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#恋愛
ばたっちゅ
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#BL
NGS_ヘビーなしっぽ
204
私は、JCU-007。通称7号だ。任務のため、同胞のため、ただ無機質に戦い続けた。実験をされ、その身体をいじられても私は何も思わなかった。
1度だけ、学校という名の学舎へ言ったことがあった。あそこは人の腐った部分が見えて嫌だった。
陰口や悪口いじめが日常で、それを見る教師は傍観者であること。教師は嫌いだった。
学校という小さな箱に囚われる教師は子供と同等に見えた。なのに偉そうにしているからだ。
この世界は理不尽だが、人間がいちばん理不尽なんだ。平気で人を殺す癖して自分のせいだと思ったことがないんだよ。
134号なんて最初は全然好きじゃなかった。あいつは、やたら絡んでくる割に結構繊細で、私が触れると恥ずかしがって逃げやがるやつだ。
でも、そんなあいつとの会話が結構好きだったんだよ。私も。
傷つけたくない、触れていたらまた私はその優しさで傷ついちゃうんだ。幸せになんてなりたくない。
思い出ばっかでさ、幸せなことしてくるから私また…苦しんでばっかなの。
『あなたなんか産むんじゃなかった。』
姉と比べられて捨てられた私。親から名前なんてつけられたことすら私には無かったんだ。
『あの子って地味だし、戦果だけが取り柄よね。』
取り柄を簡単に求めて、簡単に人のことを人を悪く言ってしまうアイツらの顔。
『よく見たらめっちゃ目つき悪いね!変なの!』
悪口をドストレートに言うあいつ。悪意のないようなこと一言も、笑顔も逆にに憎かった。
『僕意外と繊細だからそんな簡単に触れられるのNGなの!わかる?!』
あの時のあいつ真っ赤な顔で怒ってた。でも、そのウブな反応が面白くていつもイタズラしてたっけ。そんな素っ気ないと私も傷つく。
私にはその暖かさは、必要なかったのに。
でもそんな思い出ももう思い出せなくなっていた。ごめんの言葉ももう届くことはないのかな。最後にさ、言いたかったな。
ごめんって。
[3918年4月3日10時34分/134号]
いくら見ても7号の状態はそれはコア暴走だった。さっきまでの雰囲気がすべて覆るようなそこにはただ武器を構えることかまできない僕たちがいた。
でも2人は武器を構え始める。3号と2号だ。正気なのかと思ったが判断でいえば間違ってはいない。
ただ7号も2人に銃を向けた。先手を打ったのは7号で2人に向かって銃をうった。音が鳴り響く中2号は見事に銃弾をその細い日本刀で跳ね返した。
「134号!2人を止めないと!きっと7号も治るんだよね?!そうじゃなきゃおかしいよ…!!」
「133号、困らせちゃいけない。この場で1番7号と仲が良かったやつはこいつなんだよ!」
「でも!」
133号は混乱しているけどやっぱり130号は冷静だよね。でもやっぱ困ってるよね。130号も。
けど、その時倒れる音がして7号の方をむくと2号が7号の銃弾を交わしきれずにいた。
3号も左肩に受けていたがそれよりも必死だったのだろう。気にしてなんていなかった。
「ひゃく…さんじゅ…よ…ごう…わた…し…。」
そういった時7号の銃をもっていた腕が3号によって切られ吹き飛ばされた。
地面に倒れ込んだ7号に剣を突き立てた。その時自然と体が動いて気づけば振り下ろそうとしていた3号の腕を止めていた。
「3号…それは…だめだよ…。そんな事…」
「わかってるのか?!殺してやらないと7号はスフェルナに、この地にその魂を取り込まれるんだよ!どれだけ苦しいことかわかって言ってるのか!!!」
3号がヤケになったのか声を荒らげた。どれだけ苦しいことかはわかってるでも殺して欲しくなんか無いなんて思ってしまう。
「私…には…そんな…暖かさ…必要なかったのに…!!」
掠れた声で7号がそう言った。必要だって…、その言葉すら今の7号にはかけることが出来ない。
「いい加減…っ!馬鹿なことはするな…!!殺すことが救いになることだって…あるっ…!!」
「お前と7号を一緒にするなっ…!!」
なんて最悪なことを言った。本当は内心間違っていることだってわかってる、でも僕には7号にそんな事をする3号が悪いやつに見えて仕方なかった。
