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ここはイシダの住んでいるシェルター。前述の彼のシェルターと比べると、こちらのシェルターは性能が充実している。たくさん部屋があり、さまざまな電化製品や新鮮な食料が揃っており、一つの家のような造りになっている。
イシダは通信を終え、隣の部屋のベッドに向かった。ベッドには歳をとった女性が横たわっている。病気を患っているのか、ひどく痩せており、目が覚めているのかいないのかも分からないような様子である。女性の横には半人形のロボットがおり、女性に薬を飲ましていた。イシダは女性に話しかける。
「今日ね、やっとカズヤのシェルターと通信が取れたよ。まぁ当然あいつはいなかったがね。代わりに”同居人”が出てくれた。」
女性は口を少しあけながら弱々しく頷く。
「可哀想だよ。聞くところメンテナンスを受けれていないらしい。きっと古いタイプなんだろうね。可哀想だよほんと。」
女性は頷きながら何かを喋りたがりそうにしているが、かなり辛そうだ。
「無理しなくていいよ。だいたいお前のいいたいことは分かっているさ。どうにかしてアイツの残したメモリを手に入れなければな。そのためには向こうから俺たちのシェルターにきてもらわなければ…」
イシダが言うと女性は小さく頷いた。