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今から約46億年前この星が産声をあげた。
その名は後に地球と名付けられる。
私たちが過ごしているこの星がそう地球だ。
これから作られていく物語は地球であって地球ではないお話。 遠い遠い次元の平行世界のお話。
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2001年11月1日午後2時30分
「明日の昼何する?サッカー?ドッジ?」P.P.は聞く。
「しーらね、でもここ1週間サッカー続いてるしドッヂでも良くね?」潔はどうでも良さそうに答える。
「んーでも、野球やってる組がなぁ、肩壊す言うてドッヂやらんからなぁ。俺はみんなで遊びたい。」P.P.は潔に意見を求める。
「それもそうか、んじゃ久々に鬼ごでもする?」潔は半分冗談で提案する。
「まぁいんじゃない?幼稚園ぶりにやっても」冗談なのはわかっていたが少し楽しそうだったので賛成する。
潔が何かを考えているようだ。
「…幼稚園かぁ…そういえばさ勇騎、幼稚園の石碑何があるか気になるくない?」潔がワクワクしているのが伝わる。
「行きたいのね。」P.P.は決して行きたいわけではないが潔のために行くとして発言したが内心一番興奮していた。
なぜならP.P.にはあの記憶がないからだ。
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ゴソゴソザザザシャカシャカゴソゴソ
二人は石碑のある幼稚園の裏辺りまで来た、
残すはフェンスのみ、もちろん裏から回ってきているためゲートなどない。
「登るか」P.P.は言う。
「先にランドセル隠そうぜ、見つかったらやべぇ」そう言うと潔はそっと低木と地面の隙間にランドセルを隠す。
P.P.も同じく隠す。
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潔が先に登りフェンスの向こう側に足をかけた。
「俺ここで待ってるから、勇騎お前登って来ていいぞ」潔はフェンスの天辺に腰かける。
するとP.P.もフェンスをよじ登り、天辺にて腰をかけた。
『跳ぶぞ』二人は呼吸を整える。
「せーーーのっ」と同時に2人は地面に向かって飛び込む。
2人着地と共に石碑からまばゆい光が、そして2人を包み込む。辺り1面が真白と化した。そこはまるで日光のように暖かい。しかし、寂しさ、責任感といった感情も同時に入り込んできたためひんやりするし暖かい、なんとも表現しがたい空間だった。
戸惑いながらも空間を認識した後に2人が別々になっていることに気がつく。
「お待ちしておりました。しかし今ではありません。私たちはあと数年あなた方をお待ちいたします。といっても見えないものが見えていなく、見えるものに囚われている今のあなた方のままでは再びお会いすることは叶いませんがね」潔、P.P.の前に1人ずつ巫女のような女性が突如現れ、ロボットのように淡々と言葉を発した。
彼女らの年齢は2人と同い年であろうかといった辺りだった。
2人はこの時に気がつく、他人にまで入り込んでくるこの寂しさと責任感は2人から発せられているものだと。
「あのあなたは?」P.P.はおそるおそる巫女に聞く。
「お答えできません」巫女は背筋が凍るような冷たい眼差しで、虚無を再現するかの如くの無表情で答えた。
潔もいくつか質問したが、「お答えできません」の一点張りだった。
二人は言う。「それでは後6年後大雪の日にてお待ちしております」
そうして辺りを包んでいた白い空間が消え去り気付いたら、フェンスを登る前の位置に戻っていた。
「なぁどこ行ってたん?」P.P.は潔に聞く。
「どこってお前がどこ行っててん、なんか気持ち悪い場所に居て、変な女の子がしゃべってたけど。」潔はP.P.に返す。
「えっ俺もあの赤と白の服の子やんな?」P.P.は巫女の特徴を話す。
「いぃや?水色と黒やったで?」潔は不思議そうに言う。
しかしここで2人は気付く、2人を待つのは別々の巫女だと。
「でも大雪ってこの辺で雪降ることすら珍しいのにしかも6年後って」潔は半笑いでP.P.に言う。
「まぁ信じられないけど、今全部が信じられないのに事実やから信じるしかないんちゃう?」P.P.が答える。
「何言うてるかわかんらんけども、なんとなくわかった」潔は返す。
そして2人は家に帰る道に戻る。
「…見えないものが見えていなく、見えるものに囚われたまま… 」2人はこの言葉について考えてみるが答えが見つかる訳もなかった。
To be continue.