3号も疲労が溜まってるのか躊躇っているのか振り下ろす力が弱い。これなら僕でも剣を奪える。
なんて思っていたら後ろから体を抑えられた。2号が身体を抑えていた。RCU2人じゃぶが悪いのはわかってる。そんくらいわかってる。
「離して!いやだっ!離して!!やだっ!!やだっ!!やめて!!!」
「抵抗しないで!!」
もがいても2号は抑える力を強めるだけだった。3号は腕を振り下ろしていた。
膝からガクりと地面に座り込む。後ろから2号は抱きしめごめんと何度も呟く。
頭の中がぐちゃぐちゃになった。7号がいなくなったことが苦しくてどうにかなりそうだった。
苦手意識を持っていた癖して死んだ時ってこんなにも苦しいものなんだって。7号を殺した2人が憎くて憎くて責めることしかできなかった。
「なんで!!なんであんたらはそんなことが!!」
「今まで何人殺したと思ってる!!戦闘で狂って暴走するやつなんか人類には必要ないんだよ!!貴方のやってることは違反だ!7号を生かすも殺すも私たちが決めることじゃない!!」
「だからって!このまま犬のように従順に仲間殺しを繰り返すのか?!!!」
「…今までずっとそうだ…争いは…仲間の死が伴う…。」
2号の腕から力が弱まり7号の方へと駆け寄った。でも息なんてしてなかった。7号はいつもと変わらないような顔して、眠っていた。
寝ているだけにした方が楽だった。でも胸にあるその傷がただ、現実を突きつけるだけだった。
「私たちはまだ任務がある。その子はここに置いていく。」
「何故ですか!!」
僕より先に怒ったのは130号だった。130号が珍しく声を荒らげて怒っていた。
「死体がどれだけお荷物なのかわかってるの?!私が言いたいのは!これ以上の損失を出すなってことだよ!!!」
「僕が持ちます!絶対にお荷物にもならない!だからお願いします!!」
そんなもの持ち帰っても何にもならない。でも、弔うことしか出来ないからせめて一緒に帰りたい。
例え死んでいたとしても、一緒に帰ることはできるから。
「私も手伝います。なのでお願いしますっ!!」
133号までそんなことを言って、2号は少し苦しそうな顔をいたが、ため息をつくと苦しそうな顔顔はふっと消えた。
「…わかった。好きに持ってったらいい。けど、もし任務の邪魔だったら置いてって。」
そう言って2号は3号の背中をさすりながら進んでいた。3号はすごく気分が悪そうだった。
130号が7号の遺体を背中に抱えていた。130号の武器は133号が持っていたようだ。
「ほら、いこう?」
133号はそういうと手を差し伸べた。差し伸べられた手を取り立ち上がる。
[3918年4月3日11時02分/2号]
3号の気分が悪そうだ。まだ任務の途中だと言うのにこんなのでは任務に害が出かねない。
133号や130号特に134号の心理状態が心配だ。3号も殺したくない人を殺してそれで責められていると流石に苦しいはず。
足を止めて5人の方へ振り返る。全員の顔色が悪くかなりくらい様子だった。限界だろう。
「あなた達は採掘地域から離脱して。」
すると全員は皆動揺したような顔をしていた。頭が追いついていないらしい。あんな事があった今、心理状態の悪い戦闘員が戦っても足手まといだ。
「つまり…2号1人で任務をやるってことだよね…?」
「なんで2号がそんなことする必要が…?!」
134号はこの状況でもかなり察しが良かった。でもそれを聞き入れるなり130号が動揺し始め、133号が何かを考えている様子だった。
この中じゃ今話が通じるのはおそらく133号だけだろう。
「つまり、私たちの心理状態が芳しくないから足手まといという事ですか?」
「そうだよ。この中で今1番理性的に動けるのは133号だけだからね。」
やっぱり何か考え事をしている様子だった。3号はずっと黙っていた。やっぱりこの子はもうダメだろう。私は失敗作だから、壊れても問題は無い。
とりあえず説得してこの人達にさっさと離脱してくれないと私の心がもたない。
「大丈夫、私は失敗作だから損失は少ない。」
「だからって何も1人で行く必要はない…。」
3号は優しいけど、君が行く必要も無い。成功作である君に死なれられると私も困っちゃうからね。
「さっさと離脱しなさい。このメンバーで行っても失敗するだけ、7号の死を無駄にしたくないならさっさと離脱して。」
冷たいことを言い背を向ける。全員は黙った状態だったが追ってくることも無いだろう。わざわざ嫌われるようなことをしたんだから、心配などしない。
