綺麗な青空
生い茂った野原
丁度いいくらいの明るさの森
笑顔溢れる街
遠くに見える城
ここはThe異世界みたいな場所だった
俺はそんな場所にやってきた旅人
皆にとってどんな存在かはわからない
けど俺はいろんな場所を見て、知ることが出来て
それを沢山の人に共有できる素敵な仕事だと思っていた
『そんな遠くからきたの?』
「大変だったでしょ?」
『ねぇかっこいい生き物とかいたの⁉』
沢山の人が優しく出迎えてくれた
沢山の人が話しかけてくれた
やっぱりこの仕事は楽しいそう思える
そんなある日ある女性に出会った
顔立ちが整ってて
まつ毛も長くて
目は透き通るような赤色
きっとこういうひとのことを美人だって言うんだろう
彼女に話しかけたとき彼女の言葉ははっきりと届いた
周りと違って柔らかくはない
けどそれでも美しいと思えた
彼女は言った
『二度と会わないことを願います』
最初は何を言われてるのかよく分からなかった
初対面で話しかけ過ぎたから嫌われたのかと思った
けど周りの人はその子はいつも言うって答えた
こっちを嫌そうな目で見てるようには思えないって
だから何か裏があるのかと考えてみたけど上手くわからなかった
昔から考えるのは苦手だったんだ
後先考えずに飛び出した結果が旅人だったし
そう考えながらこの街を歩いていた
けどどれだけ内容を変えようとしていても
謎につつまれた彼女が頭から離れてなかった
それから何度か彼女にあった
彼女はいつも話してくれる
けど口数は少ない
そして最後は毎回同じことを言う
でもそういう時の彼女の目はなんだか揺れてる気がした
誰も身分や名前は知らない
けど話しかける
話題をふる
彼女はそれに答える
そんな平和が幸せだと思った
また彼女にあった
いつものように話した
そしてまた最後に同じ言葉を言っていた
けどいつもとは違っていた
声は震えていて
目は伏せてあって顔は暗い
心配になり声をかけようとした
けど彼女は逃げるように去って行ってしまった
そこからは会わなくなってしまった
忘れられるわけもなく考えていた
そんな時城から手紙が届いた
王様も妃様も優しい人だと聞いている
けどやらかさないよう慎重に向かった
そこでは楽しいおもてなしを受けた
自分のような旅人が来たことは初めてだったらしい
それで興味があって呼んでくれたとのこと
城の雰囲気は柔らかくていい場所だと思った
家族仲もいいみたいだ
子が五人いてそのうちの一人拾った子らしい
それで話すことはほかの子より少ないらしい
部屋にいることが多いともきいた
その後は城の中を歩いていた
城の中を歩いているとメイドたちの会話が聞こえてきた
『あの子拾った子なんでしょ?やぁね』
「ぼそぼそ何言ってるかわかんないしね」
『勝手にどっか行くし困っちゃうわ』
「どうせ血のつながってないんだからいいでしょ?」
『そうね、知ったこっちゃないわ』
「私たちは王様達に仕えてるんだものね」
『あんなどっかの子知らないわ』
感じ悪いなと思った
きっと王様の前ではしない態度
きっと王様たちは気づけてない
可哀そうな子がここにはいる
こんなところで自分は何をしているんだろうと思った
とあるメイドが急に話しかけてきた
『あそこの部屋いつも音がするんです』
『重いものが落ちるような音と軽いものが落ちるような音』
『怖くて見に行けなくて…』
代わりに行ってきてほしいとのこと
部屋の前に立つ
その部屋は拾われた子の部屋だった
ドアノブに手をかけた
そのとき頭の中を考えがよぎる
このドアを開けたとき
ハッピーエンドかバッドエンドかなんてわからない
けど開けたらもう戻れない気がした
ドアを開けますか?
▷あける
▷あけない
コメント
7件
開ける~…と思ったけど開けて急いで救出(?)した後に陰口言ったメイド【ピー】する
あけたら鍵がかかってそうだからぶっ壊す
あける......?