【朝】
目が覚めた瞬間、昨日の出来事が頭をよぎる。
💚「あぁ、昨日は…… 」
まだ、振られたことを信じたくなくて、現実を受け入れられない自分がいた。
それでも、今日はレッスンがある。会わなければいけない。
目をこすりながら、準備を始めた。
楽屋に到着すると、すでに他のメンバーが集まっていた。
明るい声が飛び交い、にぎやかな空気に包まれている中、舘さんと会うのが怖くて、無意識に視線を避けてしまう。
「おはよ!」
💚「おはよ…」
💚 (笑わなきゃ、笑わないと……)
みんなが元気よく挨拶してきても、心の中で何度も呟いた。
🖤「阿部ちゃん…」
めめが心配そうに声をかけてくれた。
💚 (そうだ、昨日は報告だけ報告してすぐ電話切っちゃたんだ)
💚「昨日は急に電話してごめんね。今、ちょっとだけ落ち込んでるんだ」
心配かけるのは嫌なので、必死に笑った。
🖤「無理しないでいいよ、何かあったら話して」
💚「ありがとう……」
レッスンが終わると、メンバーが次々楽屋に戻り、それぞれ帰りの支度をし、帰っていく。
💚 (俺も早く帰ろう…)
そのとき、舘さんと目が合ってしまった。
❤️「……お疲れ様」
いつも通り話しかけてくれた。
💚「お、おつかれ」
俺はできるだけ普通に返そうとするが、言葉が上手く出てこない。
そのまましばらく沈黙が続き、お互い気まずく感じられた。
💚「じゃぁ、帰るね」
❤️「気をつけて…」
💚「うん…舘さんも」
俺は気まずくなり逃げ出した。
💚 (泣くな…泣くな……)
そう自分に言い聞かせ、誰も居ない場所に行った。隠れるようにして、俺は涙をこらえきれず、ぽろぽろとこぼしてしまった。
💚「…っ、うぅ……」
昨日の舘さんの言葉がぐるぐると回り、胸の奥が痛くて、どうしても涙が止まらなかった。
その時、足音が聞こえた。
🖤「阿部ちゃん…」
💚 (泣いてるとこ見られちゃった…)
💚「ごめん、めめ。俺…こんな風になっちゃって…」
俺は涙が止まらなかった。
めめは静かに俺を抱き締めてくれた。
🖤「…よく頑張ったね。ちゃんと気持ち伝えて、ちゃんと向き合ったんでしょ?ほんとにかっこいいよ」
その優しい言葉にまた悲しくなる。
💚「…っ!、ありがとう……」
めめは俺を強く抱き締めた。
🖤「俺は、ちゃんとここに居るから。辛いこと全部、出し切っちゃお?」
めめの言葉と腕の中は、不安を溶かしてしまうほど、温かくて、優しいなと感じた。
コメント
6件
なんだろうなあ めめあべって難しいよねー😓
めめのこと頼りな?
阿部ちゃん視点終わった〜 長く書いていると、話ごちゃごちゃになるねんけど、大変やね🥺 めめ視点に戻して頑張ります