走って工場エリアへ行くが意外にも人がいなかった。何か違和感を感じ、辺りを見渡すと1人女性が工場の真ん中を歩いていた。
隠れて隙を窺う。黒髪ロングの女性、顔は半分笑顔で半分悲しみのような白黒としたお面で見えない。
「出てきなさい。失敗作」
こいつもしかして…
「久しぶりじゃない。この裏切り者が」
2号は姿を見せるなり女性に対して憎しみに近い視線を向けていた。長剣を構える。女性は持っていた鎌を抱えあげてみせた。
「失敗作の癖して、あなたってばまだ廃棄処分されてなかったのね?さっさと死ねばよかったのに。」
「まるで自分は成功作と言わんばかりだな。お前が逃げたから私がこの生き地獄を続ける羽目になったんだ。トコイ」
2号は女性を”トコイ”と呼んだ。その女性は仮面で顔が見れないが多分2号のことを睨んでいる。
2号は怒りを抑えるために唇を噛む。そしてトコイに向かって斬りかかる。剣を振り下ろし横に振り、だが全てトコイの鎌で躱される。
「そういえば、さっき君といた頭に包帯を巻いた男の子はなにかしら?」
「覗き見るとは気持ち悪い事するねあんたって。」
トコイも鎌で攻撃する。振り上げ2号は鎌の刃先が頬に当たる。頬に怪我をし、思い出すかのように銃で撃たれたところに力が入らず尻もちをつく。
「怪我してるじゃない…そんな状態で戦ってるから動きが鈍いんだよね?」
なんて言いながら2号の肩に鎌を刺した。2号は突き刺された鎌を素手で抜き鎌を握りつぶす。
「あなた痛みがないのね。普段からあんなに痛めつけられたせいで痛覚麻痺してるのかしら。」
手が血まみれになっていた。そんなことはどうでもいい。とりあえず早くコトイを何とかしなければ。
「分からないでしょうね!成功作のあなたには!」
2号はトコイに思いっきり頭突きをしてから肩に剣を突き刺し、慌てて逃げる。反撃を食らって片腕がちぎれた気がするけど痛む場合ではなかった。
慌てて工場のコアの制御装置を壊した。工場の中枢電力を担うコアの制御装置が壊れれば爆発する。
「残念だったな!私は左利きなもんで右腕持ってかれても損失実質ゼロだよォォォ!!!」
なんて意味のわからないことを言ってダッシュで逃げた。建物から出た途端に建物内部から段階的な爆発が起きる。
もうヤケになって走ってたら知らん間に3号達がいた。その時全員が私のことを心配の目で見ていた。
3号が駆け寄って来たかと思えば肩を貸してくれた。なんでそんなに心配そうな顔をしているのだろうか。痛くないから平気だろうよ。
「2号大丈夫?!」
皆が一斉にそれらしきことを言ってきた。私は結構割と大丈夫だってば。全くみんな心配しすぎたなんだよね。全然私は平気なのにね。
「133号、2号の治療お願い。」
「うん」
133号は他の子達の傷やらを治しているのにそんな余裕ないでしょ。というか、7号のこと治そうとしてたの知ってるよ。
「本部への連絡は…?」
「した。だからそろそろ来ると思う。」
なんてってたら迎えが来たっぽいのでさっさとヘリに乗った。離陸した途端に地震警報がなった。
[任務工程完了]
[バイタル異常]
出血量が意外と多かったけど133号が止血したり回復の促進をしてくれたおかげでわりと大丈夫だ。
「じゃあ、私は寝るから、本部着いたら起こしてね。」
そう言って目を閉じた。
[3918年4月5日12時12分/3号]
あれから2号はまる2日くらい寝てる。治療も終わり全回復な訳だが未だに寝ていることに疑問が残る。
とりあえず様子でも見に行こうと思って医務室へ行った訳だが、なんもないような顔して起きてる。
気が抜けたせいでうっかりよかったと呟いてしまった。今更、なにを仲間の心配をしてるのだと自分の中の矛盾が苦しくなった。
「どしうたの?」
「僕に仲間の心配をする権利なんてあるのかなって。今更そんな…」
思わず自分の口を手で塞ぐ。そんなことをしても言っても意味が無いのに何故口を滑らせた。
『お前と7号を一緒にするなっ…!!』
わかってる。考えも何も一緒では無いことも、でもあれしか方法がないって思うしか無かった。
「おぇっっ…!」
思わず吐き気が込み上げ咳込んだ。心配したのか2号が僕のほへ駆け寄ってくる。
「大丈夫?!」
手を差し伸べてきた。掴んでと言わんばかりだったけど、その手を掴まず地面から立ち上がった。
「大丈夫だから。」
