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「やられる、、、?雲竜が?でも、祓われるならいいじゃねえか」
「そうじゃないのよ!祓われない、殺されるの!」
?マーク沢山だが、話に耳を傾ける。
「えっと、殺されると成仏しないの!呪魂『しゅこん』になるの!」
「呪魂?」
どうやら呪魂というのは魂となり現世を漂い、見境なしに人を呪う悪魂らしい。
「そりゃやべえな、、、」
「大問題ですよ!特に力の強い竜なんかとてもまずいです!」
凛があわあわしている。
「だから止めに行かなきゃなんだって!」
その時。
「だれを止めるって?」
一瞬で空気が変わる。
「月影、あんたをよ」
「へぇ、、、無理だと思うがな」
後ろにいた月典が雪を煽る。
「決めつけは良くねぇんじゃねえの?お兄さんよぉ」
「そ、そうです!雲竜さんの言う通りです!」
俺たちはバックで騒ぐしかない。
「あんた達も戦いなさいよ、、、💢まあいいわ。残念ながら、雲竜様は私の獲物よ、横取りはやめてくださらないかしら。」
「盗み聞きしたくせに威勢がいいな、姉さん」
月影と雪が睨み合う。はっきり言って怖い。小心者の凛なんか震えているぞ。
「ま、苦しまずに逝かせてやるよ!」
術で青い火の玉を飛ばしてくる月影。それは雪の髪をかすり、ジュっと焦がす。
「意外、随分下手くそね」
煽りながら竜巻を起こす雪。瞬く間に飲み込まれた月影に、驚きで目を丸くする月典。
「いけいけー!」
「やっちゃってください!雪様!」
外野からひたすら応援。
「参加しろアホどもー!」
キレる雪。
「さ、とどめを刺そうかしら。紅炎斬、蝼」
雪の手から放出された紅色の炎が竜巻と絡まり、火柱へと変化する。
「な、、、嘘だ、、、こんな無茶苦茶な、、、」
月典の絶望と、月影のわずかな悲鳴と共に、火柱は消滅。地面には月影の着物の切れ端がぶすぶすと音を立て、かすかに燃えていた。
「お兄様、同じようにして差し上げますが、どう致しましょうか?」
「ま、待ってくれ!謝るから!雲龍に手も出さない!だから助け」
言い終わらないうちに、雪が懐から出した小刀を月典の胸に深く突き刺していた。
「人に物を頼む態度ってのがなってないわね、あの世でじっくり反省して頂戴」
そう呟いて。