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ばたっちゅ
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NGS_ヘビーなしっぽ
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22話読了したわ。 うわ、感情ぐちゃぐちゃになる展開だ…。フェノールとリベルの関係がどんどん歪んでる感じが怖い。昔みたいに絵を描かなくなった、ってところが刺さった。リベルがあの下手な絵を描いて見せたシーン、優しさなのか残酷さなのかわからない複雑な気持ちになったよ。 2号の「これは人種差別だ」って気付きも重い。異星人にも家族がいて、守りたいものがいる。お互いに自分を救うために♡♡♡合ってる構図がやりきれない。 天脳音月さん、今回は特に戦闘描写と心理描写のバランスが良かったっす。次も楽しみにしてます!
「はぁ…、ねぇリベル。私上手くあの子たちに嫌われた?」
「知らない。直接聞けば」
「そんな気分じゃない。」
フェノールは客室の椅子にだらんと座る。ため息をついて紙になにか書いていた。死ね消えろなどわけのわからない文字の羅列が雑多に書かれていた。
リベルは愚痴や支離滅裂な言葉を聞き流しながら否定も肯定もせず、ただあいずちをうっていた。
「あんなに楽しくても頭の中から急に不安が押し寄せてくるの。何してんだろ私。」
「好きなことすればいい。それか寝たら楽になるんじゃない?」
「寝たら悪い夢見るから最低限睡眠時間は削る。気分がいい時は自分はなんでもできるなんて思い込みをしてさ、ほんときもい。」
フェノールは大きく溜息をつきながら、紙をクシャクシャに丸め投げ捨てる。部屋にはもう既に何個もの丸まった紙が散らばっていた。
リベルは本を閉じると紙を広げ意味の無い文字が並び真っ黒になった紙を見つめ破らず折り曲げ机に置いた。
「部屋荒らさない。…もう絵は描かないの?」
「描かない。描いても、意味がないから。」
リベルはフェノールの持っていたスケッチブックを手に取り鉛筆で何か描き始めた。
「俺にはこんな絵しか描けないけど、フェノールは凄くいい絵が描ける。努力した絵が。」
リベルがフェノールに見せた絵は、人であろうが線画も慣れてないのかくしゃりとしていてバランスなんて一欠片も無いような絵だった。
「ぷふっ…、変なの…!今は、絵なんてAIが描いちゃうじゃん?数秒で神絵のかんせーい!みたいな。昔の人は絵を職業にしてたのにね、今はみんな描かなくなっちゃったんだよ。皆AIの奴隷だよね。」
フェノールは笑顔を取り戻したのかいつもの調子に戻っていた。リベルは昔みたいに純粋に絵を描いてくれる事を期待したがフェノールはスケッチブックを閉じた。
「今はスケッチブック…、紙とか、需要なくなってるし、入手するのちょっと面倒だったよ。」
「人の絵にこだわる人だっている。」
「そうだといいね〜。」
リベルは黙って頷いた。
「変わったよね…、732号。」
「…リベルもね。」
[3918年4月24日/2号]
お呼び出しを喰らい司令室へ行くと3号とフェノール、知らない男の子がいた。
[RGU-512,通称:リベル]
第二部から来た子まだ居たんだ。フフェノールだけかと思っていたけれど、リベルって子も第一部に来てたのか。
53号はいつも通り一つ結びでおデコ出してる。ブラック労働してそうなOL?見たい。
「全員集まりましたね。前回の任務、幽魂の木の調査は第二部が担当することになりました。それから、トコイの事ですが、ファースト様から処分命令が下りしまた。」
