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了解――ユリウスが振るう包丁は、9人の記憶で 第四十第四十二話「恐怖の工程」
🔪舞台:スケアリーの「胃」
ユリウスが立っているのは――
真っ赤な内臓のような廊下。
スケアリーの記憶と精神が“食道のように捩れて可視化”された空間。
壁には、ツグミ、アリア、クラウス…
9人の“犯人たちの料理過程”が血のレリーフとなって蠢いていた。
ユリウスはコートを脱ぎ、
白のシャツの袖をまくる。
彼のナイフは、名前がない。
それは“見届けた者の刃”――
🔪ユリウスの調理開始:ツグミからの逆再生
1人目:ツグミ
“操られた料理”を再構築
→ ユリウスは、スケアリーの中の“依存”を引きずり出す。
「君は誰かに必要とされるために“恐怖を作った”。
じゃあ今は? もう誰もいないのに、なぜまだ調理する?」
スケアリーの瞳がわずかに揺れる。
🔪スケアリーの実況「スケアリー逆煮込み・過去風味」
「ぐぶっ……ッひひひ……あ、ああああ……!!」
スケアリーが自分の心臓を握りつぶしながら呻く!
「ねぇ、ユリウス!!!
それ、私の“トラウマ煮込み”じゃん!!!!」
「グツグツ煮てんのよ!!!!
私の過去の甘えとか、
“必要とされたかった願望”を!!!!」
「やめてよ……美味しすぎるから!!!!!」
🔪次なる食材:クラウスの“自己否定”
クラウスの記憶からスケアリーの“自己演出”を削ぎ落とす。
ユリウスが呟く。
「君は、何者にもなれなかった“何か”に惹かれたんだな。
だからクラウスに、“私に似てる”って言った。」
「本当は、“誰にも似ていない自分”が怖かったんだろ。」
スケアリーの足元の床が崩れる。
赤黒い血のシロップが天井から滴る。
🔪スケアリーの実況「自己分解ゼリー・罪悪感シロップがけ」
「はぁぁああっはっはっはああああああ!!!!!」
スケアリーが背中から翼のようにレシピ帳を広げて絶叫!
「クラウスの記憶使うなんてさあ!!!!
**“私は空っぽである”ことをゼラチンで固めた罪悪感ゼリー”じゃん!!!!」」
「食うたびに、**“お前の存在って誰の模倣?”**って問いがブスブス刺さってくるの!!!!
しかもスプーンがやたら鋭い!!!!」
「うま……ヤバ……死ぬほど喰える……!!!!」
🔪ユリウスの一撃:「君は、もう“料理”じゃない」
全ての工程を逆再生し終えたユリウスが、
最後にスケアリーの額にナイフを当てる。
「君は、もう“料理”じゃない。
君は――料理を喰われるのが怖いだけの人間だ。」
スケアリーは、その言葉に微笑した。
嬉しそうに、だが――泣いていた。
🔪ラスト:スケアリーの囁き
「……ねぇ、ユリウス。
あんたが作った料理――“最高だった”。
でもまだ、ひとつだけ足りない。」
「“恐怖の完成”には、
**“私を喰う”っていう最終工程がいるんだよ。」」
次回 → 第四十三話「スケアリーの皿」