「運転手さん、そこの角を曲がって見えるコインランドリーで下ろしてください」
食事をしていたレストランを出てすぐにタクシーに飛び乗った私は、ガラス張りのコインランドリーの中に人影があるのを見つけ料金を払って降りる。相変わらずガラガラと大きな音を立てる引き戸を開けて中へ入ると、パイプ椅子に深く腰掛けた人物がゆっくりと顔を上げた。
「あ、麻衣。こんばんは」
「え、あ……こんばんは」
挨拶から始まった会話に違和感を覚え、返す言葉がたどたどしくなる。
「どうしたの?こんな時間に」
「だって、涼が……」
「んー?俺がどうしたの?」
「私に電話しなかった?その後にメッセージも……」
「んー?そうだっけ?」
あの時、掛かってきた電話は涼じゃなかった?そんな疑問が頭に浮かんで、携帯を取り出しもう一度着信を確認すると、履歴の残る番号とメッセージを送った番号は一致していて*****
**************
****************************
*****************************
*****************************
**************
**********
**************************
コメント
1件