「よ、吉沢さん!」
叫んだと同時に前のめった身体が、椅子の背もたれに腹を打ちつけた。
微かに軋んだ脚に、少しだけ慌てた様子の吉沢が近づいて来る。
「ととっ……大丈夫ですか?」
言いながら、背もたれに手を当て、倒れないようにと支えてくれる。
相変わらずの気遣いを見せる吉沢を、私は真下からまじまじと見つめた。
何でしょうか、と言って首を傾げる表情が、あまりに自然で、そこに気まずさがないことに深くほっとした。
驚きが徐々に収まり、すう、と酸素を吸い込む。
肺へと循環していくのを待ちながら、ゆっくりと吐息とともに言葉を紡いだ。
「――お久しぶりです、吉沢さん。お元気でしたか?」
問うと、微かに瞳孔を開いた吉沢が、私の安堵した胸の内を見透かしたのか、一瞬の間を経て、出会った日と変わらぬ笑顔を零した。
「ええ、もちろん」
「では、乾杯とい******************
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