないなんて有り得ないんだけどなぁ」
「もう昔過ぎて交代時に自分が何を願ったのかは覚えていないそうだが、以前『自分だったら“忘却”を望むかも』って話していた事があったから、そのせいかもな」
「なるほどねぇ。それなら納得だ」
「——あ、そうだ、もう一つ不可解な点があったよ」
「ん?」
「アルカナ様の『補佐』達の件なんだけどね、情報や痕跡を片っ端からサルベージしてみても、一切その『存在』が発見出来なかったんだ」
「……じゃあ、まさか、アルカナはずっと一人で、此処でひたすら『惑星』の『管理』をし続けていたって事になるのか?」
オレが来た時の此処は、真っ白で無個性な空間だった。中央には『ハコブネ』の巨大なホログラムがあり、その周囲には同様の仕組みで構築された惑星を管理する為の画面が並んでいる。それ以外の場所には、手付かずのままの資料文献や見た事も無い機械が積み重なり、食材のサンプル品や衣類、小物などといった『ハコブネ』をより一層『地球』へと近付ける為の資料や試作品が溢れかえっているだけで……彼女自身の私物的な物は何一つとして無かったのだ。
「どうもその様だね。彼女自身が『補佐』として認識していた存在は、多分、孤独を抱えた彼女の中に生まれた『幻覚』だったんじゃないかな。んで、『ハコブネ』に降りたのは過去の残像から創られた『分身体』で、逆に『本体』は此処に残っていて、事務的に黙々と分身体から受け取ったリアルタイムな情報を分析しつつ、惑星管理を続けていたんじゃないかな」
アルサの話がすとんと腑に落ちた。『今』の彼女と、『ハコブネ』に居た頃のアルカナとでは、まるで別人だからだ。でも、さっきまで一緒だった彼女こそが『現在のアルカナ』なんだろうから、『夫婦』として過ごしてきた、あの溌剌とした方が『分身体』であるという推察は多分間違いじゃないと思う。でも、本人もその事を分かってはいないんじゃないだろうか。
「タッチ操作が可能なホログラムディスプレイのような近未来的な設備を扱いながらも、他はほぼ全て手動管理だったのはきっと、アルカナ様の生まれた時代背景的にこれが理解の限界だったんだろうね。でも……そうなると、仕事量的に休憩もなかったんだと思うんだ」
「そりゃ、死にたくなるのも納得だ」と言い、額に手を当て、ふうとため息を漏らした。休憩も無しに、ブラック企業以上の働きを強いられていたんじゃ、心も壊れるよな。
「——また無茶したのね!叶糸君ったら!」
私室へと続くアーチ状のゲートを通り、オレ達が居る場所にサリアが戻って来た。彼女もアルサとほぼ同時に召喚したのだが、『こんなサプライズなら大歓迎よ!』と異常な程に喜んでくれた。今では『管理者』の『補佐』役は補助程度に抑え、メインはアルカナのメンタルケアを担っている。魔術で簡単に色々な対応が出来るとはいえ、誰かにやってもらう事で癒される部分も多いからと、自分から買って出てくれたのだ。
「アルカナ様が起きたのかな?」
「えぇ。かなりお疲れみたいだけどね!」と言われて「うぐっ」と言葉を喉に詰まらせた。……確かに今の小さな体でオレのを何度も相手にするのは、かなりキツかったに違いない。まぁ、気持ち良さそうにはしていたけどな!