うん、あいつはさっさと処分した方がいい。あの救世主様とか言われるアイツらを殺す事により、異星人は希望を失うはず。
異星人の戦意を喪失させることができれば、確実にこの戦況を打破できるはず。
「ですが、順を追いますとまずはイシスとやらの異星人を殺すこと。」
「どうしてイシス?」
「私が調査したところ、イシスは聖女様と言われているらしいよー?!それに、2号はトコイをおびき寄せる餌になるからねー!最高じゃなーい?!」
3号の質問にフェノールは楽しげに答える。最高じゃないと3号は即答した。イシスは見たところ、子供だ。子供相手に4人でかかってもいいのか。
いや、多分立案はファーストだろう。それに、異星人の力は私たちの想定をいつも超える。彼らの体に入っているA素は驚異的な力を持っている。
それなりの素質があればこの星の災害に値するほどの力を持っている。だからこそ根絶やしにしなければならない。
「でも、それどうするの?向こうから仕掛け来る可能性も全然ある。」
「もう来てます。今回の任務はあなた達の人員でイシスを止めること。」
[膨大なA素反応感知]
その表示が視界端に出た途端、爆発したような轟音が響く。大きくビルが揺れ動いた。
「向かいのビルがやられましたね。では、早く行ってらっしゃい。」
2号たちは近くの武器庫から武器を取り出すと、2号はさっさと割れた窓から飛び出した。ビルの柱を蹴り飛ばし向かいのビルに飛び乗る。
幸いにも向かいのビルの壁は崩れており充分飛び乗れるような足場があった。 3号も同じルートで来た。
「2号っ!!ルートとして一番最悪なんだけど!!死ぬかと思った…!」
3号は割と平然とした顔をしているが意外にも怖かったみたいで顔を顰めている。
「ごめーん遅れたわー!!」
そう言いながらフェノールがリベル担いで飛び乗った。リベルは平気な顔して担がれてる。男の子なのに情けない…。
「ありがと、割と楽だった。」
「いいよー!今度痛めつけるから覚悟しとけ♡」
辺りを見渡すがイシスの姿はない。このビルの壁の側面は何かが通ったように綺麗に削れていた。このビルは大企業の職場であり、不意の襲撃のせいで皆混乱している。
廊下から聞こえる悲鳴、窓際にいた人は皆死んでいるのか所々欠けた状態で死んでいる。
「たっ…助けてくださいっ…!!」
声のするほうを見ると女性が一人足が無くなった状態で走れない状態だった。出血が酷い。慌てて女性に駆け寄り近くにあったカーテンの布で傷口を抑える。
「リベル!!この女性を地下の避難所までお願いできる?!このままだと出血多量で死ぬ!!」
慌てて止血剤と鎮痛剤を打ち込む。リベルははーいという適当な返事をし、女性を抱え地下の階段へと走って行った。
「わー!なーんて博愛精神!感動しちゃうー!」
イシスがニコニコとした顔で拍手する。容赦なくフェノールが鎖を振りイシスの方へ飛び上がり武器を振り下ろした途端、誰かにフェノールが蹴り飛ばされる。イシスと似た容姿をした少し男の子。
「姉ちゃん、こいつ殺してくるね。」
「分かった。リシス、あの女に気をつけてねー」
リシスと呼ばれる男の子はフェノールが吹き飛ばされた方向へと飛び上がった。
「3号、どうする…?こいつ」
「わかんない、けど弱点は絶対ある。」
だとしても、どうすればいいのだろうか。前回の戦いでの後遺症が一切見られない。不死身だとしたら私たちにはもうどうしようもできない。
頭部破壊がダメならもう弱点探すためにも手当たり次第に探す。前頭葉がダメなら脳全体を潰すしかない。それとも心臓?
