テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
る る あ ︵ ︵ 🌈🍑
かんすい
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ラブホテルでの濃密な朝を終え、車は福島県喜多方市へ。 「朝飯抜きだったからな、取り戻すぞ」 先輩が選んだのは、朝から行列ができる老舗**『坂内食堂(ばんないしょくどう)』**。
食: 丼を埋め尽くすほどのチャーシューが載った「肉そば」。透き通ったスープに、モチモチの平打ち熟成多加水麺。
シーン: 「あーん、してみろ」……人目を憚らず、先輩が自分のチャーシューを箸で差し出してくる。昨夜を経て、先輩の独占欲が隠しきれなくなっている。 「美味しい……! 先輩、これ何杯でもいけちゃいます」 「バカ言え、次は**『まこと食堂』**だ。ハシゴするぞ」
お腹をパンパンにした二人が次に向かったのは、いわき市の**『スパリゾートハワイアンズ』**。 ドーム内に一歩足を踏み入れれば、そこは常夏の楽園。
「……お前、その水着、反則だろ」 更衣室から出てきた私を見て、先輩が露骨に視線を逸らす。でも、その耳は真っ赤。 「先輩こそ、そんなに鍛えてるなんて聞いてません」 仕事用のスーツの下に隠されていた、無駄のない筋肉。周囲の女性客からの視線に、私は少しだけ独占欲を覚えた。
広大な流れるプール。プカプカと浮き輪に身を任せながら、二人の距離が自然と近くなる。 「……なぁ、さっきから男たちがジロジロ見てる。離れるなよ」 先輩が私の腰を引き寄せ、耳元で低く囁く。 水の中、誰にも見えない場所で、先輩の大きな手が私の肌に触れる。
「……昨日の夜のこと、思い出してました?」 「……うるさい。……夜まで待てないだろ」 悪戯っぽく笑うと、先輩は私の額に小さくキスをした。
たっぷり泳いで、温泉「江戸情話 与市」で肌を休めた後は、施設内のレストランで早めのディナー。
食: 肉厚なハンバーグに目玉焼き、特製ソースがたっぷりかかったボリューム満点の**「ロコモコ丼」**。
シーン: 「……ハワイアンズ、最高ですね。お腹も心も、もういっぱい」 「まだまだだ。明日は茨城まで下りて、**『あんこう鍋』**か。冬の味覚を攻めるぞ」
宿泊先のホテルのバルコニー。 夜風に吹かれながら、先輩が後ろから私を抱きしめる。
「……旅はまだ半分も終わってないな」 「はい。日本中、全部食べ尽くすまで帰りませんよ」 「食い物だけじゃない。……お前の全部も、俺が味わい尽くすから覚悟しとけ」
甘い言葉と、福島の夜。 二人の旅は、熱を帯びたままさらに南へと続いていく。