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8 - 第6話 自信

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2024年12月26日

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文化祭の準備が一段落ついた放課後、いさな、みりん、萌香の三人は、近くのスタバに向かって歩いていた。

夕暮れの空は薄オレンジに染まり、少し涼しい風が吹いている。

「いやぁ、文化祭前日って感じするねー!」

みりんがノリノリで歩きながら、軽くスキップする。

「ほんとに間に合うのかな?」

萌香は少し不安そうだが、いさなは手をポケットに突っ込みながら気楽に言う。

「まぁ、なんとかなるでしょ。俺たちが頑張ったし~。」

スタバに着くと、ちょうど空いていた窓際の席に三人で座った。

店内は心地よい音楽が流れ、文化祭の疲れを忘れさせる雰囲気だった。

「なに飲む?」

みりんがメニューを覗き込みながら、目を輝かせる。

「私は抹茶フラペチーノかな~。やっぱ安定だし。」

萌香がそう言うと、みりんがすかさず茶化す。

「萌香、抹茶好きすぎじゃない?そのうち緑になるよ?」

「なにそれ!」

二人の掛け合いに、いさなは肩をすくめながら笑う。

「俺はカフェモカ。こう見えて、甘いの好きなんだよね~。」

「それ、全然『こう見えて』じゃないし!」

みりんがツッコむと、いさなはわざとらしくため息をつく。

「なんで俺、いつもこんな扱いなの?」

「それがいさなのキャラだもんねー!」

みりんがあっけらかんと笑うと、萌香もつられて笑い出した。

注文を済ませ、飲み物が届くと、三人はそれぞれのカップを持ち上げて乾杯した。

「明日、絶対楽しい文化祭にしようね!」

みりんの言葉に、萌香が小さく頷き、いさながカップを傾けながら言う。

「まぁ、俺がいればなんとかなるでしょ。」

「はいはい、自信過剰~。」

みりんが笑いながら言うと、いさなは「俺、どこでもイケるし~」とおどけてみせる。

三人の笑い声がスタバの心地よい空間に響く。その瞬間、文化祭の不安も疲れも、どこか遠くへ消えていった。

青春の空気が、ゆっくりと夜の街に溶け込んでいくようだった。

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