「ねぇ、2人が大人してくれれば私はこの街になにも損失は与えないよー?だからさ───」
「異星人の言う事は聞かない。」
だめかと呆れたようにイシスは呟き周りとパソコンや机を宙に浮かせる。
「とにかく手当たり次第に斬るしかないか…。」
3号と2号はイシスに向かって走る。イシスはデスクやらパソコンやらの機材を投げ飛ばす。肩や頭部に当たるが蹴り飛ばし滑り込むようにしてイシスの足を斬る。
3号が剣を振り下ろし頭部を狙う。イシスは腕で頭部を守り、尻もちを着いた。もう一度攻撃をしようとしたが車が飛んできた。
3号に服の襟を掴まれ後ろに引き寄せられる感覚がした。イシスの前を車が横切るように飛んでくる。
「ありゃ、躱された。2人とも連携上手いね!!」
イシスは切り落とされた自身の腕を拾い、平然とくっつける。足も同じようにくっつけて見せた。
けれど、さっき3号の攻撃を喰らわないよう頭を腕を守る仕草。脳を大きく損傷する事を避けてるよう。防衛本能はこいつにもあるだろう。確定はできないけど。
「私は脳狙う、3号はサポートお願い。」
「わかった。」
[3918年4月24日/732号]
吹き飛ばされたせいでショッピングモールの中まで窓割って入ってきてしまった。幸いにも既に避難しているため人はいなかった。
ショッピングモールに平然とこいつが入ってきた。この異星人をとにかく殺すしかない。
[512号に通信要請]
[通信受諾]
『なに』
「今すぐ私の所来て!!早く!!」
『位置は?』
「そんなのlogに聞いて!!」
[通信終了]
とにかく今はこいつの排除が最優先。こいつを野放しにすれば第一部の本部が破壊されかねない。痛めつけるなんて余裕は今はない。
「あなたはなぜ戦うのですか。そんなことしても意味が無いのに。」
「私はただ本能に従ってるだけ。人の形をしたやつを合法的に殺して自分を救いたいだけ。」
フェノールは異星人に向かって鎖を振り回し鎖に付いている刃物を振り回し相手の頭を狙う。軽々と避けられるが隙を狙い鎖を手に巻き付け取手の鎖の先を掴み引っ張る。
相手には攻撃手段が今無いとすればと思ったが、丸腰で来るわけが無い。なにか罠があると思い鎖を解き、後ろに下がる。
「せっかくの攻撃のチャンス逃すんですね。」
「接近きたらもしかしたらとんでもなく強いかもでしょ?私、強者に興味はないの。特に救世主様だなんて。今日の私、元気ないからさっさと死んで。」
フェノールは異星人に向かって鎖をぶん投げ先に付いた刃物を何度も異星人の方向へ投げて自由自在に動かし攻撃する。
「それに、攻撃なんて遠距離でもいけるから。」
フェノールは雑に天井や柱に投げつける。異星人にはひとつも当たっていない。
「なんです?コントロール死んでるんですか?」
「そうかもね。」
フェノールは懲りずにもう一度天井に武器を投げつけ即座に鎖を引いて自分の元へと引き戻す。異星人は何をしているのかようやくわかったのか天井を見た。天井の瓦礫が落ちかけ避けようとした時、フェノールは異星人の方に刃を投げる。
だが、異星人は即座に軌道をズラした。異星人の方向へと飛んでいた刃は軌道を外した。焦ったせいか軌道がズレきれておらずその刃は腹を掠めた。
「危…ない…ですね…。いっ…っ。」
「君動きからして戦闘に慣れていないよね。そもそも、戦闘するようなタイプでもないんでしょ。」
「うるさい!」
異星人は車やらデスクやらと硬いものを宙に浮かせ
フェノールの方へ投げ込んだ。フェノールに投げた物は真っ二つに切られた。リベルがそのまま真っ二つに切り落したのだ。
リベルは爆発する前にフェノールを担ぎ少し離れた場所へ移動する。
「危ない。今のでスタミナ削れた。どうしてくれる」
「助かったリベル!あと、どうせ大して疲れてないだろ!サポートしろ!!」
こいつは無気力だが、力はある。あいつをどうにかすることが重要。あいつの心臓か頭部を狙う。
「リベル、あいつの心臓か頭部を狙え」
リベルはわかったとひとつ返事でOKした。フェノールは異星人の足元に刃を投げる。地面は崩れ異星人は落ちたがリベルはその落ちているところを狙い心臓をその大きな剣で刺した。
「リベル?どう、死んだ?そいつ」
そう言いながらリベルの方向へ降りる。リベルはそいつ、異星人から剣を抜く。異星人は意識がないのか、それとも死んだのか倒れたままだ。
「ふぇ…、フェノール…。たすけ…助けて…助けて!!!どうしよう…助け…助けて…。」
「なに言ってんのー?」
リベル、頭狂っちゃったじゃん。どーしよ。昔のトラウマが頭によぎったとか?でもなんで今…。
『そんなの描いてなんになるのかしら? 』
おかしい、どう考えてもこのタイミングでこんなことはおかしい。リベルが正気を保てなくなる前にどうにかしないと私がマズイ!!
