人間に
個性を隠しちゃったお話
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当たり前が壊れていく感覚は
抱きしめられている時の感覚と
よく似ている
僕はそういうのが分かってしまう
夏が終わって半袖でなくなる時
逆に冬が終わり半袖になる時
ずっと人気だった歌手が
どんどん退化していく時
僕はそれが怖かった
怖くてたまらなかった
そして嫌っていた
それと、これを感じれる自分が
人間では無い気がして怖かった
自分を感じるのがとても怖くて
怖くて、怖くて、辛くて、
僕は自分を隠すようになった
自分を隠すと苦しまなくなり、
僕は人間として生きることに
かいらくを覚えてしまった
嬉しかった
だけど、そうなれば、僕は
どうしてか別の苦しみが襲った
分からなかった
けど僕が思う単語が全て
分からなくて、辛くって
淡々と並べられていく言葉が
恐ろしい程に分からなくて
自分を出してしまえば、
僕は人間なんかじゃない
誰もが気にしないことを気にして
僕は人間ではなくなる
僕は人間じゃなくなって、
それから誰にも好かれずにいれば
僕はとうとう、非人間になって
僕は生きる価値なんかなくなって
でも隠すのは嫌で、
誰にも打ち明けられなくて
僕は、どうする?
でも、いや、生きてみると、
生きてみたら、生きてみたら
非人間になっちゃえば
僕は、生きてみるとなにか変わる?
非人間なって、寄生虫になって
僕は誰からも好かれないかもしれない
けど自分を好きになれば、
非人間を好きになれば僕を、
ゆるしてしまえば、
何か変わってくるかもしれない
辛くなっても、苦しくなっても、
僕は半分非人間だから
人間じゃないから、
きっと、
僕は自分を隠さないでいれるかもしれない
隠さないでいられているのなら
僕はどれだけ楽だったんだろう
許さないまま、許せないまま
生きていたなら、生きれたなら
僕は幸せだっただろう
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人間じゃない個性は自分にしかないもの