「そう、ならいい…けど。」
納得いかないのか反応が少し悪い。2号もあの時のことで思い詰めてないといいけど、流石にそうもいかない。134号のことも心配だ。
今僕が134号の所行ったら多分パニック起こしちゃうから、今はやめた方がいいか。
「ほんとに大丈夫なの…?」
「うん、大丈夫。あと、怪我人が立っちゃダメだよ」
「そんな事今はどうでもいい。3号無理してるよね?」
何も言えなくなる。否定はできないから、ただ口どもって下を向くしかなかった。
でも心配されるほどでもない。そう思うしかない。不意にキーンと甲高い耳鳴りと締め付けるような胸の痛みが襲う。気持ち悪い。
『なんで殺したの。全部お前のせいだ。』
7号が目の前にいる。2号は気がついてない、でも7号は確かにいるように見えた。
7号が僕に指を指す。お前のせいだと何度と呟いて暗く真っ黒な瞳で憎しみに満ちた顔をして見てくる。
冷や汗が止まらない。周りの声が音が聞こえない。耳鳴りがうるさくて声がうるさくて。
「3号!!3号大丈夫?!!3号ってば!!!」
「え?!2…号…?」
「さっきからぼーっとしちゃってどうしたの?!」
「7号は僕を恨んでるんだ…。僕のせいだって…」
7号がいた場所にを見るがそこには誰もいなかった。ただの幻覚だってわかってる。怖さも、苦しみも、でも人間だから自制しないと。
3号は息が荒れるなら前に倒れ2号が慌てて受け止める。3号が2号から離れようとするが2号はただ黙って僕のことを抱きとめていた。
「2号…、幻覚のか聞こえてきて、だから薬飲まないといけないんだ…けど…。」
「あっ、ごめん。つい…」
2号がハッとして後ろに一歩退く。いつものように薬を取り出した。リスペリドンとアリピプラゾールと、エチゾラムがあればいいか。
「なんの薬なの?」
「精神安定剤と幻覚幻聴に効くやつ…。」
「そっか。」
薬を一気に飲み込む。2号はやっぱり心配症だ。ただ薬飲んでるだけなのに、そんなに心配そうな顔しちゃって…。
[バイタル測定]
[安定]
[134号の記録を開始]
現在:3918年4月5日 1:32
被検体:REU-134/AD-2905
無機質な空間に男性が2人、男の子が1人。記録、音声、データそれ以外は何もない。
ただ無機質に白く何もないような空間。カルテとして書き綴られる精神状態と心の傷。
同情の余地もなく繰り出される質問にただ無機質に答えること以外許されてはいなかったのだ。
「被検体JCU-007/AD-3901は長くはなかった。あの場で死なずともいずれ死んでいただろう。」
「そう…ですか…。」
何かぽっかりと穴が空いたような感覚に134号は苛まれていた。彼はずっと下を向くことしか出来ない。
「3号に罪があると思いますか?」
「思ってないんです。でも、他に方法があったんじゃないかって思って、あの方法が間違ってるって思いたかったんです。」
134号はそう語った。ただ、この場の誰もが哀れまないようだった。彼らはただ仕事だから記録を取っているに他ならないから無関係というわけだ。
そう思う子が彼らにとっての精神安定剤だった。だが、拠り所のない兵器たちこ精神安定剤など処方される間もなく散っていく。
彼らには彼らの事情があることを知るには134号はまだ幼すぎた。
「2号を恨んでるか?」
「2人は恨んで…ない…。」
その時男性が2人は少し驚いた表情になる。134号の直感や洞察力の良さは言わずもがな誰でも知っている。何かがあると察知されたのだろう。
「君は規則に意義を申し立てるつもりか?」
「やだな〜、やりませんよ。」
きつもの不真面目さがあまり見えない。134号の笑顔が引き攣っている。
「記録が終われば94号の所へ行くといい。」
「…分かりました。」
コメント
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読了しました…7号の最期、本当に苦しかったです。3号の「♡♡♡ことが救いになる」という言葉と、134号の「そんな事」という叫び、両方の正しさが胸に刺さりました。「必要なかったのに」と繰り返す7号が、本当は誰より温かさを欲していたのが伝わってきて切ない。2号が「失敗作」と自称しながら、最後までメンバーを気にかける姿にもグッときました。7号の遺体を背負う130号、支える133号…誰も悪者じゃないから、余計に心が締め付けられます。