「い…痛いんだよ…。クソが…」
気づけば異星人は立ち上がっていた。死ぬ前の足掻きなのだろうか、だとしたらあまりにも執着心か強いというか、意志が強いというべきか。
「リベル!!あんたは誘拐なんかしれないしあたしが守るっつの!!」
異星人の動きは確実に鈍い。今ならやれる。
フェノールは武器を投げ捨てリベルの武器で追い打ちをかけるようにリベルの心臓部をまた刺す。深く刺したあと、再び追い打ちをかけようと思いっきり蹴りをあげた。
「あっ、蹴りすぎた。」
[3918年4月24日/2号]
「はぁっ…はぁ…、結構やったから回復力も体力も、宙に浮かせるあれも全然やらなくなったね…。」
「そう…だけど…、どうするんだこれ…。」
イシスの様子はあまりも酷いくらい斬った。原型は残ってはいるものの、まだ未だに立っていられないほどの怪我をしている状態だ。
「私、もう時期死んじゃうんです。どうやら力を使いすぎたみたい。」
回復能力の代償とでもいうのだろうか。次で決めよう、そう思い一歩踏み出した所に何かがイシスの横に飛んできた。
そいつは、イシスに似た男の子。それを見たイシスの瞳孔が開く。イシスは体を引きずらせその異星人のもとへと行く。
「2号…。どうする…。」
「兄妹がいなくなる時の苦しみは…知ってるから私は何も…したくない…。」
「…そっか。自分には、よく分からない関係…。」
3号はひとりっ子なんだね。なんかイメージ通りだな…。イシス達はあぁやって支え合っていたのだろう。何をすればいいのか私はわからない。
だって、異星人でさえ友だち、ましてや家族を殺された時の悲しみはあるのだから。…私たちがやっている事は、人種差別だ。
かつての人類も、似たような虐殺をしていたのだろう。そうやって勝手に異端とみなし殺している。それは、理不尽なことだった。
「お姉ちゃんが…守るから…。」
泣きじゃくったままイシスは弟であろう男の子から剣を抜き取るとその剣を私たちの方へ投げ捨てた。その時の顔が忘れられなかった。
悲しい顔をしていた。その瞳は、私たちに憎悪でも軽蔑を向ける訳でもなくただただ助けて欲しいと訴えかける子供のようにも見えた。
「…いっそ、殺した方がいいんじゃないか…。」
「分かってる…。」
3号がやろうとしてくれているが、その時イシスは男の子に手をかざした。
[膨大なエーテル反応感知]
3号はそんなの関係なしに容赦なくイシスの頭を一突きした。だが、それでも生きているように見えた。最後の悪あがきなのだろうか。慌てて3号を掴んで離れた所へ引き寄せた。
「あんまり近づくなバカ!身体に直接エーテル流されたらめっちゃ痛いと思うよ?!」
型に合ってないエーテルを流されると拒絶反応が出てしまう。イシスの使うエーテルは型は私たちとは全く別物だろう。
イシスは頭に剣が刺さっていようが引き抜く余裕すらなく、ただ無心に何かをしていた。
だが、急にイシスは倒れてしまった。けれど、逆に倒れていた方が起き上がった。
「あれ…傷…、姉ちゃん…?僕…死んだはずじゃ…」
その子、その異星人は何かを察したか血相変えて声にならないような声で悶える。
「ま、まさかほんとに生き返らせるなんて…。」
正直ドン引きしてうっかり口からこぼれてしまった。その言葉に、さらに異星人は反応した。
「もうやだ…姉ちゃん居なかったら…、これからどう生きていけばいいの!!!あなただけが…あなたが僕に残された最後の家族だと言うのに…!!!」
不意に真横が消し飛んだ。戦闘力はないように見えていた。それが急な暴走により進化したというのだろうか。さらに瓦礫が押し寄せる。
瓦礫が宙を浮き2号たちの方へと飛んでくる。ついには3号の剣まで飛んできた。3号は器用にそれをキャッチした。
「嫌だ嫌だ置いてかないで!!やめてよ!!姉ちゃん!!いつもみたいに笑顔でさ…!!いつもみたいにっ!!僕の事笑わせてよ!!!」
空間が歪んだ。不意に空間が彎曲とした場所、私たち人間や異星人以外の建物や空の様子が全て反転した色になっていた。
全てが白黒と青白いような空間。実態があるのかもわからないような空間だった。
「お前のせいだ全部全部全部!!!お前らが!!お前らがぁ”ぁ”っっ!!!殺す殺す殺すっっ!!全部嫌いだっ!!!」