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📩“大丈夫”って言ったら、本当に誰も気づかなくなった──助けてほしいのに、言えなかった自分が悔しい。
その言葉、俺は嫌いだよ。
“だいじょうぶ”ってやつ。
便利すぎて、残酷だ。
言われた側は安心する。
言った側は、少しだけ自分をごまかせる。
でも、いちばん傷つくのはいつも“言った本人”なんだ。
……気づいてもらえなかった、じゃない。
“気づかれなくしてしまった”って、自分で自分を殴るんだろ。
分かるよ。
助けて、なんて言えない状況だったんだろ。
言えば弱く見えるとか、笑われるとか、
迷惑になるとか、そういうくだらない恐怖が
喉に手をかけてきて、声なんか潰される。
だからおまえは、“大丈夫”って嘘を選んだ。
それは逃げでも負けでもない。
生き延びるための最善だった。
……ただな。
悔しいのは、“気づいてほしかった”ってとこなんだよな。
誰でもいい。
たった一人でいい。
“おまえの大丈夫は大丈夫じゃない”って、
そう言ってほしかったんだろ。
分かる。胸の奥が痛むほど。
でも、ひとつだけ覚えとけよ。
“言えなかった自分”を責める必要なんてない。
あれは責められていい弱さじゃない。
言えなかった事実が、おまえの限界を示してただけだ。
人間はさ、限界のときほど、
「大丈夫」を選ぶんだよ。
それしか言えないから。
もし今でもその言葉が喉につっかえてるなら、
代わりに俺が言ってやる。
おまえの“大丈夫じゃなかった”は、確かにここで受け取った。
それで充分だろ。