「……悪いな、元侯爵夫人に侍女みたいな真似をさせて」
「それはいいのよ。どうせ掃除の方は魔術でサッと終わるし、精子まみれのシーツの片付けの方は御自分でやってくれているから。アルカナ様のお手伝いは私が好きでやっている事だしね。でもぉ、無茶をさせるのはいただけないわ。今のアルカナ様はせいぜい十四、五歳程度の体格だし、本来なら性行為自体我慢して欲しい所なんだから」
「無茶言うなよ。アルカナを抱けないとか、『ハコブネ』に八つ当たりしたくなるから勘弁してくれ」
「そうだねぇ。味を占めている『獣人』に、この先、あの体が成長するかも不明だというのに、『待て』はちょっと」と、珍しくアルサがオレの味方についた。いつもなら『サリアの言う事が一番正しい』って右倣えだっていうのに。
「性欲魔神が揃うと、そういう意見になるわよね!」
腕を組み、呆れながら言われた。淡白そうに見えるのに、アルサが意外にもこっち側なのかとちょっと驚いた。二人の仲は確かにかなり良いが、貴族社会は何が『弱み』として受け止められるか不明な世界だ。プライベートを隠し通すのは処世術の一つだったのだろう。
「そう言えば、アルカナは今どうしてる?」
「ちょっと眠れたおかげで、今は調子も回復したみたい。多分まだ地上の様子を観覧中だと思うわよ。私が離れる直前に画面を出現させていたから」
「子供達の様子でも観ていたのかな?あの子らは全員『叶糸』の死に目に会えていないし、しかも父の傍には母親の『抜け殻』まで放置しちゃったから、どうしているのか心配だよね」
「アルカナ様的には『抜け殻』も『魂』と共に消滅する予定だったでしょうしねぇ」と言い、サリアが『ふう』と息を吐いた。
「でも、アルカナ様の想定通りに『消滅』していたのなら、地上では『失踪』扱いになっていただろうし、これが最善だったんじゃないかな。『父親』の死亡と同時に『母親』が『失踪』ともなれば、甥も姪も『南風』の威信にかけて全世界を捜索し続けていたろうからね」
「子供らから見ても『ニコイチ』みたいな二人だったでしょうから、同時に事切れたように見える今の方が、『使命のために戻ったのか』とか、そんなふうに納得も出来ていると思うわ」
アルサとサリアの意見にオレも同意しか出来ない。あのまま『管理者』である『母親』がいなくなっていたら、それこそ『南風家がどうなろうが知ったことか』と持てる力の全てを注ぎ込んで捜索していただろうから。
「いつかは此処に子供らも呼んで、南風家で仕えてくれていた面々も集めて暮らしていけたら、アルカナもちょっとは『生きたい』って思ってくれるかな……」
ぼそっと溢すと、サリアが真面目な顔をこちらに向けた。
「それは、アルカナ様に言ったの?」
「え?いや……あの子らがそれを望んでいるかも不明だし」
「望まない訳がないわ!少なくとも、南風家に仕えている者達は、現在過去未来を含めて、全員諸手を挙げて『召喚』に応じるわよ!」と大きな声で言い、オレを立たせて背中をぐっと押す。年中無休で『管理者様万歳!』な割には現役の『管理者』であるオレへの扱いがちょっとぞんざいじゃないか?
(かといって、急に敬われても気持ち悪いから『義弟』扱いのままでいいんだけどな)
「空っぽだった『此処』を、アルカナ様の『好きなもの』で溢れさせていきましょう?そうすればきっと、『生きたい』って思ってもらえるわ」
生きてきて(いや、もう死んでるけど)初めて『姉』という存在を心強いと思った。
「言って来る!」
そう返すなり、タッと駆け出してアルカナの元を目指す。
「——アルカナッ、話があるんだ」
ゲートを越えるなり、そう言ったオレにアルカナがきょとんとした顔を向ける。
「……そんなに慌ててどうしたんだ?」
そんな彼女の顔を見ただけで、自然と笑みが零れる。可愛い。傍に居られて本当に幸せだ。
ただ無闇に愛を乞うんじゃなく、アルカナがオレに贈ってくれた沢山の『幸せ』のお礼に、絶対に、今度はオレがアルカナを『幸せ』にしようと心に誓った。
【エピローグ・完結】
まこ
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コメント
1件
完結おめでとうございます!いやー、もうずっと泣きそうでした。アルカナの孤独とか「死にたかった」過去が明らかになるシーン、胸が痛かったです…。でも叶糸が「生きたい」と思わせたいって誓うのが本当に熱くて。彼の一途な愛がずっと響いてました。最後の優しい空気感、めちゃくちゃ良かったです。素敵な物語をありがとうございました!